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スラブの伝承をロックに描き上げたアクションRPG「Bylina」のプレイアブルデモがgamescom 2025で初公開[gamescom]
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2024年10月に発表されながらもほとんど最新情報がなかった「Bylina」は,中世ロシアを中心に語り継がれてきた英雄叙事詩「ブイリーナ」をベースにしている。伝説の英雄“ボガトィーリ”を父に持ちながらも自らは何の素質もなく生まれた若者「ファルコネット」が主人公となる見降ろし視点型のアクションRPGだ。
チャラさも目立つファルコネットは,いつかは尊敬されて語り継がれていくようなボガトィーリになりたいと願っている。彼が人々に軽視されながらも苦難を乗り越えて成長していく姿を,どこかユーモラスかつロックに描き上げているようだ。
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簡単なミッションさえ上手く遂行することができず,ファルコネットは故郷から遠い王国で命を落としてしまう。衝撃的な展開だが,謎の霊と体を共有することで命を吹き返す。新しいチャンスを与えられた彼は,自分の体と魂を完全に取り戻そうと画策しつつ,古代の謎を解き明かし,“不死身のコシチェイ”に立ち向かって,差し迫る世界の破滅を食い止めることになっていくのだ。
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ここのところ,東欧のデベロッパからスラブ民話を題材に扱うゲーム作品が増えてきた印象だが,そのベースには土着的な信仰があり,さらに見慣れない幽霊や神獣の表現もあるため,非常に新鮮な題材に感じる人も多いはずだ。
本作においてもグロテスクなクリーチャーか道祖神のような存在が攻撃してくるわけでもなく道端に立っているなど,善と悪の境界線がよく分からない,ほんのりと異世界的な雰囲気も味わえる。
厳しい環境の中で細々と生きる農民たちは,それぞれに過去の苦労や心の傷を持っているらしく,このあたりに中世東欧地域のリアルが反映されているようだ。
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今回,プレイアブルデモを試してみる機会もあり,何かの窃盗品を回収するために山賊と戦うシーンを中心にしたアクションをプレイした。
相手の弓攻撃がかなり強力で,ダッシュやロールで被弾を避けながら,射手を先に仕留めるといったスキルベースの戦法を駆使する必要があった。
プレイしたのはゲームの序盤と思われるが,何度もキルされながら蘇生して立ち向かっていくという,かなりシビアな戦いだ。レベルを上げることにより様々な呪文を体得し,凶暴な中ボスとも対峙できるほどに成長していくとのことだった。
今年3月には,わけの分からないミュージックビデオが公開されるなど,そのプロモーションもクセが強い「Bylina」だが,Steamストアページ(外部リンク)ではサポート言語の中に日本語も加えられているのは楽しみなところ。2025年中のリリースが予定されているようだが,ウィッシュリストに追加してその詳細をチェックしておくといいかもしれない。
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