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「Moonlighter 2: The Endless Vault」に加えて「Death Howl」もアナウンス。パブリッシングに意欲を燃やす11 bit studiosのラインアップ紹介[gamescom]
2010年にポーランドのワルシャワに設立された11 bit studiosは,「This War of Mine」(2014年) ,「Frostpunk」(2018年),そして「Frostpunk 2」(2024年)や「The Alters」(2025年)など,“意味のあるゲーム”(Meaningful Games)をモットーに,興味深いゲーム開発を行ってきたスタジオだ。
10年以上にもわたってサードパーティタイトルのパブリッシング事業を開拓することで知名度も上がり,「Moonlighter」(2018年),「Children of Morta」(2019年),「The Invincible」(2023年),「Indika」(2024年)などをリリースしている。
クカウスキ氏によると,こうしたパブリッシング事業をとおして11 bit studiosが求めているのは,“意味のあるエンターテイメント”(Meaningful Entertainment)だという。
ゲームはストーリーを語る言語の1つであると規定し,それをゲーマーにどのように語りかけるのかを重視しながら,洞察力に富んだ観察,暗黙の真実,受け手を高揚させる信念などを簡潔に伝えつつ,ゲームとして興味を引くアイデア主導型のゲーム作品を求めていると語る。
個々のプロジェクトに合わせたパブリッシング戦略を練り,品質管理やテスティング,ローカライジングからマーケティングまでのサポートをオファーしてきた。
そんな11 bit studiosが近日中にリリースを予定している2タイトルに加え,まだ正式発表されていない「Project Shovel」についても話を聞くことができた。
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Moonlighter 2: The Endless Vault
10月24日のアーリーアクセス開始がアナウンスされたばかりの「Moonlighter 2: The Endless Vault」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)は,スペインのバレンシアを拠点にするDigital Sunが開発するローグライクRPGだ。異次元へと続くポータルが開くファンタジー世界で,雑貨屋を営む主人公のウィルが新天地に向かい,辿り着いた村のトレスナで新たな雑貨屋を営むことになる。
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アクションRPGと経済シミュレーションがミックスされているゲームシステムが大きな特徴で,これから冒険に出る勇者志望者たちに販売する武器や防具などは,ポータルの向こう側に自ら潜入して手に入れるしかない。ポータルの向こうにあるダンジョンは,アクセスするたびに自動生成されるため,何度も新鮮にプレイできるのも病みつき要素の1つである。
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クカウスキ氏によると,こうした飽きの来ない繰り返しのゲームメカニクスが多くのファンを惹き付けているというシリーズだが,「Moonlighter 2: The Endless Vault」ではアイテム販売で得た利益を,村に投資するというシステムが新たに加わっている。
前作の舞台であるリノカの人々も新天地に呼び寄せられ,ポーション販売や宿屋などの経営が上手くいって,村の経済が活性化すれば,さらに多くの旅人たちが訪れて,ウィルの雑貨屋も儲かるという仕組みだ。
クカウスキ氏は,雑貨屋のインテリアデザインなども,さらに強化されていると話していたが,残念ながら現時点では日本語化の予定がなさそうだ。Steamストアページ(外部リンク)でウィッシュリストに追加して続報をチェックしておこう。
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「Moonlighter 2: The Endless Vault」Steamストアページ
Death Howl
今年1月に制作がアナウンスされている「Death Howl」は,“ソウルライク”をうたうターンベース型コンバットが楽しめる,デッキ構築型ローグライクアドベンチャーゲームだ。
開発を行うThe Outer Zoneは,フランス南部のトゥールーズを拠点にする,たった3人の開発者が集うスタジオだ。クカウスキ氏は,すでに4月の時点で全てのコンテンツがフィーチャーされて販売できるような状態だったが,この数か月はずっとバランス調整を行っているという。
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そんな「Death Howl」は,幼い息子を失った悲しみに打ちひしがれている,少数民族の狩人である“ロー”が主人公だ。
この世ならざる声に導かれて,一心不乱に魂の世界へと旅立つローが,そこで憂う魂たちを打倒しながら,息子を取り戻すべく奮闘していくというストーリーだ。
13種のバイオームは,オープンワールド型になっており,それぞれの地域を自由に旅しながらシャーマニズムに由来するトーテムを発見することで,近接・遠距離の攻撃や防御スキルを習得し,そのカードをクラフトしていく。
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トーテム周辺にはボスキャラが待ち構えており,何回も試行錯誤を重ねながらも攻略法を見つけ出していく。グリッド式のバトルマップでは,敵タイプを吟味しながら臨機応変に戦術を組むことも必要となる。
クカウスキ氏によると,“ソウルライク”というチープにも聞こえる表現は決して使いたくはなかったし,開発チームもそれを意識してデザインしていたわけではないものの,それほど端的にゲームを説明できる表現はないという。
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斜め見下ろし視点による,手描き風の2Dアートが独特な雰囲気を持つ「Death Howl」だが,20時間はじっくりとプレイできる予定になっている。インタフェースとテキストが日本語化されており,Steamストアページ(外部リンク)では,デモ版が公開中だ。
母の愛情と別離,そして現実を受け入れるプロセスを描いているという本作の発売日はまだアナウンスされていないが,高評価を受けそうなテーマやゲームシステムに注目しておこう。
「Death Howl」Steamストアページ
Project Shovel
もう1作,まだ近日中にも制作発表される予定であるという,現在は「Project Shovel」というコードネームのプロジェクトもトレイラーを見せてもらった。こちらは「Stardew ValleyとTwin Peaksが出会った作品」(オカルト的ホラーテイストを持つ農業シム)とクカウスキ氏が説明する次期プロジェクトだ。
車のトランクの中で裸のまま謎の場所に連れてこられた主人公が,その場所でシャベルを片手に開墾していくという設定になっている。
こちらも「Death Howl」同様に,たった3人の小さなデベロッパが開発しているとのことだが,家畜も行えるなどシミュレーターとしても本格的で,「ブタの血を野菜に水やりする」という不気味なゲームシステムも存在する。なお,2026年内にリリース予定であるとクカウスキ氏は話していた。
2024年12月末には,自社のファーストパーティタイトルである「Project 8」をキャンセルする一方(関連記事),サバイバルシム第3弾となる「Frostpunk 1886」を2027年に向けて開発中であることを発表(関連記事)するなど,内部の開発チームの調整も行われている11 bit studios。サードパーティのタイトル群も興味深いタイトルばかりでかなり入念に目利きされているのは間違いなく,「Moonlighter 2: The Endless Vault」と「Death Howl」,そして「Project Shovel」には期待がかかる。
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- ライター:奥谷海人
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