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「ナイトストライカー」海道賢仁氏,「カスタムロボ」見城こうじ氏が,個性的な新作を引っ提げて登場[TGS2025]
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印刷2025/10/02 14:56

プレイレポート

「ナイトストライカー」海道賢仁氏,「カスタムロボ」見城こうじ氏が,個性的な新作を引っ提げて登場[TGS2025]

 東京ゲームショウ2025のマトリックスブースに,「ナイトストライカー」を手がけた海道賢仁氏の新作「逆道 - SAKA-DOH:THE REVERSAL ARTS」と,「カスタムロボ」シリーズのディレクターを務めた見城こうじ氏の新作「骸ノ螺旋」>が出展されていた。シンプルな操作で奥深いプレイを楽しめる両作品のインプレッションをお届けしよう。

「東京ゲームショウ2025」,マトリックスブースの様子
画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / 「ナイトストライカー」海道賢仁氏,「カスタムロボ」見城こうじ氏が,個性的な新作を引っ提げて登場[TGS2025]

 伝説の同人誌「ゼビウス 1000万点への解法」の著者である大堀康祐氏が設立したゲームメーカーのマトリックスは,新レーベル「MATRIX CREATORS」を設立,レジェンドクリエイターを迎えて,懐かしくも新しい意欲的なタイトルをリリースしていく(リンク)。
 その第1弾となるのが,「ナイトストライカー」「キャメルトライ」「ソニックブラストマン」を手がけた海道賢仁氏の「逆道 - SAKA-DOH:THE REVERSAL ARTS」,そして「カスタムロボ」「コズモギャング・ザ・ビデオ」の見城こうじ氏の「骸ノ螺旋」だ。


ヘリと逆さ吊りを組み合わせた,まったく新しい格闘技で戦う「逆道 - SAKA-DOH:THE REVERSAL ARTS」

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 本作の主人公マサオヘリに逆さ吊りにされているが,拷問されているわけではなく,これは格闘技「逆道」のスタイルである。彼は姿を消した恋人・美空を助けるべく,世界中の空を巡るのだ。

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 本作の操作は,1スティック2ボタンと非常にシンプルである。スティックでヘリを動かし,Aボタンで攻撃,Bボタンでガードする。敵も逆道の使い手で,逆さ吊りにされた男たちが次々にヘリとともに襲い掛かってくる。
 ヘリではなく,吊られた男のほうを殴ってケリを付けよう。ヘリを動かすと逆さ吊りのロープも動く。マサオをスイングさせてタイミング良く攻撃すれば威力もアップし,敵を素早く倒せるのだ。
 スイング=パワーアップという直感的なシステムと,ヘリの移動にスイングの慣性が加わった独特の操作感にフォーカスしており,数分もプレイすれば本作らしい駆け引きに集中できる。
 ヘリから逆さ吊りにされた男たちが何組も出てきて戦うという見た目も個性的で,ほかのゲームと見間違うこともない。

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 驚くべきは,画面全体から漂う1980年代感だ。フォントから色使いまで全体的に海道氏がかつて所属していたタイトーのアーケードゲームを思わせるものがあり,当時の直営店で稼働していても違和感ないように思える。
 海道氏によれば,これは意図的なものであり,1980年代風ではなく,“風”が付かない1980年代のアーケードゲームを作ったという。こうしたこだわりはゲームデザインにも及んでいる。当時の市場でヒットする内容であり,しっかりインカム(売上)が稼げる内容と回転率になっているそうだ。
 また,使われている技術も当時のものであるという。ロープのスイングも当時になかった物理演算ではなく,内部的には1本の棒となっている。そして,音楽も当時らしいFM音源とPSG風の音色が採用されているという。

タイトー作品風の色使いとフォント,アーケードゲーム風のインストカードと,1980年代を知る人には懐かしい要素が詰め込まれている
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 主人公たちが吊られているのは「映画などで良くある,ヘリコプターで吊られながら戦うシーンを再現したい」という理由によるものだそうだ。ただ,そのままだと腕でロープにつかまり,足で蹴り合うという地味な見た目になってしまう。逆さにすれば手を使えるし,カポエラ風になって見栄えもするだろうということで現在の形に落ち着いたという。
 海道氏いわく,アーケードゲーム復刻の「アーケードアーカイブス」シリーズでも本作をリリースすることが夢であるとのこと。個人的には,1980年代のゲームセンターでどのようにインカムを稼いでいたのかという方法論と,本作でどのように生かされているかという答え合わせ的な解説も見たいと感じられた。


「逆道 - SAKA-DOH:THE REVERSAL ARTS」のゲームデザインを担当した海道賢仁氏
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モノトーン世界を忍者が自在に駆け抜けるローグライト「骸ノ螺旋」


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 「骸ノ螺旋」の舞台となるのは戦国時代だ。地下から現れた魔物によって占領された町と城を取り戻すべく,主人公の忍者・螺旋は戦いに挑む。
 本作のフィールドは独特で,無数の足場が空中に浮かんでいる。足場の向きはさまざまだが,忍者の螺旋は意にも介さない。足場が垂直でも,自分が逆さまになっても,問題なく行動できるのだ。螺旋はこれらの足場を飛び渡りつつ,上へ上へと進んでいく。そのためには,ルート選定が重要で,キーワードは目まぐるしい変化となる。

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 足場と足場は「ジャンプゾーン」でつながっている。ジャンプゾーンにたどり着くには,「反転ゾーン」を通って足場の表と裏を行き来する必要がある。つまり,反転ゾーンで天井が床になり,天井が床になりと目まぐるしく変化する中,上へ登るための正しいルートを探らなければならないわけだ。
 進むうえでは,魔物に対処するのも重要である。螺旋は手裏剣をはじめとしたさまざまな武器を持つが,自動攻撃であるため,咄嗟の事態には対応しきれないこともある。足場がジャンプゾーンでつながっていない場合は,敵がいる虚空へ身を躍らせてから鍵縄を撃ち込まなければならず,接触の危険性が一気にアップする。


点線は「ジャンプゾーン」で,螺旋は点線に沿って足場から足場へとジャンプできる。写真の赤い点線は一方通行で,一度ジャンプしたら戻ってこられない
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 ルールは上へ登ること,操作は1スティック1ボタンとシンプルである。しかし,足場の向きや反転ゾーンで目まぐるしく重力が変化する中,ジャンプゾーンや反転ゾーン,鍵縄といったギミックと装備を駆使してルートを探しつつ,邪魔する敵は自動攻撃の周期に合わせて対処しなければならない……とタスクは多く,良い意味で頭がこんがらがってくるのだ。

 「逆道 - SAKA-DOH:THE REVERSAL ARTS」と「骸ノ螺旋」は,ともに今冬発売予定で,対応機種はPC(Steam)である。MATRIX CREATORSは今後もさまざまな作品を発表していくとのことで,続報にも注目したい。
 なお,4GamerではMATRIX CREATORSの代表取締役である大堀康祐氏と,「マイコンBASICマガジン」創刊編集長の大橋太郎氏による対談記事も掲載している(関連記事)。興味のある人はぜひ読んでほしい。


東京ゲームショウ公式サイト


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  • 関連タイトル:

    逆道 SAKA-DOH:THE REVERSAL ARTS

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    骸ノ螺旋

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