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[インタビュー]竜騎士07氏をはじめとする開発陣が語る。「SILENT HILL f」が描く日本的な恐怖,アクションの狙い,そして“バケモノ”のコンセプト
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印刷2025/08/01 16:00

インタビュー

[インタビュー]竜騎士07氏をはじめとする開発陣が語る。「SILENT HILL f」が描く日本的な恐怖,アクションの狙い,そして“バケモノ”のコンセプト

 コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が2025年9月25日に発売を予定している,サイコロジカルホラー「SILENT HILL f」PC / PS5 / Xbox Series X|S)は,約10年ぶりとなるシリーズ完全新作だ。
※無料で配信された短編「サイレントヒル: ザ ショートメッセージ」を除く

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 1960年代の日本を舞台とした本作は,ストーリーを竜騎士07氏,クリーチャー&キャラクターデザインをkera氏,コンポーザーを山岡 晃氏稲毛謙介氏が担当し,同社の岡本 基氏がプロデューサーを務めている。

 発売に先駆け,7月某日にメディア向けの試遊会「『SILENT HILL f』Tokyo Media Premiere」が開催された。プレイレポートについては別記事にて紹介するので,本稿ではイベント内で行われたゲストメッセージのコーナーと合同インタビュー,そして会場の様子をお届けする。

「SILENT HILL f」公式サイト


 ゲストメッセージのコーナーには,「SILENT HILL」シリーズ プロデューサーの岡本 基氏,「SILENT HILL f」のストーリーを手がけた竜騎士07氏,コンポーザーの山岡 晃氏,開発を手がけるNeoBards Entertainment(以下,NeoBards)のゲームディレクター Al Yang氏とゲームプロデューサー Albert Lee氏が登壇した。

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左からAlbert Lee氏,Al Yang氏,岡本 基氏,竜騎士07氏,山岡 晃氏

 岡本氏は,本作を「非常に新しい挑戦が詰まったゲーム」と表現した。また竜騎士07氏は,シナリオにたくさんのメッセージを込めたとし,「実際にプレイしてそれらのメッセージの一端を掴み取り,本作の世界観を感じ取ってほしい」とコメントしていた。

 長らく「SILENT HILL」シリーズの楽曲を手がけてきた山岡氏は,シリーズの新作を届けられること,ゲームとして新しい体験を届けられること,そしてそれらに自身が携われることに感謝の意を示した。
 Lee氏は,岡本氏や竜騎士07氏,山岡氏と同じステージに立てたことを光栄だと語る。またYang氏は子どもの頃から「SILENT HILL」シリーズのファンだそうで,作品に強い思い入れがあると話していた。

 合同インタビューでは,上記の主要開発陣がメディアからの質問に回答した。

──「SILENT HILL f」という名称には,どのような意味が込められているのでしょうか。

岡本氏:
 「SILENT HILL f」の意味に関しては,ファンの皆さんがかなり考察してくださっているのですが,我々から明かすと面白くなくなってしまうので,ここでは回答を控えさせてください。
 ただ“f”というワードには複数の意味があります。複数の単語の略称だと捉えていただいて結構です。

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会場の展示(以下,同)

──本作の舞台は1960年代の日本ですが,参考にした伝承や,実際に起きた歴史的な事件はあるのでしょうか。

竜騎士07氏:
 もちろんあります。描きたいテーマや時代設定を考えた上で,その時代に日本でどんな事件が起きたか,参考になりそうな出来事はないかと調べました。ゲームの中で,その一部を垣間見ることができると思います。

──ゲーム内では,その時代の看板や教科書などもしっかり再現されていて,実在感がありました。

岡本氏:
 本作は,日本のチームとNeoBardsが密接に協力して作ってきました。本作のティザートレイラーを制作したのは,映画「ALWAYS 三丁目の夕日'64」などを手掛けた,映像制作プロダクションの白組なのですが,取材資料などをNeoBardsに共有してくれたんです。
 KONAMIと白組,NeoBardsの3社が協力した結果,これだけのディテールを実現できました。

──日本的な恐怖や日本ならではの恐怖をどう定義しているのかお聞かせください。

竜騎士07氏:
 Jホラーの定義は多岐におよぶので,あくまでも私の考え方でお答えします。まずホラーには概ね2つの方向性があります。
 1つは,当然ながら「命の危険が迫っている」というホラー。動物の本能として,危機が迫っている時には恐怖という感情が出て身体が活性化し,生き残るために戦おうとなるホラーです。

 もう1つは,「現在の状況が分からないことによる居心地の悪さ」です。一体ここはどこだろう,現状は安全なのだろうか,それとも危険なのだろうかと図りかねている状態。つまり不審になっている状態ですね。
 この違和感のある状況に納得しかねている状態,どうにも居心地の悪いものを何とか解釈しようと暗闇に目を凝らすという見せ方が,Jホラーに近いのではないかと私は捉えています。

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──リメイク版「SILENT HILL 2」では敢えてアクションの気持ちよさを排除しているように感じました。逆に本作では,アクションの気持ちよさを取り入れている部分がありましたが,意図を教えてください。

岡本氏:
 リメイク版「SILENT HILL 2」では,オリジナル版の味わいを再現しようと考えました。一方本作は,初期の段階でアクションの楽しさや爽快感を入れたいというイメージがあり,それがアクションが得意なNeoBardsを起用することにもつながりました。

 最近の若いゲーマーの方々には歯応えのあるアクションゲームが人気ですから,「SILENT HILL」シリーズに新しいファンを呼び込むためには,やはりそういったアクションの楽しさを採り入れたほうがいいんじゃないかと考えたのです。

Yang氏:
 リメイク版「SILENT HILL 2」のクローンを作り続けるわけにはいかない,という思いもありました。そうなるとアクションの比重を増やすか減らすかの二択になりますから,今回はアクション性を重視したわけです。

──本作に登場する「バケモノ」のコンセプトを教えてください。これまでのシリーズに出てきたクリーチャーとは,かなり印象が異なると感じました。

岡本氏:
 「SILENT HILL」シリーズの伝統に則って,主人公・雛子のトラウマなどいろんなイメージを反映しています。
 竜騎士07先生のコンセプトとNeoBardsが考えるゲームシステムの都合から,アイデアが矛盾したりぶつかったりしたのですが,そうした混沌とした状況をキャラクターデザインのkeraさんがうまく吸収してバケモノのデザインに落とし込んでくれました。
 とくに初期に作ったバケモノは,花と内臓のように「美しいものとおぞましいものの共存」というコンセプトに沿ったデザインになっている傾向が強いと思います。

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──本作はマルチエンディングとのことですが,1周あたりのクリアまでの時間と,2周目以降におけるストーリー以外のゲームプレイの変化があるかどうかについて教えてください。

Yang氏:
 1周あたりのプレイ時間に関しては,アクションが得意かどうか,マップの探索に時間をかけるかどうかといったことに左右されるのですが,短くて8時間くらい,長いと15時間以上と個人差が出るかと思います。
 また周回を重ねるにつれて異なる要素がかなり増えていきます。それらの要素から得られた知見によって,見えてくるものが変わったり,理解が深まったりします。

岡本氏:
 初見だと,1周あたり12時間から13時間くらいかかるのではないでしょうか。

──ありがとうございました。

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イベント終了後には,ビルの1階にあるCAFe&BAR STROPSeにてアフターパーティーが開催された
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本イベントの参加メディアに提供されたグッズセットも展示されていた
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本作をイメージしたスペシャルケーキやスペシャルドリンク,和菓子も用意されていた
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