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「Marathon」の発売が無期限延期に。αテストの成果やアート盗用問題で批判を受け,今後はサバイバル要素やゲームの世界観の再開発に尽力
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「Marathon」は,高い難度と戦略が求められるエクストラクションPvPvEシューターだ。複数の企業間の争いが繰り広げられる惑星タウ・セティIVを舞台に,プレイヤーは「ランナー」と呼ばれるサイバネティック・メルセナリー(傭兵)となり,チームで惑星に潜入,貴重な資源や情報を収集して生き延びることを目指す。
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Bungieの新作「Marathon」は9月24日に発売。生還率50%以下,命懸けの資源争奪戦を繰り返すエクストラクションシューターの全貌

Bungieはショーケース番組を2025年4月13日に配信し,同社が開発中の新作「Marathon」を9月24日(海外では9月23日)に発売すると発表した。本稿では,番組とは別に行われた業界関係者やクリエイターを招いたイベントで紹介された本作のコンセプト,ゲームプレイ,世界観などをお伝えする。
「Marathon」については,個人活動するアーティストのアートスタイルを盗用したことを受けて,ゲーマーコミュニティ内外で大きく批判を受けていた。4月に行われたクローズドαテストの評価も良いとは言えず,Bungieとソニー・インタラクティブエンタテインメントは大きな方針転換を迫られていた。
Access Accepted第826回:「Marathon」でアートスタイルの盗用が判明。SIEのライブサービス事業に暗雲立ち込める

「Marathon」を開発するBungieがやらかしてしまったアート盗用事件が,ゲーマーコミュニティで大炎上している。古参デベロッパであるBungieと「Marathon」の命運だけでなく,ライブサービス化を推し進めてきたSIEの計画にも暗い未来しか見えてこない状況に陥りつつある。
アナウンスでは,「皆様の情熱を真に反映したゲーム『Marathon』を作り上げるためには,より多くの時間が必要であり,開発チームでの議論を重ねた結果,リリースを延期することを決定しました」としている。さらに,数か月後に再びクローズドな形でテストを行う予定であることを明らかにした。当面の焦点となる項目は以下のとおりだ。
・AIとの遭遇戦をより挑戦的でエキサイティングに
・新しいタイプの戦利品やダイナミックなイベントを追加し,ランのやりがいを向上
・戦闘をより緊張感のある戦略的なものに
■ゲームの世界観を強化
・ビジュアルの忠実度向上
・発見とインタラクションを楽しめる,より豊かな物語と環境的なストーリーテリング
・オリジナル3部作のコンセプトを引き継ぐ,ダークな雰囲気に
■ソーシャル体験の充実
・ソロプレイやマルチプレイでのプレイヤー体験の向上
・交流を広げる近接チャットの導入
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ゲームプレイや世界観も大きく変わることが予想される“新生Marathon”だが,その進捗状況やゲームの発売日については,今秋に改めて公表するという。ゲーマーの信を得ることになるか,その仕切り直しに期待したい。