E3 2017のビジネスブースにて,Crytek Frankfurtが開発を手がけるオンライン専用FPS
「Hunt: Showdown」 のデモ映像を確認してきた。本作は19世紀のルイジアナ州を舞台に,2人のプレイヤーがモンスターを狩り,その報奨金を得るというCo-op型ゲームだ。
Hunt: Showdown Teaser
Hunt: Showdown Teaser
VIDEO
Crytekのオンラインシューターと言えば,2014年に
「Hunt: Horrors of the Gilded Age」 がアナウンスされており,4GamerでもE3 2014で取材を行っている(
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しかし,その後のCrytekの経営不振により,開発を担当していたCrytek USAが閉鎖され,同作のプロジェクトは本社であるドイツ・フランクフルトへと移行していた。この間,新たに企画を練り直して,タイトルが「Hunt: Showdown」に改められたようだが,19世紀のビクトリア期に欧米で注目された魔女や人狼,吸血鬼といったモンスターをテーマにしている点には変更がないようだ。
今回紹介された「Hunt: Showdown」のデモ映像は,ルイジアナの湿地帯でゾンビ達と戦うミッション。3年前に見た内容とかなり似ていたが,「Hunt: Showdown」で大きく変更された部分はプレイヤーの人数だ。
以前は最大4人のCo-opだったが,本作では2人1組のチームがゲーム内に複数存在するようになっていた。各チームは異なる地点からスタートし,ゾンビと戦いながら我先にと“真のターゲット”を探すことになる。もちろん,武器として手にするのはリボルバー銃やボルトアクションライフルといった19世紀らしいものばかり。それほど命中精度も威力もないようだ。
マップは昼夜を設定できるとのことで,今回のデモ映像ではただでさえ暗い湿地帯の森が舞台なのに,さらに恐怖が増幅しそうな「夜」が選ばれていた。
「Hunt: Showdown」で面白いのは,ゲームの開始早々から遠くで別のチームの発砲音が聞こえたり,発砲のたびにマズルから放射される光が周囲の樹木を一瞬だけ照らしたりといった,別のチームの居場所を推察できるギミックが散りばめられているところだ。プレイヤーは相棒とボイスチャットで連携を密にしながら,ほかのチームには悟られないようにルートを迂回したり,ゾンビと戦うときにはナイフを利用したりするなどの戦略が求められる。
そうこうするうちに,小屋の中で密集しているゾンビの一団を発見。それらを始末して床にできた赤い渦をクリックすると,モンスターハンターとしての能力によって誰かの記憶を辿り,別のキャラクターの視点になった。ここで報奨金がかけられた“真のターゲット”が巨大スパイダーであり,どこに向かえばいいのかが分かるという流れだ。
納屋の2階で遭遇した巨大スパイダーは見た目以上に素早く動き回るが,プレイヤー2人はうまく連携して仕留めることに成功した。ここで,ゲームに参加している別のプレイヤーにもターゲットがどこで仕留められたかが通知される。
つまり,
「ターゲットの特定」 と
「ターゲットのキル」 を完了したというわけだが,ここから
「脱出地点までの逃避行」 という新しい局面を迎えるというわけだ。真っ先に納屋を目指してくるチームもあれば,複数の脱出地点から目星をつけて待ち伏せするチームもいる。ここでもプレイヤーの戦略が試される。
前述のとおり,マップには脱出地点が複数表示されるので,ターゲットを始末して褒賞を得る権利を持ったチームが有利と言えそうだが,そこはプレイヤーのスキル次第か。
今回のデモの解説を行ってくれたCrytek Frankfurtの開発スタッフ
「Hunt: Showdown」ではルイジアナの湿地帯だけでなく,さまざまな環境(マップ)で異なるモンスターを相手にプレイできるそうだ。スパイダーは狭い屋内で素早く動き回るので,ショットガンのような武器が有効になると思うが,どの武器を携帯するかは対人戦のシチュエーションも想定したほうがいいだろう。
ローンチの時期はまだ先のことになりそうだが,アーリーアクセスなどの施策を予定しているとのことだ。