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ピクセルアートが目をひく2Dパズルプラットフォーマー「Eonheart」は,大学の卒業プロジェクトから生まれたインディータイトル
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印刷2025/10/18 17:39

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ピクセルアートが目をひく2Dパズルプラットフォーマー「Eonheart」は,大学の卒業プロジェクトから生まれたインディータイトル

 2025年10月16日から19日までタイ・バンコクで開催されているゲームイベント「gamescom asia × Thailand Game Show 2025」の会場で,2Dパズルプラットフォーマー「Eonheart」が注目を集めていた。

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / ピクセルアートが目をひく2Dパズルプラットフォーマー「Eonheart」は,大学の卒業プロジェクトから生まれたインディータイトル

 本作を開発するのは,タイの大学でエンジニアリングを学ぶ学生たちで構成されたAeraDevだ。クリエイターとアーティスト兼デザイナーの2名を中心に,大学の卒業プロジェクトとしてスタートした本作は,卒業後も開発が継続され,2026年の第1四半期から第2四半期にかけてSteamでのリリースが予定されている。会場では,ゲームデザイナーのRada Wimolkhajornkitti氏が,デモプレイを交えながら本作を紹介してくれた。

 「Eonheart」の最大の特徴は,「プラットフォームを自分で決定できるプラットフォーマー」というコンセプトだ。通常のプラットフォーマーでは,開発者が配置した足場やブロックの上を飛び移っていくが,本作では謎のレンチを使って,プレイヤー自身がブロックやプラットフォームを生成できる。

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 Wimolkhajornkitti氏はスーパーマリオを例に挙げながら,通常のプラットフォーマーではゲームが用意したプラットフォームの上をジャンプして進むが,本作ではあらかじめ用意されたプラットフォームに加えて,プレイヤー自身もプラットフォームを作れると説明した。

 プレイヤーは左クリックでブロックを配置し,右クリックでそれを起動する。ただし,持てるブロックの数には制限があるため,配置しては回収し,また配置するというサイクルを繰り返すことになり,このリソース管理の要素がパズル性を高めている。

 デモプレイでは,ゲームの序盤から中盤にかけての展開を確認できた。最初は基本的な1種類のブロックのみが使用可能で,プレイヤーはゲームシステムに慣れることにができる。Wimolkhajornkitti氏によれば,最初はシンプルなパズルだが,ゲームが進むにつれてより多くのブロックタイプが手に入り,パズルも複雑になっていくという。

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 特徴的なのは,配置できる場所に制限があることだ。グレーのタイルにはブロックを配置できないため,それがまたパズル要素となる。また,本作は画面ごとに区切られたルーム制を採用しており,それぞれの部屋は互いに独立しているため,リセットして再挑戦するのも簡単だという。

 ブロックの回収システムも独特だ。マウスの右ボタン長押しですべてのブロックを回収できるが,地面に触れていないと回収が完了しない。このゲームの核となるメカニクスは,たとえ複数のブロックを配置していても,地面に触れない限りそれらを回収できないということだとWimolkhajornkitti氏は強調した。開発チームが作った地形に触れて初めて,ブロックを回収できるのだ。

 この制約が,パズルに絶妙な難度を加えている。デモでは,プレイヤーが空中にいる間はブロックが単に追いかけてくるだけで,地面に着地して初めて回収が完了する様子が確認できた。

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 本作には敵キャラクターも登場する。スライムのような敵は,配置したブロックを当てることで倒せ,これを学ぶためのチュートリアルルームも用意されている。
 分かりやすさを重視したカラーコードシステムも特徴的で,黄色のオブジェクトはブロックで破壊可能,赤色のオブジェクトはブロックでは破壊できない。また,ファイアボールを撃ってくるタレットのような敵が登場するなど,アクション要素も盛り込まれている。

 Wimolkhajornkitti氏が「最初の本格的なパズルルーム」と表現するステージでは,下に降りていく必要があるが,持っているブロックは2つだけだ。このルームでは,ブロックは落ちても大丈夫だがプレイヤーは触れてはいけないということを教えるデザインになっていた。

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 デモ版には1体のボスが登場したが,完成版では5体のボスが予定されており,パズルルームは150以上が用意される。最初のボスは,通常の敵の大型版のような見た目で,プレイヤーに向かって突進してくる。

 ボスが攻撃してくるのでそれをかわして生き延び,攻撃できるときがくるのを待つ。ボスは赤から黄色に変わり,その瞬間だけ攻撃可能だった。各フェーズでボスは新しい動きで攻撃をしかけてくるので,初見のプレイヤーは倒すまでに3〜4回は挑戦することになるだろうとWimolkhajornkitti氏は語っていた。

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 フェーズが進むごとに,天井に出てくる針の色も変化する。最初は黄色だったものが赤に変わり,プレイヤーはブロックをうまく使いながら赤い針を避けて戦わなければならない。
 デモでは,Wimolkhajornkitti氏が慣れた動きでボスの攻撃パターンを読みながら撃破してみせたが,各フェーズに移行するときにはチェックポイントが設けられており,次の挑戦ではそこから再開できるため,最初からやり直す必要はない。

 最初のボスを倒すと,2つ目のブロックタイプが手に入った。このブロックは水平方向にプレイヤーを運べ,重力の影響を受けるブロックの上に配置すれば,それを横に移動させることも可能だ。空中で止めたり,自分自身を空中で止めたりといった多くのメカニクスが使用できるようになり,ゲームを進めて,より多くのブロックを手に入れるにつれてパズルも複雑になっていくという。

 物語の舞台は,未来都市「イオノポリス」の地下に広がる,長く忘れ去られた機械複合施設「イーオンハート」だ。この施設はかつて都市全体を維持していたが,今では歴史から失われた場所となっている。プレイヤーは,この施設に落ちてしまったエンジニアとして,地上への脱出路を探す。

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 グラフィックスは懐かしさを感じさせるピクセルアート調で,Wimolkhajornkitti氏が「本当にオールドスクールなスタイル」と表現するとおり,レトロな2Dプラットフォーマーの雰囲気を色濃く残している。
 機械で満たされた「Outer Hull」,焼けるように熱いコンベヤーライン「The Foundry」,謎めいた実験的な「Greenhouse」など,それぞれ独自の環境と雰囲気を持つ多くのエリアが用意されており,隠された秘密を探索する楽しみも用意されているという。

 会場では多くの来場者がデモをプレイし,独特のブロック生成システムと段階的に難度が上がるパズルデザインに興味を示していた。大学の卒業プロジェクトという出自ながら,しっかりとしたゲームデザインと,プレイヤーに考えさせる仕組みが随所に見られる。デモプレイ中,Wimolkhajornkitti氏は「何千回もプレイしているので簡単に見えるかもしれませんが,新しいプレイヤーには実際にはかなりチャレンジングです」と笑いながら語っていた。

 タイのインディーゲームシーンから生まれた「Eonheart」。ピクセルアートの懐かしさと,独創的なブロック生成メカニクスを併せ持つ本作は,パズルプラットフォーマーファンにとって注目すべきタイトルとなりそうだ。2026年のリリースを楽しみに待ちたい。

左がゲームデザイナーのRada Wimolkhajornkitti氏。右はもう1人のチームメンバーPochara Luangruangwech氏
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