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印刷2025/05/13 17:00

プレイレポート

[プレイレポ]King is Back! 「DOOM: The Dark Ages」はシリーズの最高傑作と言えるほどに爽快感全振り。御託はいいからブッ放そうぜ!

 Bethesda Softworksから2025年5月15日に発売される「DOOM: The Dark Ages」PC / PS5 / Xbox Series X|S)を事前にプレイする機会を得て,さっそく全チャプターをクリアしたのでインプレッションをお伝えしたい。


 id Softwareが開発を手がけた「DOOM」(1993年発売),「DOOM II」(1994年発売)は,FPSと呼ばれるジャンルを確固たるものにした金字塔的な作品だ。圧倒的な物量で攻めてくる地獄の軍勢に対し,孤軍奮闘するDOOMGUY(主人公,スレイヤーとも呼ぶ)を操作して撃滅していく。世界的に大ヒットし,さまざまなプラットフォームに移植されているので,ご存じの読者も多いはずだ。


 2004年にリリースされた「DOOM 3」は商業的に成功しつつも,シリーズの方向性としては賛否両論だったためか,以降は10年以上も動きがなくなる。id Softwareのファンはリブート版「Wolfenstein」シリーズや「RAGE」シリーズ,「Quake」シリーズをプレイしていたが,とにかく出まくる敵を圧倒的な火力でグチャグチャにして気持ちよくなれた「DOOM」とはベクトルが異なり,往年のDOOMer(DOOMファンの呼称)には物足りない時期が長く続く。

 そして2016年,ようやくリブート版「DOOM」がリリースされる。否が応でも期待がかかる“新生DOOM”は,高速で移動しながら敵をグチャグチャに倒しまくる――id Softwareが長らく失っていたDOOMの核とも言えるプレイフィールを取り戻し,DOOMerはもちろん,新規のプレイヤーも獲得してIPの復活を果たした。


 2020年には続編「DOOM Eternal」が発売されているが,こちらは前作からシステムが変わり,戦闘中に弾薬がすぐなくなったり,敵が妙に固くなったりして爽快感が減少。ゲームとして出来が悪いわけではないが,「DOOM」に求められているものが違うこともあり,前作ほどの評価は得られなかった。
 かくいう筆者も「DOOMに弾薬管理とか,小難しいこととか求めてないんだよ!」と,けっこう失望した記憶がある。


 そして,最新作「DOOM: The Dark Ages」に至るわけだが,一言で評価するならば「King is Back!」と高らかに叫びたくなるような,王者の貫禄すら感じさせる復活だ。前作が失ったものをすべて取り戻し,ひたすらブッ放しまくってグチャグチャにする爽快感が全マシになっている。

「DOOM: The Dark Ages」公式サイト



ストーリーはあってないようなものかもしれないが……


 「DOOM: The Dark Ages」は,「DOOM 64」(1994年発売)とリブート版「DOOM」をつなぐ物語という位置付けではあるが,シリーズ作品について知らなくてもまったく問題はない。リブート版「DOOM」と「DOOM Eternal」へと続く,転換点の作品だと認識していれば十分だ。


 登場人物は「DOOM Eternal」に霊体として登場したノビク王やその娘,レリーフで存在が示唆されていた悪魔の軍勢を組織するアズラク王子など。物語としては,悪魔の軍勢に攻め込まれてピンチなところに,主人公のドゥームスレイヤーが投入され劣勢を覆すといった流れだ。
 こんなことを言うと身も蓋もないが,物語のバックグラウンドはあってないようなものなので,銃をぶっ放して気持ちよくなることだけに集中すればいい。

生前のノビク王を見られる貴重な機会。登場人物がみんなカッコイイ
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 基本的なゲームの進め方は,少し進むと大量の敵が湧き出し,それを一掃したら移動して,再度敵が大量に湧き出して……このパターンの繰り返しだ。良く言えばクラシック,悪く言えばヒネリがないが,だってこれ「DOOM」だからね。

多数の敵に囲まれても火力でどうにかする。それが「DOOM」だ
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 シリーズの醍醐味と言えば,マップに多数あるシークレットの探索だろう。本作では,ゲーム中に言及されていない設定情報「コーデックス」,武器の外装を変更する「スキン」,武器のアップグレードに使用するコインなどが配置されている。しかし,それらの一部は普通に遊んでいると辿り着けない場所や,ギミックを攻略しないと開かない扉などに隠れている。

 探す方法はシンプルだ。マップの表示と目視によって侵入経路を想定して行動すること。これでほとんどのシークレットや装備品のアップグレードに必要なアイテムは手に入るが,マップに表示されないオブジェクト(複数の像)もあるのでコンプリートは大変だ。

マップは3D表示。角度を変えながらシークレットを探していく
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すべてのシークレットを探し出すには,やり込みが求められる
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 なお,クリア後にキャンペーンメニューからチャプターを選択すると,クリア時の装備を持ち越してリプレイが可能だった。製品版でも同様の仕様であれば,アップグレード済みの武器を序盤のチャプターに持ち込み,いわゆる「俺TUEEEE」を楽しめるはずだ。
 ちなみに,筆者はいろいろな場所を探索しながら約13時間30分でクリアした。常に脳汁がドバドバだったこともあり,もっと短いと感じていたが,実は意外とかかっていたようだ……。

まぁ御託は置いといてブッ放そうぜ!
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つえー武器は,持つ・撃つ・勝つ!


 一般的なゲームの場合,強力な敵の出現と同じようなタイミングで対抗するために強い武器を入手できることが多い。本作もその例に漏れないが,そもそも入手できる武器は初期装備を含めてどれも強力なので,新しい武器に頼らなくても敵を蹴散らせるのは笑ってしまった。そんな武器の一部を紹介しよう。

 「DOOM」を代表する武器と言えば,ダブルバレルの「スーパーショットガン」がその1つだろう。トリガーを引くと「バコン!」という発射音と共に散弾が飛んでいき,完璧に照準で捉えた相手はほぼ即死。「DOOM II」時代からの心強い味方だ。

 リブート版「DOOM」では終盤まで登場しなかったが,最新作は比較的早い段階で入手できるうえに,「DOOM II」にも引けを取らない火力で敵をブチのめす。というか,最後までメインウェポンとして利用することになるだろう。もう,とにかく撃っていて気持ち良すぎるんですコレ。

とにかくバカ強いスーパーショットガン。これでデーモンを蹴散らそう
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 新登場の「パルヴェライザー」はマップに落ちている頭蓋骨を装填し,それを粉砕しながら欠片を前方へと飛ばしていくユニークな武器だ。発射された弾薬(つまり骨)が横方向へと拡散するため,大量の敵集団が湧いたときなどに利用すると気持ちいい。物語を進めていくと,拡散を抑えた上位版の武器も手に入る。

拡散する骨片でバリバリ攻撃できるパルヴェライザー。威力は弱めだが,ザコを蹴散らすにはもってこい
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 そして,本作でも重要度が高い装備品が「シールドソー」だ。緑色のヘルサージ発射体と呼ばれる敵の攻撃をパリィして跳ね返したり,構えた状態で敵に照準を合わせるとロックオン状態となり,一気に距離を詰めて体当たりするシールドチャージを繰り出したりと攻守両面に優れている。
 また,投擲も可能だ。アメコミ映画のキャプテンよろしく敵の集団に投げつければ一掃できるので,戦闘において非常に重宝する。使っていてかなり楽しい。

 昨今のアクションゲームにおけるパリィは入力受付時間が短く,難度の高いテクニックだが,本作はかなりの猶予があり,簡単にできるようになっている。これは強い敵ほどパリィを使用しなければ,とてもじゃないが太刀打ちできないということの裏返しでもあるが,アクションゲームが苦手という人でも快適に楽しめると思う。
 なお,それでも難しいという人には入力受付時間を調整可能だ。

緑色の飛翔体がヘルサージだ。敵の近接攻撃でも繰り出してくる場合があるので,落ち着いてパリィして反撃に転じよう
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 実際,戦闘をこなしていると「パリィ→シールドソーによる体当たり→スーパーショットガンの近接射撃→メレー攻撃」という一連のコンボが普段使いになる。これが本当に気持ちいいので,ぜひ試してみてほしい。


 このほかにも多くの銃器やメレーウェポンが登場するが,いずれも強力かつ爽快感の塊みたいなものばかりだ。また,シリーズ作品ではプライマリーとセカンダリーといった異なる機能を搭載する武器が登場したが,本作はプライマリーのみ。少々ややこしい起爆やズームといったセカンダリー要素はなくなった。
 戦闘中に難しいことを考える必要はなく,ひたすらブッ放すことに集中できるようになったので,これは両手を上げて歓迎すべき変更点だろう。

ただでさえ強力な武器群だが,祭壇ではさらに凶悪な武器に強化できる
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強化のためにはリソースとなるアイテムが必要。戦闘の合間にウロウロと探索してみよう
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搭乗兵器もしっかりと作り込まれている


 本作は搭乗兵器も注目してほしい要素だ。
 巨大な二足歩行ロボット「アトラン」は重厚感のある格闘戦を主体とする。溜め攻撃としてロケットパンチ(飛ばないが)を繰り出したり,攻撃を当てたり,回避したりすることでゲージを溜めてから強力なフィニッシャーを繰り出せる。

 一方,「サイバードラゴン」は主人公を背に乗せて大空を飛び回り,地獄の軍勢の戦艦や航空機などを攻撃する場面で活躍する。サイバードラゴンに搭乗するミッションでは地上に降りるシーンもあるが,その切り替えはスムーズ。シンプルな操作でありながら偏差射撃が要求される場面もあったりして,ちゃんと作り込まれている。

アトランで巨大なデーモンをぶん殴る! 殴って殴ってブチのめせ!
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コワモテなサイバードラゴンだが,乗っていると妙に愛着が湧く
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 こうした要素はプレイヤーがダレ始める中盤以降,テコ入れの一貫として投入されることが多いが,本作では早い段階で利用する機会が訪れる。しかも一度限りというわけではなく,ちゃんとゲームとして楽しめるところがうれしい。
 正直,ロボには大味感が否めない部分もあるにはあるが,巨大なデーモンと真正面から殴り合えるなんて楽しいに決まってるでしょ。



DOOMシリーズの最高傑作と言える


 冒頭でも触れているが,筆者は前作「DOOM Eternal」をすごく楽しみにしていたものの,「DOOM」が失ってはいけないコアな部分を改悪(個人の感想)されたことに愕然とした。そのため,今回の「DOOM: The Dark Ages」をプレイするにあたり,これっぽっちも期待していなかったというのが偽らざる本音だ。

 だが,最新作の蓋を開けてみれば,爽快感に全振り。プレイヤーの悩ませるような面倒クサイ要素は全部廃止。プレイフィールはシリーズ中,最高傑作と言って差し支えないだろう。

気持ちよさに全力で舵を切り直した本作は,多くのシューターファンに遊んでほしい
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 FPSにとって大事な射撃感は,射撃時のモーションやエフェクト,効果音,ダメージなどが良好なバランスで成り立っているので,ひたすら気持ちいい。中でもスーパーショットガンの大きなノックバックが伝わる射撃感は格別で,夢に発射音が出てくるほどだ。
 
 そしてマップサイズ。序盤はそこまで広くないが,ゲームの習熟度が進むにつれて少しずつ大きくなり,終盤はかなり広いフィールドで戦うことになる。あっちに行ったり,こっちに行ったりしながらシークレットを探してウロウロするのも楽しく,それらのギミックは比較的分かりやすいのでストレスも溜まらない。うん,良くできている。

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 プレイヤーの活躍を彩るもう1つの要素として注目しなければならないのが,バックに流れているヘヴィメタル。激しい戦闘が始まれば,プレイヤーを高揚させるBPMの高い曲が控えめながらも耳に入る。それが本作の戦闘におけるテンポと絶妙にマッチしていて,ハイになれる。

 筆者が「DOOM: The Dark Ages」を評価するならば,「超オススメ」だ。脳汁垂れ流しながらトリガーハッピーになりたいというゲーマーは,プレイしておくべきだと断言する。

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