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SWERY氏×須田剛一氏の新作「ホテル・バルセロナ」ステージレポート。多彩な映画ネタを詰め込んだ,ホラー映画へのラブレター[TGS2025]
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印刷2025/09/26 16:26

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SWERY氏×須田剛一氏の新作「ホテル・バルセロナ」ステージレポート。多彩な映画ネタを詰め込んだ,ホラー映画へのラブレター[TGS2025]

 2025年9月25日に開幕した日本最大のゲームイベント「東京ゲームショウ2025」では,パブリッシャやデベロッパ以外にも,ゲームに関わるさまざまな企業・団体のブースが出展されている。我らが4Gamerのブース(02-C15)もその1つだ。

4GamerのTGS 2025ステージイベントスケジュールはこちら
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 複数の試遊台が用意されたが,今回はステージを設置する豪華仕様となった。そこで行われたイベントの1つが,SWERY氏須田剛一氏が手掛ける新作タイトル「ホテル・バルセロナ」PC / PS5 / Xbox Series X|S)のトークショウ&ゲームプレイである。今回はSWERY氏がステージに立ち,本作の魅力や,開発に至るまでの経緯などを語ってくれた。

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Hidetaka SWERY SueHERO
X(旧Twitter)アカウント


新たな企画はリップサービスから始まった
実在すら疑われた新作の開発裏話


 本題に入る前に,現段階で分かっている情報を軽くおさらいしておこう。ホテル・バルセロナは,シリアルキラーたちがひしめく凶悪なホテルを舞台とする“2.5D横スクロールアクション”を謳う作品だ。プレイヤーは新米保安官ジャスティーンとなり,ホテルからの脱出を目指す。

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 ジャスティーンは一見すると内気な女性だが,その精神の奥底には狂気の殺人鬼「Dr.カーニバル」が宿っており,戦いとなれば凶暴な人格が姿を表す。この窮地から脱するためには,自身に潜む殺人鬼と協力し,ホテルに巣食う殺人鬼を全員始末しなければならない。

 システム面での特徴は,死んでしまった自分自身の姿が残響となって現れる「スラッシャーファントム」だ。たとえ倒れても,かつての挙動がレースゲームにおける“ゴースト”のように再現され,共に戦ってくれる。自身の死すらも利用し,ステージを攻略していくのだ。

敵の返り血はゲージへと変換され,十分に溜まったら「Dr.カーニバル」を覚醒させる必殺技を発動できる
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 ちなみに,4GamerではこれまでにもSWERY氏や須田剛一氏へのインタビューを実施しているほか,プレイレポートも掲載している。本作や両クリエイターについての理解を深めておきたい人は,そちらにも目を通してみてほしい。

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 2024年5月25日に配信されたインディーゲーム情報番組「INDIE Live Expo 2024.5.25」にて最新情報が公開された「ホテル・バルセロナ」。本稿では番組内で実況プレイに使用されたバージョンの試遊レポートと,開発者であるSWERY氏のミニインタビューをお届けする。

[2024/05/30 17:20]

 では本題に戻ろう。ステージが始まると,さっそくSWERY氏が登壇。ゲームの基本情報について触れた後,開発に至るまでの裏話などを語ってくれた。

White OwlsのSWERYこと末弘秀孝氏
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聞き手を担当したのは,セガアトラスブースでDJをやる合間に駆けつけてくれたRAM RIDER氏。アーティストとしてだけでなく,4Gamerではライターとしても活躍している人物だ(関連リンク
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 本作は特殊な経緯から生まれた作品で,その発端は須田剛一氏(以下,須田氏)によるちょっとしたリップサービスだったという。2019年に開催された「Travis Strikes Again: No More Heroes」のイベントで須田氏が発表した“コラボ”の正体が本作なわけだが,その時点では何も決まっていなかったようだ。

 タイトルだけが打ち出され,実際に制作が進むかも分からない状態だったが,のちに須田氏が「ホテル・バルセロナについて考えましょう」と持ちかけ,そこから本格的な開発が始まったらしい。タイトルだけが先にあり,内容を後から詰めていくという流れは,インディーならではの自由さを感じられる。

 具体的な作り方としては,最初は須田氏が大枠の世界観を作り上げ,それをベースにSWERY氏がゲームシステムを構築していく形式だったという。SWERY氏は「ゲームとしてのジャンルは先に決めない」と語っており,結果的に作品に合うメカニズムがローグライクアクションと呼べるものになったそうだ。

SWERY氏は本作を「ホラー映画へのラブレター」だと語る。ゲーム内には多彩なホラー映画要素が盛り込まれており,ステージセレクト画面や背景といった細かな部分にも,ファンがニヤリとできるような要素があるという
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 ちなみに,このあたりのエピソードについては,以前に掲載したインタビュー記事で詳しく語られている。インディーゲーム全体についての考え方などにも触れられているので,そちらも合わせてチェックしておこう。

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[2025/04/21 07:00]
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 「ホテル・バルセロナ」は実在した――そんな勢いで取材したあの日から1年。今年(2025年)もBitsummitの開場でSWERY氏にお話をうかがうことに。すると本作の現状から,世界各地のイベントを巡り,BitSummitへの“凱旋”で体験して思った“ゲームイベントに出ること / 遊びに行くこと”に話が広がった。

[2025/07/22 15:58]

 続いては,実際のゲームプレイを交えつつ,ホテル・バルセロナのゲーム内容について触れられた。

 ローグライクアクションということで難度はかなり高く,SWERY氏本人も「難度ノーマルでも何度か死んでしまう」と述べていた。とはいえ,先述のとおりスラッシャーファントムによって立ち回りが強化されるので,“死”それ自体は問題ではない。繰り返し死んで,最適な動きを探すのが重要だ。

敵はホテルにとらわれている魂で,敵の殺害は“魂の救済”になるという設定だ。ジャスティーンの正義の精神は,こういった部分に助けられているのかもしれない
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 この仕様は独特なだけでなく,ゲームプレイの経験を無駄にしないための配慮でもあるという。攻略によって得られるリソースで強化をアンロックしていく要素もあり,遊び続けていれば攻略に手が届くような仕組みになっているようだ。

 ただし,スラッシャーファントムは4つまでしか記録されず,ファントムもターゲットされる関係で,敵の挙動が大きく変化する。このほかにも,ステージ進行の際に選択する「扉」によって得られるバフが変化するなど,実力と知識が問われる要素も登場するようだ。

攻撃に大きなリターンがあるように作られており,スラッシャー映画らしく,ジャスティーンは返り血を浴びるほどにステータスが強化されていく
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 ゲームプレイを終えたSWERY氏は,本作について「アーケードゲームの手触りに回帰しつつ,これまで培ったストーリーの技法を詰め込んだ作品です」とコメント。最後に配信用カメラに向かって「チェックアンドデストロイ!」と決めセリフ(?)を放ち,ステージを締めくくった。

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