
インタビュー
「Call of Duty: Black Ops 7」の日本マップは,景観も遊びもバッチリな仕上がりに。開発者がこだわった日本ならではの表現とは[TGS2025]
このイベントは,Microsoftが前日に行った同名の配信で紹介されたいくつかのタイトルを,あらためてピックアップして振り返るというものだ。
本稿では,それらタイトルの1つである「Call of Duty: Black Ops 7」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One。以下,BO7)の開発者へのインタビューの模様をお伝えする。
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インタビューに応じたのは,TreyarchでAssociate Creative Directorを務めるMiles Leslie氏と,各プラットフォーム向けの最適化を担当するBeenoxのLead Designerを担当するMarc-Antoine Saindon氏だ。
また質問したのは,イベントのMCを務めたゲーム実況者のこーすけさんと,4Gamerのおれっちである。
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「このチャンスを逃せない!」――BO7のストーリーは日本舞台がすごくフィットするものに
4Gamer:
11月14日に発売が迫ったBO7について,お話をうかがえるということなので,気になるところを教えてほしいのですが,その前に,せっかくの機会なので,まずは東京ゲームショウ2025の感想をお願いします。
Miles Leslie氏(以下,Leslie氏):
メチャクチャ楽しんでいます。ゲームがすごくたくさん展示されていて,自分がいいなと思うタイトルもかなりあったので,正直,このまま持って帰りたいくらいです。
Marc-Antoine Saindon氏(以下,Saindon氏):
自分も楽しみながら会場を回っています。皆さん優しく接してくれますね。ゲームだけでなく,グッズなど欲しいものは全部持って帰りたいです。
4Gamer:
印象に残ったブースはありますか。
Leslie氏:
難しい質問ですね。いくつもあり過ぎて,どれか1つを選んでしまうと,ほかのブースに申しわけないと思ってしまうくらいです。全部,見栄えも綺麗でカッコいい。
Saindon氏:
自分も全部のブースが面白いと思ったし,本当にどれも綺麗ですよね。どうしても1つ選ぶなら,CoDのブースかな。
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4Gamer:
それでは本題に入っていきます。BO7の開発コンセプトを教えてください。
Leslie氏:
BO7のストーリーは,「コール オブ デューティ ブラックオプスII」(以下,BO2)の直接的な続編にあたります。我々は,BO2以降のストーリーに早く着手したいと常に考えていました。
ゲームとしては,BO2の根本的な部分を引き継ぎつつ,新しい要素を追加することに注力しています。例えば今回導入した「壁ジャンプ」は,刺激的な体験をもたらすと思います。
4Gamer:
そうした新しいチャレンジが見られる一方で,日本をフィーチャーしたマップが登場しますよね。日本を舞台にした経緯などを教えてもらえますか。
Leslie氏:
日本をBOの舞台にすることについては,長らく検討してきました。ただこれまでは,ストーリーを展開するうえで,あまりピンと来なかったんです。しかしBO7のストーリーは,日本を舞台にするとすごくフィットするという予感があって,「このチャンスを逃すわけにはいかない!」と決めました。
そのうえで,日本をマップに落とし込むのであれば,しっかり作りたいと考えました。日本在住の日本人スタッフにいろいろヒアリングしましたし,本社から調査チームを送り込んでロケハンもしました。
そうやってリサーチしていくうちに,当初予定していたよりも大幅に日本のマップが増えました。「あれも使いたい。これも見せたい」というものが多すぎて,結果,本格的に作り込むことになったんです。
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4Gamer:
日本のどんな部分を見せたいと思ったのか,いくつか具体例を挙げてもらえますか。
Leslie氏:
特定の場所を選ぶことはできません。リサーチを進めるうちに「これもいい,あれもいい,あの山もこの都市もいい」と,見せたい場所がどんどん増えていったんです。全部良かったです。
その気持ちをチームに共有し,「あれを作ってほしい」「日本のこの雰囲気を大事にしてほしい」という指示を出して,日本全体を詰め込んだマルチプレイ用のマップを作りました。我々は自分たちが良いと感じた要素を“調味料”と呼んでいるんですけれども,日本はそれが多すぎました(笑)。
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4Gamer:
そうやって出来上がった日本の街並みや地形などは,ゲームプレイにどのような影響があるのでしょうか。
Leslie氏:
例えば「TOSHIN」というマップは,文字どおり日本の都心をイメージしており,ネオンサインがあったり,細い路地で構成されていたりします。ここで今回導入した壁ジャンプを使うと,都心のランドマークを活用したプレイができます。つまり,単に日本を見せるのではなく,「日本を楽しめる,日本を遊べる」ようなマップ作りに注力したわけです。
Saindon氏:
日本の城をモチーフにしたマップ「DEN」も,ただ城があるだけでなく,「城を使ってどう遊ぶか」を念頭に入れて作っています。例えば城を上って敵地に攻め込めるように作っているので,そういったところをしっかり楽しんでほしいです。
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4Gamer:
日本に対するこだわりが感じられる回答でしたが,実際に来日したり資料を見たりするなかで,とくに日本の印象として心に残っている部分はありますか。
Leslie氏:
いろいろなところが印象に残っています。開発中は,現地にいる調査チームから,毎日のように写真や動画が送られてきて,それをもとにマップを作るわけですが,我々としては結構いいものができたと自信を持っていました。
実際に日本に来て,風景を見て,「あれ,これは我々のスタジオにもあったよな?」と錯覚するくらい,我々としてはしっかり作ることできたと自負しています。
Saindon氏:
日本に来て街中を歩いたときに,「我々は本当にしっかり作ったんだな」と感じました。それくらい自分たちが作ったマップに自信があります。
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4Gamer:
BO7を開発している中で印象に残っているエピソードがあれば,ぜひお聞かせください。
Leslie氏:
TOSHINのマップを開発している過程で,壁ジャンプを使うと「ここも行ける」「こういう攻め方ができる」という発見がたくさんありました。「実際にプレイヤーが壁ジャンプを使ったときに,どんな動きや攻め方を見せてくれるだろうか」と思った瞬間が,すごく印象に残っています。
Saindon氏:
自分もTOSHINの話になってしまうのですが,「これ,いるかな?」と思うくらいに,ディテールをふんだんに盛り込んでいますので,それらをプレイヤーの皆さんが見つけたときの反応が楽しみです。
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4Gamer:
日本に対するこだわりが感じられて,日本人として嬉しいです。そうした日本のマップを通して,世界中のプレイヤーにどのような体験を届けたいと考えているのでしょうか。
Leslie氏:
日本のマップには,かなりの熱意を持って取り組みましたので,日本の皆さんが「このマップを作った人は,日本をきちんと理解している」と感じてもらえたら一番嬉しいです。グローバルのファンの皆さんには,日本のマップを見て「ちょっと行ってみたいかも」「街中を歩いてみたい」と思ってもらえたら我々の勝ちかな,と捉えています。
Saindon氏:
しっかり日本のマップを作ったという自負と誇りがありますので,日本の皆さんにそれを認めていただけたら本当に嬉しいです。
4Gamer:
最後に,BO7を心待ちにしている日本のプレイヤーやファンに向けてメッセージをお願いします。
Leslie氏:
日本の皆さんには,我々のパッションをゲームから感じ取っていただきたいです。我々は,本当に日本をリスペクトし,オーセンティックな日本を作り上げたつもりです。
ぜひ日本の皆さんからフィードバックをいただきたいです。もちろん良いフィードバックばかりではないでしょうが,どんな内容でも楽しみにしていますし,日本の皆さんが我々の作った日本のマップを遊んでみてどんな感想を抱くのか,本当に知りたいです。
オープンβテストが10月3日にスタートするので,ぜひ皆さん遊んでみてください。
Saindon氏:
東京ゲームショウのブースに立っていたとき,CoDファンの皆さんからいろんなコメントをいただきましたし,「楽しみにしてます」という言葉も頂戴しました。皆さんにBO7を触っていただける日が待ち遠しくてしかたありません。ぜひ皆さん,プレイしてみてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
「Call of Duty: Black Ops 7」公式サイト
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