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ターン制RPGミュージカルを謳う「People of Note」が発表に。Annapurna Interactiveブースではプレイアブルデモを初出展[TGS2025]
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印刷2025/09/26 01:19

プレイレポート

ターン制RPGミュージカルを謳う「People of Note」が発表に。Annapurna Interactiveブースではプレイアブルデモを初出展[TGS2025]

 カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点とするIridium Studiosが開発する新作ターン制RPG「People of Note」PC / PS5 / Xbox Series X|S)。その世界初となるプレイアブルデモが,現在開催中のTGS 2025にて出展中だ。パブリッシングはAnnapurna Interactiveが担当し,同イベントに合わせて制作が正式にアナウンスされた。

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 「People of Note」の舞台は,さまざまな音楽ジャンルが対立する,ディストピアの様相を呈する煌びやかな世界“ノート”。主人公の“ケイデンス”は,歌唱コンテスト「ノートウォージー」で失敗を喫し,イベントへの参加資格を剥奪された若きボーカリストである。

 ソロパフォーマンスでは審査員を満足させられないと悟った彼女は,ロックの街「デュランディス」やEDMの街「ルミナ」を巡り,溢れる才能ゆえに孤立している各地のタレントをバンドメンバーとして迎え入れていく。

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 その一方で,“ハーモニック・コンバージェンス”と呼ばれる闇の勢力が,ノートの自然なハーモニーを破壊しようと暗躍し,世界の調和を乱している。ケイデンスたちは自らの能力を結集し,音楽の持つ可能性を守るために立ち向かうのだ。

 「People of Note」のゲームプレイは,プレイヤーがケイダンスを操作してマップを探索し,NPCとの会話やパズルの解明を通じて物語を進める,RPGとして馴染み深いスタイルだ。敵と遭遇した際にはターン制のバトルが展開される。
 今回体験できたのは,ハードロックな人々が集う「デュランディス」を舞台にしたチュートリアル付きの序盤部分だったようだ。ディストピアな世界観の中でも軽やかに跳ね回ったり,カットシーンで豊かな表情を見せたりするケイダンスの快活さは,ディズニーのミュージカルアニメを彷彿とさせる。

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 デモでは2か所にパズルが用意されていた。その内容は,直線的にしか進まないスピーカーの音を,部屋に複数設置されたアンプ付きスピーカーで角度を変えながら中継し,最終的にドアを開けるためのセンサーに当てるというものだ。壁面には鏡のように音を反射する部分も存在し,それらのギミックを活用すれば,少なくとも序盤の段階ではさほど頭を悩ませる難度ではなかった。

 Iridium Studiosのゲームディレクター,ジェイソン・ウィシュノフ氏に話をうかがったところ,本作にはパズルを面倒だと感じるプレイヤーのため,設定ですべてのパズルをなくすことが可能だという。さらに,ターン制バトルを省略するオプションも用意されているとのことで,幅広いプレイヤー層に楽しんでもらうことを目指して開発が進められているようだ。

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 今回のデモでは,マイクを武器にする主人公ケイデンスに加え,大柄な中年ギタリストの“フレッド”,ターンテーブルで戦うDJの“シンシア”という3人編成のパーティで戦闘を行う。
 各キャラクターは通常攻撃のほか,自身を回復したり仲間を強化したりと,それぞれに異なるアビリティを駆使する。戦闘システム自体は,画面のリング状ゲージに合わせてタイミング良く入力を行うことで攻撃の評価が決まり,「Perfect」や「Good」といったランクに応じて敵に与えるダメージが変動する仕組みだ。

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 作中には「タイム・シグネチャー」(拍子記号)や「スタンザ」(節)といった音楽の専門用語が多用されており,音楽に明るくないプレイヤーはチュートリアルで戸惑う部分もあるかもしれない。しかし,音とリズムを主軸としたゲームプレイは直感的であり,すぐに慣れることができるだろう。

 今回のデモで操作できたのはミュージカルシンガー,ハードロックのギタリスト,EDMのDJという異色のバンドだったが,ウィシュノフ氏によると,最終的には11の地方を舞台に,ポップやラップ,さらにはケルト音楽といったジャンルを背景に持つバンドメンバーが登場するようだ。そして,プレイヤーが選んだパーティメンバーの構成によって,それら異なるジャンルの音楽がすべて“マッシュアップ”されるという。

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 この音楽システムが具体的にどのような形になるかはまだ不明瞭な点もあるが,ウィシュノフ氏の解説によれば,「1つのバトルテーマにつき,11ジャンル分の編曲が用意されている」という。本作には総計で13のバトルトラックが実装されるため,計算上は143曲ものトラックが制作されたことになる。

 これは,例えばパーティにいるラッパーがアクションを起こすとBGMがラップ風の編曲に変わり,次にケルト音楽のメンバーが行動すればケルト音楽風のアレンジに変化することを意味する。ウィシュノフ氏はこの複雑な編曲をAIで実現するのは不可能だったと語り,すべてインハウスのミュージシャンが作曲から編曲までを手掛けたことを明かした。

「People of Note」をプレイする人たちを見守るIridium Studiosのジェイソン・ウィシュノフ氏
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 本作が「ミュージカルRPG」ではなく「RPGミュージカル」と称されるのには理由がある。「People of Note」には豊富なシネマティックスが用意されており,ケイデンスらが歌や演奏を通じて物語や会話を進めていく様は,さながらミュージカルアニメのようだ。その片鱗は,公開されたばかりのリヴィールトレイラーでも確認できる。

 ウィシュノフ氏が「ファイナルファンタジーXIIIとフローズンの出会い」と例える本作は,ユニークなゲームジャンルであると同時に,Iridium Studios所属ミュージシャンたちの驚くべき努力が結実した,音楽主導の作品という印象だった。

 「People of Note」は,2026年中にPC,PlayStation 5,Xbox Series X|S向けにリリースされる見込みだ。TGS 2025の会場(Hall 6中央)に設置された大型ブースでは,日本語に対応したデモが展示されているため,来場者はぜひプレイしてみると良いだろう。



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