
プレイレポート
[プレイレポ]「QQQbeats!!!」は東方スペルバブルのゲーム性を受け継いだパズル×音ゲー。簡単操作ながら,骨太かつ歯ごたえある対戦を楽しめる
「東方スペルバブル」のゲーム性を受け継いだ本作は,疾走感あふれる対戦が楽しめるパズル音楽ゲームだ。多種多様な楽曲や,オリジナルIPで描かれるストーリーモードもフルボイスで収録されている。
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本作は,タイトーのアクションパズルゲーム「パズルボブル」を原点とし,そのパズル要素にリズムゲームをミックスさせたゲーム性が特徴となっている。
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この「パズルボブル」×リズムゲームというゲーム性は,同じくタイトーから発売された「東方スペルバブル」が先駆けとなる。
ざっくりいってしまえば,「東方スペルバブル」のオリジナルIP版であり,東方アレンジに限定されない幅広い楽曲群を収録したものが「QQQbeats!!!」と捉えていいだろう。
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今回発売前に製品版と同様のROMで本作をひととおり遊んだので,ゲームシステムやインプレッションを紹介する。「東方スペルバブル」のゲーム性がなぜプレイヤーに評価されているのか。それがよく分かる試遊体験になったと,先に伝えておきたい。
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対戦に特化したパズル×音ゲー。ひとりでも対人でも骨太な対戦を楽しめる
まず筆者は「東方スペルバブル」をプレイしたことはない。ゲームセンター育ちなので,「パズルボブル」を遊んだことはあるが,それも対戦ではなく,1人用のパズルゲームのみとなる。
だから先入観としては,ある程度じっくり考えられるパズルゲームに,おまけでリズムゲーム要素が付いたもの,と考えていたのだが,正直これは大ハズレだった。
どちらかといえば,同じくパズルゲームの金字塔,テトリスやぷよぷよの対戦のような高速展開に,リズムゲームの疾走感をミックスしたものといえば伝わるだろうか。
とにかくプレイヤーの思考が止まることはなく,ほとんど絶え間なく操作をしているのだが,それがリズムゲーム要素とマッチしていて,操作とゲームのテンポがかみ合ったときのシンクロ感が実に心地良いゲームに仕上がっている。
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本作の基礎となるゲーム性を簡単に紹介しよう。ちなみに今回のプレイおよび執筆にあたり,「東方スペルバブル」の攻略要素もいろいろ調べてみたのだが,驚くほどやり込み要素と対戦要素が深かったため,今回は表面をなぞる程度に紹介させていただきたい。
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基本となる操作はバブルを打ち出して,3つ以上同じ色を揃えてバブルを消していくことになる。
このとき,バブルを5個以上同時に消すことで,リズムゲームパートの「ビートアタックモード」に突入することがある。ビートアタックは,楽曲のリズムに乗ってAボタンを押していく仕組みで,大きな円が表示され,収縮されていくので,バブルと重なる瞬間にボタンを押してうまく成功させよう。
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さらにバブルを7個以上同時に消した場合,ビートアタックの強化版「チェインアタック」が発生することがある。「〇連!」というキャラクターの掛け声と共に,連続してビートアタックを仕掛けるもので,伝えられた数だけAボタンを押してビートを刻んでいこう。
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なお,ビートアタックやチェインアタックを仕掛けることで,対戦相手のフィールドに大量のブランクバブル(色のないバブル)を送り込める。相手のフィールドをバブルでいっぱいにし,スコアを稼いで勝利を目指すのが基本の流れだ。
そして対戦のなかで重要となる要素が,フィーバーゲージが満タンになることで発動する「フィーバー」だ。
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フィーバーは,いってしまえば大連鎖が用意された専用モードで,フィールドのバブルがすべて消え,連鎖を狙える配列のバブルが再配置される。
配置はいくつかのパターンがあるが,どれも最大連鎖を狙える手順が決まっているので,それらを覚えて実践していこう。
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また,フィーバーと同じく連鎖を狙える「カウンターモード」もある。こちらはフィールドのバブルがいっぱいになったときのダウン時に発生するもので,相手への反撃や切り返しを狙える。仕切り直しのタイミングでもあるので,ここからリズムを作って反撃を狙いたい。
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まとめると,楽曲のリズムに乗りつつ,バブルの同時消しを狙い,ビートアタックやチェインアタックを仕掛け,ゲージを最大まで溜めてフィーバーで畳み掛ける,というのが大まかな対戦の流れだ。まとめると簡単に聞こえるが,画面で見るべき情報が多いため慣れないうちは大変で,最初はあたふたするはず。一度にすべて覚えようとせず,ひとつずつ習得していきたい。
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2人のインフルエンサーが活躍するストーリーモード。楽曲やキャラクターのアンロックも
本作のストーリーモードでは,ゲーム配信系インフルエンサーユニット「パピッコロ」のシイナとアメが活躍する物語を楽しめる。はじめに簡単なチュートリアルのようなものが用意されており,話を進めていくなかで,楽曲とキャラクターがアンロックされていくので,まずはここから始めるのがオススメだ。
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ストーリーモードはオプションから難度が変更できるのだが,簡単なほうの「スタンダード」でもかなり歯ごたえがある。難しいほうの「エキスパート」は中級者以上でないと歯が立たないように思えるので,我こそはという人はぜひ挑戦してほしい。
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この手の対戦モードがメインとなるゲームでCPU戦に遊びごたえがあるのはうれしいポイントで,軽く遊ぶつもりがガッツリストーリーを堪能してしまった。自由に対戦を楽しめるバーサスモードには,CPUの難度がカジュアルからアルティメイトまでの6段階用意されており,こちらも遊びごたえは抜群だ。
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収録楽曲は全56曲。アニメ・ポップス,VTuber,東方アレンジ,タイトーオリジナルなどバラエティ豊かなラインナップ
対戦で楽しめる楽曲は全56曲が収録されている。アニメ・ポップスからは,Adoさんの「唱」やBUMP OF CHICKENの「ray」,Official髭男dismの「ミックスナッツ」など,VTuberからは,白上フブキさんの「Say!ファンファーレ!」や森カリオペさんの「HUGE W」など,それぞれのジャンルから知られた楽曲がラインナップされている。
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もちろん,タイトーオリジナル楽曲や東方アレンジ,さらにはZUNTATAやREDALiCEさんの新曲なども収録されている。曲のジャンルやBPMも多岐にわたっており,さまざまな楽曲が対戦を盛り上げてくれる。
収録楽曲一覧:
https://www.taito.co.jp/QQQbeats/music
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カジュアルからやり込みまで。幅広いプレイヤー層が満足できる1本に
ここまで駆け足で本作を紹介したが,個人的に気に入ったのは,幅広いプレイヤー層が遊びやすいゲームに仕上がっている点だ。この手のパズル対戦ゲームは,どうしても最終的に対人戦に楽しさが傾きがちだが,本作は1人でも楽しめるリズムゲーム要素と骨太なストーリーモード,CPU戦が用意されており,筆者のような初心者でも十分にパズル対戦を満喫できた。
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もちろん筆者のようなカジュアル層も楽しめるが,同時にやり込み要素も深く,「東方スペルバブル」をどっぷりとやり込んだ上級者も満足できるはずだ。世界中のプレイヤーとランクを競い合えるランクマッチも用意されているので,自身の腕前がどこまで通用するのか試してみるのもいいだろう。
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「QQQbeats!!!」は,パズルゲームとリズムゲームがうまく融合され,良い部分がしっかりと抽出された対戦ゲームだ。以前から「東方スペルバブル」の評価が高いことは聞いていたが,今回実際に同じゲーム性を遊んでみて,その理由がよく分かったような気がしている。
完成度が高く,幅広い層が楽しめる本作。新しいパズルゲームを探している人,タイトーの音楽ゲームが好きな人,VTuberやバーチャルシンガーがお気に入りの人など,何かが琴線に触れた人はぜひ一度遊んでみてほしい。
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「QQQbeats!!!」公式サイト
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- 編集部:T田

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