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「紅の砂漠」の最新デモをプレイ。大勢の人々が入り乱れる戦場を舞台とした戦いとドラマ,手強い黒熊団戦を体験してきた[gamescom]
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MMORPG「黒い砂漠」の制作陣が手がける本作は,シームレスで広大な世界,多彩な戦闘システム,そして深みのあるストーリーテリングを特徴とするアクションアドベンチャーだ。
試遊には90分から120分待ちの列ができるほどで,注目度の高さを実感させる。そんな最新プレイデモを体験してきた。
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Gamescom 2025版のデモは,カルフェイド地方で起きた反乱を舞台にした,一連の戦闘を体験できる内容だった。
主人公クリフは仲間を探す旅の途中でカルファデにたどり着く。そこでは領主ランフォードに仕える部下カシウス・モーテンが黒熊団と手を組んで反乱を起こしており,彼はその鎮圧戦に身を投じることになる。
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プレイの流れは,まず戦場に投げ込まれ,多数のNPCが入り乱れて戦う中を進んでいくところから始まる。
砲弾が飛び交い,炎や煙に包まれる中で敵を撃破しながら,大砲を操作して砲撃で監視塔を破壊。さらに仲間の救援,旗頭を立てるといったミッションを次々にこなしていく。
戦場全体をひとつの巨大な舞台装置のように機能させ,その場での1人の戦士(クリフ)の視点で戦いのドラマを描いているのが印象的だ。
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移動やアクションの自由度も盛り込まれており,馬での機動や滑空によるムーブメントを用いれば,戦場を立体的に横断できる。目的地への移動ではいちいち雑兵を相手にしていられない。戦いを回避する意識も大事だ。機動力を強化する特殊な力「アクシオム・フォース」は,そういった戦場での立ち回りで有効となる。
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戦闘は通常攻撃や武器の切り替えに加え,炎や氷といった属性を付与して戦術を広げる仕組みも用意されている。とくに砲撃支援を呼び込む「砲撃誘導矢」は周囲の敵をまとめて攻撃でき,無数の兵士が行き交う戦場において有効な攻撃方法だった。
ボス戦ではまず黒熊団の大型兵士と対峙する。通常の兵士とはまるで別物の存在感で,斧の一撃が重く,正面からの対処は難しい。
最終的にはカシウス・モーテンとの戦いが待っており,彼の盾とメイスによる攻撃を避けながらダメージを蓄積させると,崩れた柱を引き抜いて武器として叩き込むといった特殊なフィニッシュも可能だった。
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全体を通して,このデモは「紅の砂漠」がどのように戦争のドラマを描き,そして戦場という大勢の人間が集まる場所での戦いをどう表現するかを示すものだったと感じる。
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ただ,ドラマ部分からはしっかりと伝わるものがあったが,複数ボタンの組み合わせやコマンド入力のような操作が多いアクションだけに,最初は覚えることが多い。チュートリアルもあったものの,30分ほどの試遊ではそれらをフルには生かせられなかった。
そして敵も強い! 実はカシウス・モーテンにはまったく歯が立たず,途中からは立ち会いのスタッフにプレイをお願いしたのだが,それでもタイムオーバーで仕留めることができなかった。
これはシンプルに,筆者の残念な腕前みたいな理由もあるかもしれないが,強敵と戦うには多彩なアクションを覚えておく必要がある。なので製品版では,じっくりとストーリーを進めつつ,段階的に操作を覚えられるような仕組みがあるといいな……と思った。
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発売時期は2026年第1四半期と少し後ろ倒しになったが,発表から長いこと高い注目度を集め続けてきた本作が,果たしてどのような完成形を見せてくれるのか,今後の展開に期待したい。
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