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自分たちのオリジナリティとスタイルで,次世代のTPSを作る。「Exiledge」のクリエイターが目指すもの[CJ2025]
昨年のChinaJoyでは緊張感溢れるボス戦を楽しめたのだが,新たにオープンワールド風のフィールドや,ローグライクのようなパワーアップシステムといった要素が取り入れられていることが分かった。
“次世代ハイスピードTPS”を謳う「Exiledge」には,ローグライクやオープンワールドを思わせる要素も[CJ2025]
![“次世代ハイスピードTPS”を謳う「Exiledge」には,ローグライクやオープンワールドを思わせる要素も[CJ2025]](/games/822/G082280/20250802004/TN/007.jpg)
ChinaJoy 2025に先駆けてSIE上海が開催した「China Hero Project」タイトルの試遊会に, 「潜阈限界(Exiledge)」が出展されていた。“次世代ハイスピードTPS”を謳うタイトルだが,ローグライクやオープンワールドの要素も取り入れられているようだ。
非常にユニークな作りだが,その狙いはどこにあるのか。プロデューサーを務める沈 華氏と,マーケティングディレクターの陸 燁涵氏に話を聞いてみた。
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4Gamer「ChinaJoy 2025」記事一覧
「ChinaJoy 2025」公式サイト
4Gamer:
お時間をいただき,ありがとうございます。昨年のChinaJoyでも「Exiledge」をプレイしたのですが,その内容はほぼボス戦のみだったので,今年のバージョンでオープンワールド風の世界や,ローグライクのようなパワーアップ要素を見て驚きました。
あらためて本作の概要を教えていただけますか。
沈氏:
ひと言で説明するなら,このゲームはローグライクTPSで,とくに中ボス戦には力を入れて作っています。
ただ,世界は「オープンワールド」と表現するほど大きなものではないと思っていて,自分たちとしては「箱庭」ぐらいが適当かなと思います。
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4Gamer:
箱庭を導入した狙いは,どういうところにあるのでしょうか。
沈氏:
初期のバージョンはすごく連続したローグライクゲームになっていたんですが,プレイヤーのフィードバックには「探索の面白みが少し欠けている」といったものが目立ちました。自分たちとしても,ちゃんとした世界観を提供したいと考えていたので,探索できる余地を作ろうと思ったんです。
4Gamer:
では,ローグライク的な要素には,どんな意図がありますか。
沈氏:
自分はかなりコアなローグライクのプレイヤーなので,そもそもこのジャンルが好きだ,ということがあります。加えて,TPSをベースに,より面白いバトル,複雑な世界観を作れるんじゃないかと思って「Exiledge」を作っています。
4Gamer:
今回のプレイでは,複数のモンスターがこちらに突進してくるシーンが多かったように感じました。後ろに下がって距離を取ったり,回避アクションを使ったりといったことが多くなったのですが,もっとうまい対処法があるのでしょうか。
沈氏:
プレイヤーのみなさんには,そこに自分から突っ込んでいったうえで,爽快なバトルを体験してほしいと思っています。敵のまっただ中で戦術スキルを使えば,状況を一気に変えられるので。
4Gamer:
そうなると,プレイ感としては近接戦闘が中心のアクションゲームに近くなるような気がしますが。
沈氏:
はい。TPSではありますが,アクションゲームに近いと考えています。プレイヤーのポジショニングや硬直の制御において,細かい操作が求められています。
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4Gamer:
そうだったんですね。ということは,パワーアップにも近接用というか,集団を一気に蹴散らせるようなものが用意されているのでしょうか。
沈氏:
そうなります。
4Gamer:
今回試遊できる範囲は,製品版の1ステージに収まるくらいと聞きましたが,プレイ時間はどれくらいを想定しているのでしょうか。
沈氏:
もちろん今後,変更の可能性はありますが,今回の試遊は20分ほどのプレイになると思います。
4Gamer:
それくらいのステージが製品版にはいくつも用意されている,というイメージで合っていますか。
沈氏:
はい。そういう構造になります。
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4Gamer:
先ほど少し話しましたが,今回の試遊によりゲームのユニークな全体像のようなものが見えてきました。なぜ昨年はボス戦を先に公開したのでしょうか。
沈氏:
バトルがこのゲームのコアとなっているからです。言ってみればローグライクなどは“手段”ですから,まずプレイヤーにゲームの核心である豊富で多彩なボス戦を体験してもらうことを求めています。
4Gamer:
タイトルの発表は2年前でした。現時点の完成度,開発の進み具合はどれくらいですか。
陸氏:
開発の進捗で言えば,もう中後期に入っています。ですが,リリース時期についてはまだ決まっていません。
4Gamer:
試遊しているプレイヤーを見て,感じたことがあれば教えてください。
沈氏:
本作がどんなゲームなのかという,フレームワークの部分をつかみ切れていない人が多いようですので,これから改善を加えていきたいと思います。
陸氏:
さまざまな手段を使って,どんなゲームなのかが分かるディテールをプレイヤーに見せていきたいです。例えばゲームの動画だったり,世界観の紹介だったり,プレイヤーからのフィードバックをもらったり……といったことを考えています。
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4Gamer:
本作は「China Hero Project」のタイトルですが,SIEからのサポートで大きかったものは何ですか。
陸氏:
SIEとはすごく深い連携を取っていて,資金的な支援だけでなく技術的な支援,例えば音楽やローカライズについてもサポートしてもらっています。足りない部分をすべて補ってもらっているという感じです。
4Gamer:
最後の質問になります。本作のキャッチコピーになっている「次世代ハイスピードTPS」について聞かせてください。「これまでにない,新しい面白さ」のアピールだと受け取ったのですが,実際の意図はどのようなものですか。
沈氏::
2つの大きい意味を込めています。まずは開発環境や技術が次世代であるという点。もう1つはオリジナリティのあるバトルデザインです。
「Exiledge」と完全に同じゲームプレイのタイトルはないと考えているので,自分たちのオリジナリティやスタイルを打ち出していきたいと思います。
4Gamer:
ありがとうございました。
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「ChinaJoy 2025」公式サイト
- 関連タイトル:
潜阈限界(Exiledge)
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