
プレイレポート
話題の新作「CINDER CITY」を含めた,UE5が採用されたSF-TPS2作品のプレイレポート&動画をお届けしよう[gamescom]
今回は,プレイできた作品の中から,Motion Blur「BLACK STATE」,NCSOFTの「CINDER CITY」をレポートしたい。試遊ではそれらのプレイをNVIDIAアプリの機能で録画もできたので,合わせてお届けしよう。
BLACK STATE――近未来の世界で,敏腕エージェントがステルス&バレットタイムで戦う3Dアクション
「BLACK STATE」は,トルコのイスタンブールを拠点とするMotion Blur Game Studioが開発中の,シングルプレイ主体の三人称アクションシューティングアドベンチャーだ。
時代設定は近未来で,プレイヤーは秘密の科学組織に所属する敏腕エージェントであり,コードネーム「Architects」として,謎の敵対科学組織にさらわれた人質の救出と,かつてこの世界を揺るがした大災厄の真相解明に挑む。
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銃撃だけでなく,ステルス要素もあり,不用意に戦闘を始めてしまうと取り返しのつかないことになりがちだ。
また,謎の敵勢力は,超人的な戦闘能力を有するサイボーグや,多数の機動兵器を駆使して,プレイヤーに挑んでくるため,プレイヤーは常に1対多数の不利な境遇を強いられ続ける。
しかし,主人公も,超人的な能力を発揮できるスーツを着込んでおり,この能力を駆使することで,圧倒的な敵勢力に対抗できる,という設定となる。
主人公は,さまざまな近代銃火器の取り扱いに長け,強力な近接格闘能力を有しているが,なにより,時間を遅らせて敵よりも圧倒的に速く動ける,「バレットタイムアクション」を任意で発動できることがミソとなる。
さらに,ゲーム世界は時空が歪んでおり,一部の扉は,開けるたびにまったく異なる時空に通じている。その雰囲気は,映画「ドクターストレンジ」か,名作ゲーム「ポータル」か。ゲームフィールドごとに変わる,この“ポータル現象”の法則性を理解することが,ミッションクリアの鍵となる。
相手の力を応用して戦う,居合いチックな近接格闘アクションの感じや,壁に貼り付いて周囲の様子をうかがいながら移動していくステルスムーブ……そして,本部にいる渋い声の上官と無線で会話しながらミッションを進めていく感じは,試遊中,「メタルギアソリッド」シリーズを思い出す。
よく見ると主人公の出で立ちも「あのお方」に似ているような……。ブースにいた開発陣にこのことを告げると,笑いながら「我々は日本のゲームが大好きなんだよねえ」と嬉しそうだった。
敵の時間進行だけがゆっくりと進み,自分だけが平常時間で早く動けるバレットタイムアクションは「マトリックス」,ゲームでいえば「マックスペイン」に似ている。トータルなゲーム性は「メタルギアソリッド×マックスペイン+ポータル」といった感じか。
ゲームエンジンはUnreal Engine 5を採用。NVIDIAの技術支援を受けながら開発していることもあり,先進レイトレーシング技術やDLSS技術,そのほかのGeForce RTXシリーズ専用機能に,積極的に対応していることがアピールされている。本作は1人プレイ専用で,発売日は未定。今のところPC版を全集中で開発中とのことだった。
CINDER CITY――SFシネマティックで紡がれる謎多きMMOTPS
長らく「Project LLL」として開発されてきたが,ついに正式タイトルが「CINDER CITY」となった。開発は,韓国NCSOFT内スタジオのBigFire Gamesが担当する。
ゲーム内の世界は,23世紀の未来技術の一部が実用化された,“21世紀の現代”という複雑な設定だ。そうした時間軸の歪みが影響して,我々の住む現代とは歴史が異なり,パラレルワールドになってしまっている。ゲームの舞台となるのは,荒廃(CINDER)した未来のソウル(CITY)となるようだ。
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ゲームシステムとしては,いわゆるMMOスタイルの三人称シューティングとなるようだが,どのような形でMMO要素が入るかは非公開となる。
一部の噂では,キャラクターごとに,突出した固有スキルを与えられたヒーローシューターの要素があるとか,はたまた,巨大で強力な敵と戦うPvEゲームであるとか,100人以上が同時プレイ可能だとかいった話も出ているが,今回の試遊は1人プレイのみだった。有料要素の内容,PvP要素の有無についてもまだ非公開だ。
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今回の試遊体験の具体的な内容は,チームリーダーと美人オペレータの指示に従いながら,マップ上にマークされた拠点に向かい,そこに出現する一定量の敵戦力を撃滅すると,次の目標地点が通達される……という内容だった。
マップは非常に広大で,実際,試遊中に迷ってしまい,恥ずかしながら目標地点まで,スタッフに誘導されることもあった。スタッフの話によればマップは7平方キロメートルもあるとのこと。
ゲームパッドで操作した際も,キャラクターのアニメーションのつながりは良好で,モブや中ボスクラスの敵も,ユニークな動きでこちらを攻め立ててくれる。敵を撃破したときの敵の吹っ飛び方も,爽快感が強めだ。
戦闘メカニクスは,今もまだ開発進行中……といった感触がないわけではなかったが,キャラクターの操作感がよいのでプレイに引き込まれる。グラフィックスも遠方から近景までがシームレスに描画されており,各材質の質感も非常にリアルだ。アーティストのデザイン力は,相応に高そうである。
ゲームエンジンはUnreal Engine 5。NVIDIAの技術支援を受けて開発されているということから,GeForce RTXシリーズに特化した先進レイトレーシング技術に対応するほか,DLSSにも積極対応する予定だ。発売は2026年後半で,PC版のほか,PS/Xboxプラットフォームにも展開が予定されている。
「CINDER CITY」公式サイト
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