村づくりシム「ダイナスティ」シリーズの最新作はヴァイキング。「Vikings Dynasty」のライブデモ公開［gamescom］

　gamescom 2025のToplitz Productionsビジネスブースにて，同社の村づくりシム「ダイナスティ」シリーズの最新作となる「Vikings Dynasty」のライブデモを見せてもらったので，紹介しておこう。


　Toplitz Producitonsはオーストリアのパブリッシャ。ダイナスティシリーズは2019年の「Farmar’s Dynasty」に始まり，さまざまなテーマのタイトルがリリースされて，今や大きなフランチャイズに成長した。「Medieval Dynasty」や「Sengoku Dynasty」などをプレイした人も多いだろう。開発チームはタイトルごとに異なり，同じシリーズではあっても独自性が強いのが特色の1つだ。

　その最新作となる「Vikings Dynasty」は，文字どおりヴァイキングがテーマ。海と森以外は何もないフィヨルドの沿岸にあるステイニヤール島に流れ着き，小屋を建てて生活の拠点とするところから始まり，クラフティングにより武器や道具などを製作し，仲間たちを集め，クランのリーダー「ヤール」になっていく。


　資材を集めて特色のある建物を建て，狩猟や釣り，鍛冶といった村の機能を拡張させ，さらに人を増やしていくという基本的なゲームプレイは一般的な村づくりシムと同様だが，「Vikings Dynasty」では船乗りであるヴァイキングらしいゲーム要素を盛り込んでいる。今回のデモではチェックできなかったが，沿岸近くには島々が点在しており，海底に沈んだ船や海中洞窟には，宝や秘密が隠されているという。


　NPCたちのキャラクターがより際立っているのも，本作の特徴となりそうだ。おそらくゲーム開始当初からの相棒になると思われる，ざんばら髪のSnorriという男性キャラクターは，その個性的な風貌やセリフの豊かさが印象的で，これまでのシリーズ作品にはなかった要素だ。


　ただ，現時点では外洋に乗り出してイギリス沿岸で略奪を行うようなプレイは想定されておらず，過去作品同様に，村の周辺に出現する盗賊たちとの戦いが基本的なアクション要素になる見込み。「ウワサの新天地に仲間が遠征に行ったきり帰ってこない」といったようなシチュエーションもなさそうだが，このあたりはアーリーアクセス後のフィードバックなどを受け，徐々にコンテンツがアップデートしていく中で盛り込まれる可能性はあるだろう。

　トロールのようなモンスターや神獣が出てきたり，ラグナロクが発生したりといったファンタジー要素も極力避ける方向であるようだが，特定の北欧神に貢物をすることで，プレイヤーや村全体に何らかのバフ効果が与えられるといった要素は示唆されている。ただ時代設定を変えただけの村づくりシムにならないよう，独自性を与えるためにも必要な部分であると言えるかもしれない。


　本作のリリースは2026年の予定。開発を行うのはポーランドのDigital Daredevilsで，2024年末の制作発表以来，定期的にコミュニティアップデートも行われている。

　ダイナスティシリーズは，アーリーアクセスからプレイし，徐々に追加されていくコンテンツをじっくりと味わうのも楽しい。Steamのストアページでは日本語表示に対応するとの記載もあるので，ウィッシュリストに追加し，続報に注目しておきたいところだ。