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テスタ氏らが登壇し,暗号資産に投資すべきかが語られた「ビットコインは投資家のポートフォリオに必要か」セッションレポート[WebX]
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本セッションは,ビジネス動画メディア「ReHacQ」の公開収録でもあり,モデレーターは同メディアを運営するtonariの高橋弘樹氏が担当。また,ゲストとして投資家のテスタ氏,暗号資産系YouTuberのJoe氏,bitFlyer Holdingsの代表取締役CEOである加納裕三氏が登壇した。そのレポートをお送りしよう。
「ReHacQ」公式YouTubeチャンネル
トークは,暗号資産を買っていないというテスタ氏に「なぜ暗号資産をポートフォリオに組みこまないのか?」と高橋氏が質問するところからスタート。
テスタ氏によれば,「単純に暗号資産のことが分からないから」のことで,さらにこれまで株専門で投資を行ってきたことも理由であるそうだ。ただ,最近は金なども購入しているので,ビットコインを買うべきなのかどうかは,今回聞きたいテーマであると話す。
テスタ氏は,「暗号資産には株のPBR(※)のような,価格が大きく下がったときの判断材料になるようなものがあるのかが不安である」という。これに対し,加納氏は「暗号資産にはそういうものはない」と回答し,実際にどこまで下がるかは読めないと語った。
※株価純資産倍率。株価が1株あたり純資産の何倍であるかを示す指標
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話題は“ビットコインの価格が上昇し続けている理由”に移る。
テスタ氏がその疑問を投げかけたのに対し,加納氏は,「株における企業の成長のような理屈はないが,あえて無理やり理論づけるなら,既存の金融インフラに比べてビットコインの利便性が優れており,それによって流入があって価値が上がっている」と回答した。
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対してテスタ氏は,「聞けば聞くほど怖い。結局,どこが適正価格か分からないのと,下がったときの下支えがないと,パニック的な売りが起きるのではないかという怖さを感じる」と語った。
一方で「これまでの結果が証明しているので,価値が上がり続けるということは正しいんだと思う」とも述べた。
高橋氏は「暗号資産にややうさん臭さを感じている。先行者利益を得た人による“ねずみ講”的なところがあるのではないか」と指摘する。
これに対して加納氏は「それは理解できるが,ベンチャーの投資なども似たようなものだし,株だってそういう側面はある」と反論した。
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“どの暗号資産を購入すべきか”についても話題は及んだ。ポートフォリオをほぼすべて暗号資産にしているJoe氏は,「ほぼビットコイン1択」と持論を主張した。
「これまで暗号資産では多くの有象無象コインが出てきては価値がゼロになったことがあったが,ビットコインはこれまでの歴史の中で安定して上昇してきている」と氏は語る。
さらに,Joe氏は「一番最初に出た暗号資産がビットコインである点」もビットコインを推す理由であると述べた。
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ビットコインのマイニングについても言及された。加納氏によれば,2040年にすべて掘り終わるとのことで,もうすでに全体の95%ぐらいはマイニングされていると話した。
ここまでの話を受けて,テスタ氏は「暴落すれば買ってもいいかな」と話す。株などでも暴落によってパニック売りが起こると適正価格を下回るので,それは恐らく暗号資産も同様だろうと氏は考える。
加えて,テスタ氏は「現状のふわふわしているうちは,上がり続けるような気がしないでもない」と述べる。
「株においても,新しい技術などで分からないことが多いジャンルのものは,その数字が確定するまでは上がることがある。暗号資産もそういう側面はあるのではないか」と語った。
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