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印刷2025/09/26 19:04

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次のフランス産JRPGはこれ! 手描きのアートスタイル,ターン制とリアルタイムが融合した「Lost Hellden」について開発者に聞いた[TGS2025]

 幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ2025で,Artisan Studiosの新作JRPG「Lost Hellden」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Nintendo Switch)のライブデモ版を見せてもらうとともに,開発者に話を聞いたのでお届けしよう。


 Artisan Studiosは,「勇者ネプテューヌ 世界よ宇宙よ刮目せよ!! アルティメットRPG宣言!!」(2018)や,「アストリア アセンディング」(2021)などのJRPGにこだわって開発してきたデベロッパだ。共同設立者であるCEOのMario Rizzo氏が住むドバイ,ゲームディレクターのJulien Bourgeois氏が率いるアートチームが拠点にするフランス南部のモンペリアに加え,カナダのケベックとサウジアラビアのリアドという4地域にまたがった,総勢30人ほどのメンバーで構成されている。

「Lost Hellden」を開発するArtisan StudiosのCEO,Mario Rizzo氏(左)と,ゲームディレクターのJulien Bourgeois氏
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 そんな彼らの最新作として,2024年2月に制作発表が行われた「Lost Hellden」は,すでにArtisan Studios作品ではお馴染みになった,「ファイナルファンタジーXII」「ファイナルファンタジータクティクス」「戦場のヴァルキュリア」などで知られる崎元 仁氏が今回もサウンドトラックを担当する。
 そして,キャラクターデザインには「GRAVITY DAZE」や「ファイナルファンタジーXI」を代表作とする緒賀岳志氏が参加するという,ある意味で正統派なJRPGである。
 こうしたところから,同じモンペリエにあるSandfall Interactiveを拠点にする「Clair Obscur: Expedition 33」の成功を前例に,大きく注目できるプロジェクトといえそうだ。

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七つの大罪を拒絶しながら生き抜く重厚なファンタジー


 「Lost Hellden」は, “ユニオ (Unio)” という宗教のもとで,すべての人々が七つの大罪のどれか1つに縛られて生きているという惑星 “エラ(Era)” を舞台としたストーリーが展開するハイファンタジーだ。

 誰もが最初の誕生日に宗教儀式を行い,自分に大罪の1つが課せられるという運命を決定付けられている。そして,生涯をとおして誘惑を拒絶し続けるか,その誘惑に負けて罪を負ったモンスターと化してしまうかという,いずれにせよ地獄のような宿命を生き抜いていくという世界観だ。

 ところがある時,この惑星では初めてとなる双子の兄弟が生まれてしまう。ユニオの儀式でも,主人公となるサイフェル(Cyphel)はすべての罪が浄化された状態に,そして弟のレフト(Leht)にはすべての罪が課せられるという,前代未聞の事態が起こる。
 その特異な状況から2人は神殿に幽閉され,運命の守護者“アルコーン (Arkhon)”として育てられることになったが,成長するとレフトが自分の運命に抵抗するかのように失踪を遂げてしまい,サイフェルはその行方を捜すために危険な旅に出ることになる……というのが,Rizzo氏に解説してもらった序盤の展開になる。

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 旅の仲間には,サイフェルを加えて8人のメンバーが加わるが,現在公開されているのは,アルコーンのストイックな剣術指南役である女性剣士のグラム(Gram)と,同じく教師ではあるがカジュアルに接してくれるエンキ(Enki)という2人だ。

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アートスタイルに革命を起こす「ディープ2Dテクノロジー」とは


 今回のデモ版がメディア向け公開されるのは,TGS 2025が実質的に初めてになり,どこか「ファイナルファンタジー VIII」や「ファイナルファンタジー IX」など,PlayStationの後期日本産RPGを彷彿とさせるようなグラフィックスになっている。
 つまり,プリレンダされた2Dの背景アートに,3Dのキャラクターが動き回るという,海外で「JRPG」と呼ばれるジャンルの1つの条件にもなっている,いわゆる2.5Dグラフィックスだ。

 ただし,「Lost Hellden」では,Artisan Studiosが新たに開発した「ディープ2Dテクノロジー」が採用されている。もっとも適格に,そのグラフィックスの不思議さが判別できるのは,直線的な道を真っすぐキャラクターが走っているようなシーンである。
 キャラクターの進行方向に合わせて,背景アートにカメラのズームやパンを加えたり,風でそよぐ樹木,道路や岩,建物などに移り込む雲の影といったエフェクトを加えたりすることで,疑似的に3Dっぽさが感じられる独特のアートスタイルになっているのだ。

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ターン制とリアルタイムが融合した「フェーズバトルシステム」にも注目


 「Lost Hellden」のバトルシステムは,一見すると馴染みのあるカメラ位置からのターン制だが,その基本的なゲームプレイもArtisan Studios独自のアレンジが利いている。
 メレー攻撃やスペル,防御やアイテム利用などのアクションは,アクションポイントによって制御され,敵味方のキャラクターがそれぞれの順番でアクションを起こすというシステムだ。これに,相手の弱点を見つけて攻撃を加えることにより“プレッシャー”を与えるというシステムが存在する。
 また,待っている間もじっとしているわけでなく,それぞれのプレイヤーキャラクターの操作を切り替えながら,相手の攻撃範囲から抜け出したり交わしたりする「リアクション」というフェーズがあり,これによっても相手にプレッシャーを与えることも可能だ。
 プレッシャーが溜まった敵には隙が生まれて,プレイヤーが2回連続でアクションできるチャンスが生まれるため,うまくキャラクターたちを連携させながら立ち回ることで,バトルを有利に進めていけるという。

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 キャラクタークラスは「ジョブ」と呼ばれ,「フェンサー」「パラディン」「メージ」など7つのベースジョブが存在し,レベルアップするとさらに7種のアドバンスジョブが加えられていくというのも面白い。
 Bourgeois氏によると,同じジョブのレベルアップも選べるとのことで,例えば,フェンサーでスタートさせたキャラクターにレベル2のメージ能力を選択し,さらにレベル3ではフェンサーの新しいアビリティを加えるといった,複雑なクラスを作り上げられるとのことだった。
 これらのジョブは個々のキャラクターに特化したものではないので,どのキャラクターにどんなジョブを与え,どんな武器を持たせるのかといったビルドも楽しめることになりそうだ。

 さらに,今回のデモでは確認できなかったものの,天候もダイナミックに変化し,例えば雨天になると登場するモンスターが変化し,水属性のスペルや武器の効果が増幅されると,Bourgeois氏は語っていた。

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ゲーム中には遊び込めそうなミニゲームも存在


 「Lost Hellden」では3つのミニゲームがプレイできるとのことで,今回紹介されたのが,「Hexaken」というボードゲームだ。
 数個の六角マスが連なるボードで陣取り合戦をするというオセロのようなルールだが,マスにはめ込む六角のコマには1点か2点のポイントが書かれており,接する相手のコマから2倍のポイントを奪える「W」と書かれた“辺”と,そうでない辺がある。
 ボードゲームは言葉で説明しづらいものの,プレイすれば簡単にルールが理解できるはずだ。

 この「Hexaken」は,エラの世界では大人気のボードゲームという設定で,コマのパターンは250種もあり,ワールド中を旅して見つけ出すという探索の面白さもある。Rizzo氏は,まだ調整中ではあるものの,このボードゲームの実物版を,デラックス版に加えるアイデアもあるとのことだった。

 「Lost Hellden」は,2026年中のリリースが予定されており,サウジアラビアなどの中東地域ではArtisan Studiosがセルフパブリッシングを行い,それ以外の地域ではイギリスを拠点にするKwaleeが,販売やプロモーションを担当する予定だ。
 まだ詳細は明らかにされていないものの,英語と日本語はフル音声でセリフが収録されるというのも,開発チームによる日本のゲーム市場へのリスペクトが感じられる。次の「フランス産JRPG」として期待しておきたいところである。

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「Lost Hellden」公式サイト


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