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個人で開発中の“ニーア”風アクションRPG「AIKODE」のプレイアブルデモがBCN Game Festにて公開
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エース氏が2年半にわたって開発を続けているという「AIKODE」(読みはエーアイコード)は,主人公と思われる女性の哲学めいた独白で始まり,20世紀初頭の量子力学者エルヴィン・シュレーディンガーが提唱した,「シュレーディンガーの猫」について語られた内容をプレイヤーが承諾するかどうかという選択から始まる。
おそらくパラレルワールドのように折り重なった世界や複数のプレイアブルキャラクターの存在などで,量子力学的なコンセプトがモチーフになっているものと思われる。
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やがて,その独白が日本の都市風景に切り替わると,「このゲームを作った人物は,数年の間ずっと渋谷のデジタルコピーを作り出すことに現実世界で夢中になっていました」などと,ゲーム開発者であるエース氏自身の存在をゲーマーに意識させるという不思議なセリフも盛り込まれており,どのようなストーリー展開になっているのか気になるところだ。少なくとも,この時点では渋谷のスクランブル交差点は,走ったり歩いたりする簡単な操作のチュートリアルも兼ねていた。
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主人公となるのは,アルビノ症候群によって髪が白く,真っ黒のゴスロリと戦闘服を掛け合わせたような衣装をまとっている“アイコ”だ。どこか「NieR: Automata」を彷彿とさせるキャラクターデザインだが,左目は赤く,がんで失った右目には「SAYA」と書かれた偽眼が嵌め込まれている。
生まれてすぐに熊本にある有名な病院に捨て子として引き取られ,18歳になってから上京してきたという幼少期を送り,やがて科学者となった彼女は,35歳で“ジ・オーダー”という組織に雇用され,そして,彼らが人類を守るために作った「キャオ」と呼ばれるデジタル世界に足を踏み入れていく……というストーリーになるようだ。
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ゲームでは様々な時代のアイコをプレイするようで,スクランブル交差点を走り回っていると,「Saya」という名前が書かれた大看板の前に立ちはだかり,やがては「アサシンクリード」のデジタライズ・メモリーのシーケンスを連想させるかのように,白く輝く建物が並ぶ平和そうなファンタジー世界に移動する。
ここでは“レミー”というコウモリのような機械ペットがおり,“エミー”という現実世界でも孤児時代からの大親友であるエマのもとに向かい,ゲームプレイのイロハを学ぶチュートリアルがプレイできるようになっていた。
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このチュートリアルでは,ゲームプレイの基本を学ぶが,例えばLBボタンを押すと「スキャニング」できるようになり,ゲーム世界は灰色と緑に塗り替えられて,インタラクトできるオブジェクトやミッションのある方向などを示してくれる。また,アイコの背中に蝶々のような翼が生え,飛行したりスライディングしたり,さらには水中を進むという非常にパターンの多い移動方法が用意されている。
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コンバットはジャンプ後の着地で周囲にダメージを与える「エリアアタック」と,接近して敵をヒットする「クロース・アタック」に加えて,一発一発に威力はないが遠方からコンスタントでエネルギー弾を打ち込める。
やがて,短いスカートを履いた,“魂のない人形”であるというミニボスと戦うことになるが,ボスファイトの直前に難度を選択するシステムになっているようで,「イージー」と「ハード」,そしてゲームが苦手な人にストーリーを満喫してもらうためか「サヤの怒り」という超イージーモードから選べる。
この30分のチュートリアルは1年ほど前に公開されているデモ映像と内容が同じなので,気になる人はチェックしておくといいだろう。このあたりも日本産の3DアクションRPGにかなり寄せてきているという印象を受けた。
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「AIKODE」は正式な発売日やパブリッシャが決定していないものの,エース氏が1人でゲームを作っているとは思えないほどのクオリティとボリューム感には驚くばかりだ(デモの最後に感謝のクレジットが流れていたので,BGMやアートワークなどの協力者はいるようだ)。
今回のデモ版は音声が英語,字幕を日本語に変えてプレイできたが,公開されているSteamストアページ(外部リンク)では日本語音声の対応も考慮していると思われる。気になる人はウィッシュリストに追加して続報を気長に待ってみよう。
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「AIKODE」Steamストアページ
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