4Gamer 女子部（仮）
イベント
全員参加の特別ドラマは波乱の展開に――“人狼サバイバルゲーム”が動かす昼公演レポート＆ファンディスク新情報「CharadeManiacs」
アイディアファクトリーが贈るオトメイトドラマティックシアターvol.05「CharadeManiacs -Howling Deception-」が，2025年11月30日に埼玉県のサンシティ越谷市民ホール 大ホールで開催された。 |
「オトメイトドラマティックシアター」は，オトメイト作品の“その後”や“もしも”の世界を長編ストーリーとして描く朗読イベントシリーズだ。
今回取り上げられた「CharadeManiacs」は，2018年にPlayStation Vita版が発売され，2021年にはNintendo Switch版も登場した人気タイトル。その新たな物語が紡がれる公演として，多くのファンが注目していた。
本稿では，昼・夜2公演行われた本イベントのうち，昼公演の様子をレポートしていく。なお，本イベントでは声の出演を含めメインキャラが全員登場し，物語を彩った。
オトメイトドラマティックシアターvol.05
「CharadeManiacs -Howling Deception-」
■出演（敬称略）
萬城トモセ役：鈴村健一
茅ヶ裂マモル役：浪川大輔
陀宰メイ役：古川 慎
双巳リョウイチ役：関 智一
凝部ソウタ役：松岡禎丞
射落ミズキ役：緒方恵美
ディレクター役：井上 悟
■声の出演（敬称略）
明瀬キョウヤ役：斉藤壮馬
獲端ケイト役：前野智昭
廃寺タクミ役：岡本信彦
観客のジャッジが物語を動かす――
選択で変わるドラマの結末
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しかし10人のキャストのなかには，裏切り者である“異世界配信”の責任者「プロデューサー」が紛れていて……。何を信じ，誰の手を取るのか。先が読めないサスペンスストーリーもファンから高い支持を集めている。
朗読劇は，明瀬キョウヤ（斉藤壮馬さん）と陀宰メイ（古川 慎さん）が対峙する，ゲーム本編にも描かれた話し合いのシーンからスタートした。2人の仲間や主人公への切ない想い，そして過酷なドラマを演じ続けることへの苦しみが伝わってきて，胸がギュッと締め付けられる。
裏切り者についての議論が白熱するなか，その場に水を差すようにディレクター（井上 悟さん）が介入し，キャスト10人全員が参加する特別なドラマを演じるように告げるのだった。
本イベントの観客は“異世界配信”の視聴者として，キャストたちの行く末を見守ることになる。
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特別なドラマの題材は，「人狼サバイバルゲーム」だ。ディレクターいわく，ゲームを行う時点でエンタメ性があるため，キャストたちは特に演技をする必要がないという。そのため，素のままのキャストたちの気持ちや関係性を垣間見られる点が魅力となっている。
「人狼サバイバルゲーム」は，3チームに分かれて実施される。
「チーム・ムーン」は陀宰メイ，双巳リョウイチ（関 智一さん），射落ミズキ（緒方恵美さん）。
「チーム・スター」は萬城トモセ（鈴村健一さん），茅ヶ裂マモル（浪川大輔さん），凝部ソウタ（松岡禎丞さん）。
「チーム・サン」は明瀬キョウヤ，獲端ケイト（前野智昭さん），主人公の3人で構成され，諸事情により廃寺タクミ（岡本信彦さん）は参加できず，観客席からその行方を見届けることになった。
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チーム分けが発表されたところで，ディレクターがあらためて「人狼サバイバルゲーム」のルールを説明してくれたのだが，ゲーム本編と同様にいくつかのルールは伏せられたままスタートするという。いかにも波乱を呼びそうな仕掛けだ。
「人狼サバイバルゲーム」は名前のとおり，人狼ゲームとサバイバルゲームを掛け合わせたオリジナルゲームとなっている。
人狼ゲームとは，プレイヤーが【人間】とそれを食べる【人狼】に分かれ，全員で話し合いを行い，人間は紛れ込んでいる人狼を排除できれば勝利，人狼は正体を隠したまま人間を全員食べられれば勝利となる対人推理型ゲームのことだ。
また，人間のなかに人狼か人間かを占える【占い師】が存在するなど，基本的なルールは通常の人狼ゲームと同じである。
異世界に連れてこられたキャストたちの状況とよく似ており，“異世界配信”サイドの悪意を感じてしまう。
ここにサバイバルゲームの要素が加わり，話し合いで「人狼だ」と判断されたプレイヤーを，水鉄砲で撃たなければならない。なお，同じチームの人間を撃つことはできない。
通常は人間または人狼，どちらかが生き残ったほうが勝利となるが，今回は「完全勝利」という項目が設定されていた。
人間側は，仲間から1人も犠牲を出さずに人狼を排除できれば完全勝利となり，裏切り者プロデューサーに関するヒントを得られることに。一方，人狼側は最後まで生き残れば同様のヒントがもらえるという。
しかし，両者とも完全勝利で得た情報を絶対に相手サイドには共有してはいけないと説明された。
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まずはチュートリアルとして銃の練習を行うことになったのだが，そこでトラブルが発生――。獲端ケイトのメガネが壊れてしまい，「チーム・サン」は棄権となった。
なお，「チーム・サン」は【人間】のみの編成で，【人狼】や【占い師】といった重要役職はいなかった。そのため彼らが抜けてもゲームの根幹には影響がないと判断され，そのまま続行されることとなった。
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いよいよ，ゲーム本番。まずは各チームに分かれて，誰が人狼かを推理する話し合いの様子が映し出された。
ひょうひょうとしながらもスムーズに議論を進める凝部ソウタと，素直な萬城トモセ，茅ヶ裂マモルが揃う「チーム・スター」では，ゲーム開始時の動きから陀宰メイが怪しいという話に落ち着く。
一方の「チーム・ムーン」では，鋭い考察を見せる射落ミズキと双巳リョウイチの推理力によって，凝部ソウタが怪しいという結論に至っていた。
その後，棄権して観戦側となった「チーム・サン」の意見も聞くことができ，視点の違いを楽しめたのも嬉しいところ。どのチームも頭の回転が早く，推理に説得力があり，なるほどと思わせる議論だった。
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チームごとの話し合いのあとには休憩時間が設けられており，チームの垣根を越えた会話が展開された。明瀬キョウヤと射落ミズキ，陀宰メイと凝部ソウタなど，それぞれの関係性が浮き彫りになる掛け合いが非常に興味深い。
ちなみに，萬城トモセは大切な幼なじみである主人公と会話しており，彼女への想いがあふれ出ていた。シリアスな物語でありながら，こうした心温まる交流が見られるのも本作ならではの魅力だ。
“異世界配信”では視聴者がキャストを評価するジャッジが存在するのだが，今回はその役目を観客が担うことになった。
問われたのは「どちらのチームの言い分を信じるか」。スクリーンまたはチラシに表示されたQRコードから投票することで，物語が変化する仕組みになっていた。
その結果，昼公演では「チーム・ムーン」に，より多くの支持が集まった。
果たして，人狼や占い師は誰なのか。そしてキャストたちは，自分たちのなかに潜む裏切り者に関するヒントを得ることができたのか。
この続きが気になる人は，ぜひアーカイブ配信で物語の行方を見届けてほしい。詳細な配信情報は，記事の最後にまとめているのでチェックしよう。
井上 悟さんの甘いセリフに沸いた！
アフタートークの見どころを紹介
朗読劇のあとには，鈴村さんが司会を務めるアフタートークが行われた。
キャスト陣からは，シリアスな会話劇を生の芝居で届けられる楽しさや，ゲームパートで圧倒的な存在感を示した射落ミズキの影響力など，朗読劇の感想が語られた。
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また，緒方さんは女性向けゲームなのに甘いセリフが一切なく，シリアスな会話が続いた展開に驚いたそうで，「みなさん大丈夫でした？」と観客に問いかける場面も。客席からは温かく大きな拍手が送られ，恋愛要素だけでなく，「CharadeManiacs」の世界観・物語そのものの面白さがファンに深く愛されていることが伝わってきた。
ディレクター役の井上さんは，今回が初めてのオトメイト作品イベントへの出演だったとのこと。ほかのキャストに背中を押され，オトメイトイベントらしい甘いセリフを披露して会場を沸かせる一幕もあった。
なお，夜公演では，「CharadeManiacs」のファンディスク制作決定が発表された（関連記事）。
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現在はYouTube（オトメイト公式チャンネル）にて夜公演内で初出されたプロモーション映像が公開されている。本編のネタバレを含む内容となっているため，視聴する際は十分注意してほしい。
ファンディスクでは，どんなドラマが描かれるのか，続報が楽しみだ。
本公演は，PIA LIVE STREAMとOPENREC.tvにて12月14日23：59までアーカイブ配信されている。昼公演と夜公演では物語の結末が変化するため，両方を視聴すると，新たな視点で楽しめる。
人間，人狼，占い師――各役割を知ったうえで物語を追えば，彼らの振る舞いの意味がより明確になり，物語やキャラクターの解像度がぐっと上がるはずだ。
チケット販売は2025年12月14日まで。1公演のみは21：00，2公演通しは19：00と販売終了時間が異なるため，注意してほしい。詳しくは公式サイトの配信チケット情報ページを確認しよう。
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（C）IDEA FACTORY
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