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拡大を続ける北米最大級のアナログゲームコンベンション「Gen Con 2025」会場レポート。コードネーム第2版や,LoLのTCGが初登場
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印刷2025/08/18 11:30

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拡大を続ける北米最大級のアナログゲームコンベンション「Gen Con 2025」会場レポート。コードネーム第2版や,LoLのTCGが初登場

 北米最大級のアナログゲームコンベンション「Gen Con 2025」が,7月31日から8月3日まで4日間,アメリカ・インディアナポリスのIndiana Convention Centerで開催された。

会場のメインエントランス。昨年,一昨年とバンダイカードゲームの横断幕がファサードを飾っているが,今年は「ガンダムカードゲーム」のようだ
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 アナログゲームのイベントとしては,日本ではドイツ・エッセンで毎年開催されている「SPIEL Essen」が有名だが,Gen Conもまた1967年の初回から58年にわたって続く,歴史あるイベントである。扱われるタイトルもボードゲームにテーブルトークRPG,TCG,ミニチュアゲームと幅広く,北米地域のアナログゲームシーンを今なお強く牽引する存在であり続けている。

参加型イベント会場のタイムテーブル。こうした看板が,会場のいたるところに立ち並んでいる
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 開催形式も特徴的だ。新作ゲームの販売・試遊・デモが行われるのは,ほかのアナログゲームイベントと変わらないが,「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のプレイイベントに端を発するGen Conでは,とくに「ゲームを遊ぶこと」に重点が置かれ,会期中には3万件もの参加型イベントが会場のあちこちで開催される。その内容も,クリエイターのトークイベントやゲーム大会,新作タイトルのチュートリアルなどさまざまで,参加者は朝から深夜まで大忙しなのだ。

 会場自体も大規模で,メイン会場であるIndiana Convention Centerだけでなく,隣接するスポーツアリーナのLucas Oil Stadiumや,近隣のホテルでも行われている。いわば街の中心部がまるごと会場のようなものなのだ。

 本稿では,そんなGen Conの現地の模様を写真と共にレポートする。活況を呈する北米アナログゲーム界の熱気の一端を,ぜひ感じてもらえたら幸いだ。

メイン会場に隣接したLucas Oil Stadium。普段はアメフトの試合が開催される広々とした空間のすべてが,イベント期間中はゲームのプレイスペースとなる
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各会場とホテルは「スカイウォーク」と呼ばれる立体通路で接続されており,外に出ることなく行き来できる。天候を気にしなくてもいいのはもちろん,深夜でも安全に歩き回れるのがありがたい
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「Gen Con 2025」公式サイト(英語)



今年も入場チケット売り切れの大盛況


 年々規模を拡大しているGen Conだが,今年は例年を超える大盛況であった。
 まず,入場にあたっては「バッジ」と呼ばれる入場チケットが必要なのだが,2024年に引き続き,開催前日の時点ですべてのチケットが完売。中でも多くの来場者が集中する金曜・土曜のチケットや,全日程を通しで参加できる4日券は,開催10日前に売り切れてしまったほどである。

昨年同様,会場のあちこちに並ぶ「SOLD OUT」の看板。筆者らが初訪問した2023年は当日券も買えたことを考えると,ものすごい盛況ぶりだ
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 公式発表による総参加者数は7.2万人とのことだが,これは複数日参加した来場者を1人と数える,ほかのイベントとは異なるカウントの仕方が採用されている。正式発表はではないものの,一般的なのべ人数で数えれば25万人ほどに相当するという。
 この参加者数だけでも,世界最大級される「SPIEL Essen」に勝るとも劣らない規模といえる。

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 アメリカはインディアナポリスで開催された北米最大のボードゲームイベント「Gen Con 2024」。その最高責任者であるDavid Hoppe氏に話を聞く機会を得たので,本稿ではその模様をお伝えする。またグループSNE代表の安田 均氏にも同席いただき,日米のアナログゲーム市場について語ってもらった。

[2024/09/05 16:26]

 出展者数も増加した。昨年は540団体だった出展者数は,今年は575団体以上と発表されており,参加型イベントの数も2.4万件から3万件に増えている。来場者,出展者共に最多を記録したとのことで,昨年より着実にパワーアップしている。

新製品の展示・販売が行われるExhibit Hallのマップ。ホール内には各団体の販売ブースがびっしりと敷き詰められている
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「コードネーム」第2版,LoLのTCG「Riftbound」など,注目タイトルが続々登場


 ではイベント会場の様子を見ていこう。
 販売ブースが立ち並ぶExhibit Hallでは,大手パブリッシャからインディーのデベロッパまで,今年も多くの新作が発表・展示されていた。そのすべてを紹介することはできないが,ここでは目立ったブースをいくつかピックアップして紹介しよう。

Exhibit Hallは,終日ゲームを求める人たちで大混雑していた
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 ボードゲームではCzech Games Edition(CGE)の人気作「コードネーム」の第2版が発売されるなど,多くの新作が登場し,会場を賑わしていた。

「コードネーム」特設ブース。そのほかCGEでは,「SETI:地球外知的生命体探査」の拡張「Space Agencies」のデモ版も展示されていた
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North Star Gamesの新作「Nature」は,いろいろな特性を組み合わせて,生存競争から生き残れる生物を作り出すという趣旨のタイトルだ。今回初お披露目の新作でありながら,すでに第5拡張まで制作が完了しているという
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Renegade Game Studiosからは,古典的名作「ディプロマシー」の東アジア版「Diplomacy: Era of Empire」が発表された
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Restoration Gamesの新作「Battle Monsters」は,「ゴジラvsキングギドラ」の世界観を,美麗なミニチュアで再現したボードゲームだ
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Stonemeier Gamesは「Vantage」を発表。ほかのプレイヤーと共に惑星を探索する協力型ゲームとなっている
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 TCG関連では,人気MOBA「リーグ・オブ・レジェンド」のキャラクターが登場するTCG「Riftbound」がお披露目された。
 今回はデモ版の公開のみだったが,「Riot Games Merch Store」での限定予約発売が8月4日にスタート予定で,さらに10月31日には一般販売も行われるという。日本語版発売は未定だが,来年以降に他言語への展開も検討しているとのこと。

「Riftbound」のブース。ティーモやダリウスなど,おなじみのキャラクターがTCGとなって登場する
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 ミニチュアゲームでは,Catalyst Game Labsの「Battletech」シリーズの新作「Battletech Gothic」が発表されて,注目を集めていた。また老舗の「Warhammer」ブースでは,多くの参加型イベントやペイントチュートリアルなども開催された。

「Battletech Gothic」を展開するCatalyst Game Labsのブース
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こちらは「Warhammer」のブース。そのほかランナーを模したオブジェなどもあって,展示に力が入っていた
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 テーブルトークRPGで目を引いていたのは,日本では「クトゥルフ神話TRPG」として知られる「Call of Cthulhu」で有名なChaosiumの創業50周年展示だ。Greg Stafford氏によって同社が設立された,1975年以降の同社の足跡を辿る内容で,来場者の注目を集めていた。また新作としては,新シナリオ「Call of Cthulhu: The Sutra of Pale Leaves - Carcosa Manifest」が発売されされ,人気を集めていたようだ。

Chaosium50周年記念展示の様子。創業初期の貴重な作品である「White Bear & Red Moon」(グローランサ世界を舞台にしたウォーゲーム)や「ルーンクエスト」の初版本などが展示されていた
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HasbroのD&Dコーナーでは,9月に発売される新たなスターターセット「Heroes of the Borderlands」などの新製品が,いち早く展示されていた
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ダイスなどのゲームサプライが充実しているのもGen Conの特徴だ。FanRollのブースでは,イベント公式キャラクターであるドラゴン「Genevieve」の眼を模したダイスセットも発売されていた
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「Game Design Academy」は骨太のデベロッパカンファレンス


 今回から,新たな試みもスタートしている。ミシガン州のフェリス州立大学との産学連携で生まれたアナログゲームクリエイター向けのセミナープログラム「Game Design Academy」がそれだ。

 アナログゲームの制作技術や,ビジネスにまつわるさまざまな知識を学べるという触れ込みのこのセミナーは,イベントの期間中,毎日開催されていて,その数は56講にも上っていた。内容もゲームデザインやUI/UXの知識から,製造や知財管理に至るまで多岐にわたり,またセミナー以外にもマンツーマンでアドバイスを受けられるコーナーまで用意されている充実ぶり。主催団体や講師の幅も,有名クリエイターから印刷会社までさまざまである。

  ●「Game Design Academy」のセッション例
講義名 概要
BattleBattle! - How Do You Balance a Massively Complicated Game? キャラクターバトルを伴うゲームのバランス調整
Nature Systems Game Design 自然を題材としたゲームデザイン
From Game Idea to Prototype 提供された素材からゲームのプロトタイプを作るワークショップ
Practical UI/UX for Game Design ゲームデザインにおける,適切なUI/UXの選び方
Designing With Manufacturing In Mind 時間・コスト節約に向けた,製造を念頭に置いたゲームづくり
Protect Yourself: Intellectual Property For Designers & The Hobby Games Industry ゲーム制作者向けの特許,著作権,商標など知的財産法入門

Game Design Academy Events 紹介ページ(英語)


 試しに筆者らも一つ聴講してみたが,大学との共催だけあって,内容はしっかりとしたものに感じられた。例えば「Practical UI/UX for Game Design」では,色・文字・アイコンといった,アナログゲーム制作に欠かせない要素をタイポグラフィやアフォーダンスの観点から解説し,体系的な知識を身に着けられるものとなっていた。アナログゲーム制作に役立つよう,参考文献を示しながら具体的な事例が挙げられたのも好印象だ。

講義風景。質疑応答の時間もたっぷりと取られており,受講者からは次々と質問が挙がっていた
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変わっていくコンベンション都市,インディアナポリス


 最後に,開催地であるインディアナポリスの変化についても少し触れておきたい。
 会場のIndiana Convention Centerの隣では,今回大規模な工事が行われており,高層ビルの建築が進んでいるようだった。これは大手ホテルチェーン,ヒルトングループのホテル,Signia by Hiltonとのこと。
 隣接する施設とは,先に紹介したスカイウォークで接続される予定となっていて,今後のGen Conは敷地面積や収容数の面で,さらにパワーアップすることが予想される。また,Signia by Hilton以外にも,さらにいくつかのホテルの建設計画があるという。

建設中のSignia by Hilton。2026年秋の開業が予定されている
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 またダウンタウン中心の商業施設,Circle Centre Mallへ通じるスカイウォーク通路が通行止めとなっていたのも今年の変化だ。2030年に向けて,こちらも大規模なリニューアルが予定されている。どのような施設になるかはまだ分からないが,こちらにも期待したい。
 会場施設の拡充と共に,さらに規模が増していくだろうGen Conからは,今後も目が離せなそうだ。

通行止めとなっていたスカイウォーク。本来はCircle Centre Mallにつながっている
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「Gen Con 2025」公式サイト(英語)


著者紹介:
Im Karton
 海外アナログゲームイベントを訪ねて旅する3人組。読み方は「イム・カートン」。これまでに世界最大のアナログゲームイベントであるドイツ「SPIEL Essen」(シュピールエッセン)をはじめ,アメリカ「Gen Con」(ジェンコン),フランス「Festival International des Juex」などを訪問。「Essen Spiel Guidebook 2023」に続き,2024年はアメリカのアナログゲームイベント「Gen Con」へ行きたい人の旅行ガイド「Gen Con Guidebook」を刊行。

Omochicard
 Im Kartonメンバー。海外イベント訪問時は旅行の計画や日本へボードゲームを送る宅配便の発送などを担当。海外ボードゲームが大好き。好きなボードゲームは「アーク・ノヴァ 新たなる方舟」や「Kemet: Blood And Sand」。
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