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PayPalが8年ぶりに東京ゲームショウ出展。海外展開を狙う開発者に必須の決済手段を訴求[TGS2025]
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PayPalが東京ゲームショウに出展するのは2017年以来,実に8年ぶりのことだった。しかも今回は「ビジネスソリューション」カテゴリから。その狙いは明確で,日本の開発者やパブリッシャに向けて「海外展開を視野に入れるならPayPalは必須」という点を訴求するためだ。
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PayPalのアクティブユーザーは世界で4億3800万人以上にのぼる。対応するゲームタイトルは10万を超え,とくに欧米市場でのシェアが高い。セキュリティ面での評価も高く,クレジットカード番号を直接入力したくない層にも支持されている。
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TGS 2025のビジネスデイ初日から,PayPalブースには中小パブリッシャやインディー開発者が多く相談に訪れたという。海外展開の際,決済方法の確保は避けて通れない課題であり,自社でシステムを用意するにはハードルが高い。
その点,PayPalはノーコードで生成できる決済ツールや,請求書送付といったB2B向けの機能を備えており,個人事業主でも比較的スムーズに審査を通過できると説明している。
こうした背景には,2025年12月に施行予定の「スマートフォンソフトウェア競争促進法(通称:スマホ新法)」の存在もある。これはアプリ外課金を解禁する内容で,従来はAppleやGoogleのシステムを利用していた事業者に新しい選択肢をもたらす。
利便性の高いOS標準の決済と比べると,PayPalのような外部サービスを導入するハードルは確かに高い。しかし,30%のレベニューシェアをめぐる議論やEpic Games vs. Appleの訴訟を覚えている読者ならば,開発者が新しい決済手段を模索する必然性は理解できるはずだ。
とはいえ,新しい決済体験というのは腰が重くなりがち。これはパブリッシャの担当者も同様だという。最初の1回を体験してもらうために,TGS 2025においてPayPalが取った作戦は単純明快だった。
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「名刺を渡すとガチャが回せる」
まずは体験を通じてPayPalを知ってもらい,その後の導入につなげたい狙いだ。
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ゲーマーにとっては,Steamなどの主要プラットフォームでお馴染みになっているPayPalだが,開発者やパブリッシャにとっては「海外進出の切り札」としての存在感が大きい。8年ぶりのTGS出展は,その強みをあらためて示す機会になったといえるだろう。
「PayPal」公式サイト
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