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キュートなキャラクターとリアルで不気味な情景が共存。Summer Game Festで発表されたばかりのアドベンチャー「Fractured Blooms」をプレイ
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印刷2025/06/07 18:33

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キュートなキャラクターとリアルで不気味な情景が共存。Summer Game Festで発表されたばかりのアドベンチャー「Fractured Blooms」をプレイ

 Serenity Forgeが,Summer Game Fest 2025で発表したばかりの新作サイコロジカルホラーアドベンチャー「Fractured Blooms」を,ロサンゼルスで開催されたインディーゲームのイベントThe MIXでプレイしてきたので,紹介したい。

「Fractured Blooms」公式サイト


 Summer Game Fest 2025で司会を務めたジェフ・キーリー(Geoff Keighley)氏は,本作を「ドキドキ文芸部!とサイレントヒルの混合」だと紹介して会場の笑いを誘っていた。2017年にリリースされた「ドキドキ文芸部!」(Doki Doki Literature Club!)は,日本のアニメやゲームにインスパイアされたビジュアルノベルで,Serenity Forgeはパブリッシングと開発の支援を行っている。
 コロラド州に本拠を置くSerenity Forgeは,2014年の設立以降,現在までに40本近いゲームを開発したり,パブリッシングを担当したりしてきた多産のメーカーだ。彼らの新作となる「Fractured Blooms」は,ライフシミュレータとしてのアイデアにパズルやサイコロジカルホラーの要素を盛り込むことで,より多くのゲーマーにアピールしそうな作品に仕上がっている。

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 会場に出展されていたデモは,庭のベンチに腰かけていた主人公の少女アンジーが立ち上がり,画面が彼女の一人称視点に切り替わるところから始まった。最初に行うのはトマトの収穫で,そのあとは,画面左上に表示される指示に従って,納屋から種を取ってきて畑に蒔いたり,水をやったりといった作業をこなしていく。そして,裏口から家に入ってキッチンに向かい,AIが用意した献立どおりにシチューを作るという流れだ。

 収穫したトマトや冷凍肉など,用意されたアイテムは1度に1つしか手にできないため,家の中を行ったり来たりする煩雑な動きを繰り返す。やがて料理が出来上がり,ダイニングテーブルに持って行くのだが,すぐに食べれば良さそうなものを,なぜか「二階に上がり,先に洗濯をしておけ」というミッションが入る。

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 二階に行くと,いきなり3分間のタイマーが画面左下に登場し,二階のベッドルームやバスルーム,ホールなどに散らばる6つのアイテムを探して回ることになるのだが,これも1度に1つしか運べないので,ゆっくりはしていられない。ここで奇妙なのは,ある部屋のすみに時空の裂け目のようなものが存在していることだろう。
 今回のデモでは,これが何を意味するのかは不明で,開発者も何なのかは教えてくれなかったものの,「タイムリミットが過ぎても家事は家事。最後まで洗濯物を拾ってください」と言われ,そのまま筆者の持ち時間は終わってしまった。

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 本作は,こうした地道な作業を毎日繰り返すタイムループが大きなテーマになっているという。農作業や料理,家の片づけなどをしながら1日を過ごすのだが,タイムループにはグリッチ(バグのようなもの)が存在しており,そのグリッチを見つけ出して,昨日とは少し違うことを行い,タイムループから抜け出そうとアンジーはもがき苦しんでいるのだそうだ。ライフシムとホラーという共存しづらい2つの要素を組み合わせたところが,本作の特徴と呼べるだろう。

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 言われてみれば,ゲームでは何かの作業をこなしていくたびにアンジーが暗い声で思い出話をつぶやくのだが,ひょっとしたら,遠い過去の思い出ではなく,つい最近のことなのかもしれない。キュートなアニメタッチのキャラクターと,リアルで不気味な薄暗い環境グラフィックスはミスマッチで,かなり独特な作品であることは間違いない。

 Serenity Forgeを率いるのはゼングア・ヤン(Zhenghua Yang)氏で, インディーシーンでは“Z”という名前で活動してきた。Z氏は,本作の不思議な世界観について「半分は,実体験に基づいている」と語るものの,いったいどのへんが実体験に基づいているのか,筆者にはさっぱり理解できなかった。そうしたクセのあるゲームながらも,Summer Game Fest 2025のフィーチャータイトルになったのは理由があるはずで,完成に期待したい。

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 現段階で「Fractured Blooms」の発売予定日については公開されていないが,Steamのストアページによれば,日本語にも対応するとのこと。気になる人は,ウィッシュリストに登録しておこう。

「Fractured Blooms」を開発するSerenity Forgeのゼングア・ヤン氏(左)。長らくパブリッシャとしても活動してきた同社は,11年で本作が39作めという多産なスタジオだ。そんなSerenity Forgeにとって,本作が大きな転機になりそうな気配もする
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