
インタビュー
発売直前「NINJA GAIDEN 4」開発者インタビュー。Team NINJAとプラチナゲームズの化学反応から生まれた新たな超忍に迫る[TGS2025]
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シリーズの伝統を守りながらも,プラチナゲームズとの協業による新機軸を取り入れ,13年の沈黙を破り登場する本作だが,試遊ブースに集まったファンたちの姿を見て,開発陣はどんな思いを抱いたのか。
会場近くのホテルにて,Team NINJAでプロデューサーを務める安田文彦氏と,ディレクターの平山正和氏,そしてプラチナゲームズ側のプロデューサー兼ディレクター,中尾裕治氏に話を聞いてみた。
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「NINJA GAIDEN 4」の主人公2人が使う武器を再現した日本刀が,テープカットイベントでお披露目に[TGS2025]
![「NINJA GAIDEN 4」の主人公2人が使う武器を再現した日本刀が,テープカットイベントでお披露目に[TGS2025]](/games/875/G087562/20250925085/TN/009.jpg)
コーエーテクモゲームスは2025年9月25日,千葉県の幕張メッセにて開幕した東京ゲームショウ2025内で,「『NINJA GAIDEN 4』エリア開幕 テープカットセレモニー」を開催した。会場では本作のキーパーソンが登壇しトークを繰り広げたほか,刀鍛冶が制作した「鬼刃建御名方」「龍剣」も公開された。
「NINJA GAIDEN 4」公式サイト
今の世代に届けたい,最新の「NINJA GAIDEN」
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは今の心境をお聞かせください。
安田文彦氏(以下,安田氏):
ナンバリングとしては13年ぶりの新作ですので,ついにこのときが来た! と噛み締めているところです。
中尾裕治氏(以下,中尾氏):
こういう機会でよく話していることなんですが,1人のファンとして「いよいよだな」という感覚があります。僕なりの愛を形にして開発してきたつもりなので。
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会場で楽しくプレイしている皆さんの姿を見て,ようやく安心してきました。とはいえ,最後のギリギリまで頑張りたいと思っています。
4Gamer:
会場での試遊風景を見て,どう思われましか。
平山氏:
試遊時間が短いこともあり,けっこう苦戦されている印象でしたね。それとシリーズに詳しそうな方は,いきなり遊び始めるのではなく,アクションの手触りを確認している様子だったのが印象的でした。
中尾氏:
私も操作練習から入っているのを見て,会場まで確認しに来てくれたことが嬉しかったです。「大丈夫です,そこはちゃんと期待に沿った作りになっています」と,心の中で語りかけていました(笑)。
4Gamer:
2025年はTeam NINJAの創立30周年目ということもあって,「Year of the NINJA」と位置づけているそうですが,ここまでの手応えはいかがですか。
安田氏:
Microsoftさんとは,実はもっと以前から,忍者関連のタイトルを2025年に集中して出そうという話していました。そんな折,ちょうど1月に大きなイベントがあって「このタイミングで一気に盛り上げては?」と提案をいただいたんですよ。
4Gamer:
ああ,そういう経緯だったんですね。
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ただ,あまりに多くの作品が重なるとファンの皆さんも混乱しますし,我々としてもある程度スケジュールを調整する必要がありました。とくに「NINJA GAIDEN」シリーズは,マスターコレクション以来しばらく新作がなかったこともあって,今は10年以上ぶりの新作にあたる「NINJA GAIDEN 4」を核に盛り上げよう,という意識で動いています。3Dアクションの「NINJA GAIDEN」は,今の世代にとって重要な存在になることでしょう。
4Gamer:
先日4Gamerに掲載した記事も,海外からの反応が多くて驚きました。
安田氏:
やはり長い歴史を持つIPですし,日本だけでなく海外からも一定以上の評価をいただいています。コミュニティの反応を見ても盛り上がりを感じるので,十分な手応えを感じていますね。
4Gamer:
横スクロールアクションの「NINJA GAIDEN: Ragebound」も発売されましたし,「忍者龍剣伝」時代からのファンとしては,2Dと3Dが接続された印象があります。
安田氏:
同作はスペインのThe Game Kitchenさんが開発を手がけたタイトルですが,シリーズを大切に扱っていただいて,我々としてもありがたく感じています。また僕自身が関わったのは「NINJA GAIDEN II」からですが,過去作のエッセンスを継承しながらも,現代的なアップデートを加えた最新の「NINJA GAIDEN」を届けられることを幸せに思います。
4Gamer:
新たに発表された新キャラクターの中で,カガチが気になっています。隻腕サイボーグのサムライといった風貌のライバルキャラで,いかにもプラチナゲームズらしいデザインだと感じました。
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中尾氏:
狙ったわけではないですが,そう感じてくださる人は多いようです(笑)。「ベヨネッタ」のロダンのような,ガタイのいいお兄さんだからでしょうか。こういう存在感のあるキャラクターと演出が噛み合うと,おのずと盛り上がるものです。強さの象徴のような存在と戦うのはワクワクしますから。我々のものづくりの中で,受け継がれてきた感覚かもしれません。
4Gamer:
難度が気になっているプレイヤーも多そうですが,ゲームバランスについてはどうお考えですか。
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「II」を愛してやまない僕自身が,難しくてちょっとイライラするくらいがちょうどいいと思っています(笑)。レベルデザインチームと敵やギミックの配置にまでこだわって調整していますので,ご期待いただければと。
安田氏:
同意ですね。そのぐらいのバランス感覚が,僕もちょうどいいと思っています。僕自身もアクションの腕はそこそこ程度ですが,僕が調整担当に文句をつけたくなるくらいが,プレイヤーの皆さんにとってはちょうどいいみたいなので。
平山氏:
ちなみに,2周目以降の「マスターニンジャ」モードは,1周目とはまったく別次元の難度になります。敵の配置はもちろん思考パターンも変化するので,同じステージでも別の攻略が必要になるんです。
4Gamer:
期待しています。ちなみに,今ちょうど「ROG Xbox ALLY」の発売日が発表されて話題になっていますが,この対応は考えていますか。
中尾氏:
開発としてはコンソールやPCで遊ぶことを前提に作っていますが,「ROG Xbox ALLY」でも軽微な調整で快適に動くようです。ボタンやスティックの反応も良く,シングルプレイでアクションの感触が損なわれないのが素晴らしいと感じました。アクションは操作の安定性が大事ですから。
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携帯型ゲームPC「ROG Xbox ALLY」シリーズが10月16日に発売。Ryzen Z2&最適化されたWindows 11を採用する

2025年9月26日,ASUSは,携帯型ゲームPC「ROG Xbox ALLY」と「ROG Xbox ALLY X」を10月16日に国内発売すると発表した。税込の想定売価は,順に8万9800円,13万9800円となっている。
最後にプレイヤーに向けたメッセージをお願いします。
安田氏:
まずは最新作を存分に楽しんもらいたいです。過去作のファンも,これからシリーズに触れる人も,どちらも楽しめるものになっていますので。シリーズのリブートにつながるよう,DLCなども含め,まずは本作を盛り上げていきたいと思っています。
中尾氏:
自分は開発としての立場と,ファンとしての気持ちがせめぎ合っている状態なので,皆さんと同じく「ついに出るぞ!」という感慨でいっぱいになっています。Team NINJAさんと一緒に作品を作れたことは,少なくとも自分史に深く刻まれると思います。
平山氏:
プラチナゲームズさんとの協業だからこそ,実現できたタイトルです。システム的にも難度的にも,初心者から上級者まで幅広く楽しめる設計ですので,キャラクターを動かしているだけで楽しいものに仕上がっています。ぜひ楽しみにしていてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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「NINJA GAIDEN 4」公式サイト
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