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「シブヤスクランブルストーリーズ」正式に開発決定。2028年の発売に向け,パートナー企業や新キャストも発表,クラファンではゲームへの出演権も
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印刷2025/07/14 14:33

イベント

「シブヤスクランブルストーリーズ」正式に開発決定。2028年の発売に向け,パートナー企業や新キャストも発表,クラファンではゲームへの出演権も

 ストーリーテリングは昨日(2025年7月13日),同社代表のゲームクリエイターであるイシイジロウ氏が企画する「渋谷実写アドベンチャー」あらため,「シブヤスクランブルストーリーズ」のクラウドファンディングプレス発表会を,東京渋谷の渋谷サクラステージの404 Not Foundにて開催した。

 この発表会では,パートナー企業の正式発表や新たなキャスト,そして7月25日のクラウドファンディング終了に向けた追加のコースも発表された。本稿ではその模様をレポートする。

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「うぶごえ」渋谷実写アドベンチャープロジェクト クラウドファンディング



 登壇したイシイ氏は,冒頭からゲームの開発が正式に決定したことを発表した。本クラウドファンディングはもともとゲームを売り込むためのプレゼンテーション用プロトタイプの制作が目的だったが,クラファンにおける支援者の熱意がプロトタイプ代わりとなって,パートナー企業からの支援が現実となり,ゲーム本編の開発が決定したのだ。

「シブヤスクランブルストーリーズ」総監督,イシイジロウ氏。イベント開始早々に,ゲーム本編の開発決定を発表した
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 パートナー企業に決定したのは東急不動産とSkeleton Crew Studio。この2社は会見の会場である404 Not Foundを拠点に,インディーゲームクリエイターを支援する「Game Creator Finding」を主催していて,これまでにいくつかの作品を輩出している。

左から東急不動産の花野修平氏(左)とSkeleton Crew Studioの村上雅彦氏(右)
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渋谷を拠点としたインディー開発者支援プロジェクト「Game Creator Finding」がスタート

渋谷を拠点としたインディー開発者支援プロジェクト「Game Creator Finding」がスタート

 東急不動産とSkeleton Crew Studioは2024年9月10日,インディゲームクリエイターの発掘・支援を行うプロジェクト「Game Creator Finding」を発表した。7月25日にオープンしたShibuya Sakura Stageの「404 Not Found」をベースに,世界に向けたインディーゲームの発信を行う。

[2024/09/10 11:00]

 今回の支援は,東急不動産の“カルチャーを通じて渋谷の魅力を発信する”という目的のもと,ゲーム開発に際しクリエイターやファンなど,多方面から人が集まることを街作りに見立て,作品を街に根付かせてその街がさらに発展していく好循環を生むことを目論んでいる。
 花野氏は「非常に素晴らしいタイトルを皆さんと一緒に作らせていただくことを非常にうれしく思う」とコメントした。

 渋谷をテーマにした本作は,渋谷を拠点とするGame Creator Findingにベストマッチする存在で,その拠点となる渋谷サクラステージの略称が「シブヤスクランブルストーリーズ」の略称と同じ「SSS」だということも絡め,「何でもっと早く出会えなかったのか」とイシイ氏は笑顔を見せる。
 東急不動産は本作の舞台となる渋谷にもたくさんのビルを所有していて,その協力を得られることで,過去の実写作品で苦労したビル内でのロケ地の確保が容易になるなど,非常に大きなメリットがあることも説明した。

東急不動産とSkeleton Crew StudioによるGame Creator Findingの概念。ゲーム開発を渋谷の街作りとリンクし,バックアップを行う
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 なお,今回パートナーとなった2社はクラファンの支援者と同列ということも強調。支援者並びにパートナーからの支援金は,プロトタイプの制作から本編制作の開発費に充てられることとなる。
 それに伴い,リワードの一部がグレードアップし,プロト版のムービー配信から,実際にゲームができる先行体験版の配信へと変更されることとなった。

リワードがムービーからゲーム体験版になることにより,納期がかなり先になるため,同リワードを含むコースでは返金も受け付けるという
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 クラファンだけでも目標額の約750%の3700万円を超える額を確保しているが,各種手数料を除くと,制作のクオリティアップに使えるのはその中の約50%で,過去作の制作費対比では1/3程度だという。
 当時と比較して開発における技術も進化しているので,作りきれないわけではないが,過去作と同等のクオリティのものを作ることには現状ではまだ不安があり,7月25日のクラファン終了までにさらなる支援を得るため,新たなコースが設けられたことも後に発表された。

支援金はゲーム本編の開発費,クオリティアップに使われる
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過去作のクオリティに可能な限り近づけるための目標を提示
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 クラファン後の開発スケジュールも発表。企画,シナリオ,コンテ,プログラム作成などに2年をかけ,撮影は2027年に開始し,発売は2028年を予定している。

クラファン終了後の主なスケジュールがこちら。北島行徳氏によるシナリオは,1年をかけて執筆され,ゲーム発売は2028年を予定
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 ここで壇上には,本作に出演予定のあらい正和さん北上史欧さんが登場し,彼らに続く新たなキャスト3名が発表された。その人物は右手愛美さん工藤俊作さん松田 優さんで,ほかのキャストと同様に,全員が過去作に出演している。

左から北上史欧さんとあらい正和さん。北上さんは「街」であらいさんが演じた雨宮桂馬風の衣装で登場し,客席を沸かせた
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右手愛美さん。「428 〜封鎖された渋谷で」(以下,「428」)で「磯 千晶」役を演じた当時は,上京したての19歳だったそう
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工藤俊作さん。同じく「428」で,「杖の男」役で出演。この日は撮影当時とまるで変わってしまった渋谷でかなり迷って現場にたどり着いたとのこと
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松田 優さん。あらいさんに続く「街」からの2人めの出演者で,「牛尾政美」と「馬部甚太郎」の2役を演じた
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 新キャストの発表にあたり,本作のポスターやロゴ入りのグッズも完成。ポスターはメインビジュアルと正式タイトルロゴ,発表済みの出演者や開発スタッフ,協力企業のロゴが入ったもので,こちらにサインを入れたものがクラファンのリワードとして用意される。
 グッズは前回の会見で発表されたもので,こちらは公式ロゴが入ったTシャツ,トートバッグ,缶バッジ,アクリルキーホルダーとなる。

完成したポスターのサンプル。リワードで贈られるものは紙の質や印刷がより上等なものとなる
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ロゴ入りのグッズも完成。Tシャツの生地は厚手のしっかりとしたものとなるそうだ
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 出演者によるトークコーナーでは,新たな出演者3名が本作でどんな役をやりたいかに言及。右手さんは“極悪人”と即答し,もし事件の犯人役のような人物であれば,役名を発表した時点でネタバレになってしまうことを心配している。
 工藤さんはなぜか「宇宙飛行士」と述べ,全員から渋谷との関連性を突っ込まれていた。松田さんはこれまで悪役はさんざん演じてきたので,自身が好きな映画「ボディガード」にあやかり,ボディガードかSP役をやりたいとのこと。北上さんも「確実に守ってくれそう」と絶賛していた。
 右手さんは出演者が過去作の役柄を多少なり継承するのかどうかも気になるそうで,そうなると北上さんとの名コンビの復活にも期待が高まる。また,名物の「バッドエンド」で展開されるコミカルなシーンは,松田さんが自前で持っているというプレスリーの衣装を着用したいと語り,来場者を笑わせた。

総監督のイシイ氏を尻目に,思い思いのトークを展開したゲスト陣。詳細は当日の配信アーカイブをご覧いただきたい
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 ここからは新たに追加されたコースについても紹介しよう。ゲームに登場する人物や店,建物などに好きな名前を付けられる「ゲーム本編内命名権」(15名/7万円),ゲーム内で表示されるTIPSを執筆できる「TIPS執筆権」(10名/10万円)は,それぞれゲームの内容に直接携われる権利で,支援者クレジットには「協力スタッフ/制作スタッフ」として掲載される。

文中の注釈を表示する「TIPS」を執筆できる権利を用意
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 ゲーム本編の撮影にエキストラとして参加できる「エキストラ出演権」(10名/10万円),同様に名前のあるキャラクターとして出演し,セリフも用意される「ネームドキャラ出演権」(2名/50万円)は,ファン待望のゲーム出演の権利で,こちらは「出演者」でのクレジットとなる。

かなり高額な支援額だが,シナリオ次第でメインキャラクターと絡める可能性もある出演権。ゲームの性質上テキスト表記となるが,セリフもあるそうだ
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 さらに「SSS特別パトロン枠」(3名/42万8000円)は,北上さんが営む飲食店で,イシイ氏と北島氏と2時間の対話の場が設けられ,ゲーム企画についての要望を聞くという,リワードを求めない高額支援重視のパトロン枠で,支援者クレジットでは最初に表記されることが約束されている。

イシイ氏いわく“シャレの枠”とのこと。開発への要望実現については制作スタッフに一任される
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 それぞれは7月13日から7月15日23時59分までの3日間の募集で,抽選によって支援者が決定する。

こちらが追加のコース一覧。ファンにとっては価格に見合うだけの価値があるコースではないだろうか
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「428」にタクシードライバーの君塚八郎役で出演した田中要次さんからの応援コメントも到着。本作への出演の期待も高まる
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 イベント終了後,イシイ氏に本作開発決定にあたってのコメントをいただいた。
 「僕はこれまでプロデューサー的なことはやってこなかったので,今回お金集めからすべてをやってきて,ここまで来られたのはうれしい半面,胃が痛かった状況があったのも正直なところです。そんな自分の不得意なところを,東急不動産さんや,Skeleton Crew Studioさんからのサポートを受けられたことで,何とかやっていけるだろうという手応えは掴めました。プロトタイプによるプレゼンテーションの手順を踏まず,クラウドファンディングがその代替となって,パートナーさんに動いていただいたことは本当に奇跡的なことで,感謝しています。ファンの皆さんの熱意で投資するに値すると思っていただけたことが勝利,と言える結果でしたね」。

 なお,今回パートナーとなった2社からは,渋谷をテーマにするゲームと発表した関係で比較的早い段階から注目されいたそうで,クラファンが開始後に対面,動向を見ながら交渉を進め,満を持して発表できたとのこと。ゲーム開発はストーリーテリングとSkeleton Crew Studioとの共同開発となるそうだ。
 ちなみに,現在決定しているメンツ以外の出演者について尋ねてみると,「過去作の出演者には,ルートがあれば可能な限り声をかけたい」とのこと。当然断られる可能性もあるが,チャレンジは怠らずに結果を出したいという。
 もちろん新キャストも考慮していて,それはシナリオとキャラクターに合わせたキャスティングとして,あらためてシナリオ完成後にオーディションを行って決めることを考えているそうだ。

 最後にイシイ氏は「本開発が決定したことは,支援していただいた“共犯者”(本作における支援者の呼称)の皆さんの応援のおかげです。東急不動産さんからも有形無形の応援をいただいてクオリティを上げていくことを考えています。とはいえ,現実のゲーム開発は決して甘くはないことも認識していて,発表会でお話ししたとおり,現状で過去作の1/3の予算規模ですので,そこから過去作のクオリティを実現できるよう頑張っていきます。ぜひ今後の応援もよろしくお願いします」と締めくくった。

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イシイジロウ氏の「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」記者会見レポート。タイトルは「シブヤスクランブルストーリーズ」に決定

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 ストーリーテリングは6月28日,同社代表のイシイジロウ氏が総監督として企画中の「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」に関する緊急記者会見を,東京渋谷のShibuya Sakura Stageで開催した。正式タイトルのほか,新たなキャストも発表された会見の模様をレポートする。

[2025/06/30 14:16]

「うぶごえ」渋谷実写アドベンチャープロジェクト クラウドファンディング

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