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キャスト陣が主人公を熱演!? 永縁へと続く武将たちとの絆を確かめ合った「イケメン戦国◆時をかける恋 十周年記念◆大感謝祭」レポート
2025年6月22日,サイバードのスマートフォン向け恋愛ゲーム「イケメン戦国◆時をかける恋」(PC / iOS / Android)が配信開始から10周年という大きな節目を迎えた。この特別な記念日には,都内のCITY HALL & GALLERY GOTANDA(シティホール&ギャラリー 五反田)でリアルイベント「イケメン戦国◆時をかける恋 十周年記念◆大感謝祭」が開催された。
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イベントでは,「イケメン戦国生ラジオ」のパーソナリティを務める伊達政宗役の加藤和樹さんと猿飛佐助役の赤羽根健治さんが進行を担当。さらに,ゲストとして織田信長役の杉田智和さん,上杉謙信役の三浦祥朗さん,主題歌アーティストの藤田麻衣子さんが登壇した。
キャスト陣による作品を振り返るトークや,武将たちの愛情が伝わる朗読劇,藤田さんによる主題歌の生パフォーマンスなど,イケメン戦国の世界観にたっぷり浸れた。本稿では,そんなイベントの模様をレポートする。
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「イケメン戦国◆時をかける恋」10周年記念特設サイト
キャスト陣と振り返る10年の思い出
イベント開始前,会場のスクリーンに猿飛佐助(CV:赤羽根健治)が登場し,来場者への注意事項をユーモアを交えて説明してくれた。佐助は「開演中の歓声は大歓迎」としながらも,「意味ありげなリアクションはご遠慮を」と意味深な言い回しで注意を呼びかける。すると,上杉謙信(CV:三浦祥朗)が現れ,具体例を挙げるように求める。
そこで佐助が例として挙げたのは,「イケメン戦国生ラジオ」でもおなじみのフレーズ「ズバーン!!」。会場からは歓声が上がり,その盛り上がりに引かれるようにして,伊達政宗(CV:加藤和樹)も登場。さらに織田信長(CV:杉田智和)も加わり,意味ありげな歓声の実演を交えながら,観客を楽しませてくれた。
そしていよいよ開演の時間。佐助はオープニングアクトとして「まきびしイリュージョンショー」を披露すると宣言するが,ほかの武将たちに止められてしまう。少し残念そうにしながらも,佐助は納得し,観客のおもてなし役を腕に覚えのある仲間に託していた。
オープニングを飾ったのは,「イケメン戦国」に多数の楽曲を提供してきたシンガーソングライターの藤田麻衣子さん。藤田さんは,10周年のテーマソング「endless」を美しく伸びやかな歌声で披露し,会場を魅了した。温かな雰囲気に包まれた会場に,藤田さん自身も感動し,心を込めて歌えたと語っていた。
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その後に行われたオープニングトークでは,キャスト陣と藤田さんが登壇。藤田さんの素晴らしい歌唱に感動した赤羽根健治さんは,「まきびしイリュージョンショーで始まらなくてよかった」と冗談交じりにコメントして,笑いを誘った。
ちなみに開演前に行われた佐助による注意事項のナレーションは,ステージ近くでの生アフレコだったそうだ。佐助が話した“ショーを始めようとするくだり”は,台本上ではウケを狙っていなかったが,客席の反応が思いのほか良かったため,アドリブを追加したという裏話も明かされた。
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最初のコーナーでは,10年間の思い出を振り返った。スクリーンには,10周年のテーマ「相愛無限 この愛、新乱世へ」とともに,イラストレーターの山田シロ氏による描き下ろしの記念イラストが映し出される。
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会場のファンに思い出を尋ねると,杉田智和さんが「1年目からプレイしている方は?」と問いかけ,かなり多くの手が挙がった。また,「最近始めた方は?」という質問にも手が挙がり,長きにわたって幅広い層に愛されている作品であることが感じられた。
これまで「イケメン戦国」の主題歌を5曲手がけてきた藤田さんには,楽曲制作の過程についての質問が寄せられる。藤田さんは,イラストやテーマ,キャラクターのセリフなどの資料をもとに制作していると話し,とくにセリフからインスピレーションを得ることが多いという。
今回の10周年楽曲については,テーマが「相愛無限」であったことから,「さらに盛り上げてほしい」とのオーダーを受け,歌詞だけでなくテンポにも工夫を凝らして勢いを出したと語った。
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そんな想いが込められた楽曲「endless」を使用した10周年記念PVがイベント当日に公開され,会場でも皆で鑑賞することに。映像を観たキャスト陣は,「10年のあいだに多くの武将が登場し,主人公との距離も少しずつ縮まっていった」と振り返り,筆者もその言葉に深くうなずきたくなった。
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キャスト陣が10年の歩みを振り返る場面では,信長,政宗,謙信,佐助の初期ボイスが紹介された。三浦祥朗さんから「佐助は真面目だね」とツッコまれた赤羽根さんは,「今のように面白いキャラクターになったのは,『イケメン戦国生ラジオ』の影響が大きかった」と語り,佐助が“現代人”という設定を生かせたことに感謝していると明かした。
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信長の初期ボイスはテレビCMなどでも使われており,杉田さんは「実家の家族から『CMで流れてたよ』と連絡が来た」と裏話を披露し,会場の笑いを誘った。また,杉田さんが「信長にはヒゲがない」と発言したことがきっかけで,公式が“ヒゲのある信長”のイラストを公開したという,らしいエピソードも飛び出した。
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初期ボイスの収録当時,加藤和樹さんはまだ声優としての活動が浅く,「とても鍛えられた」と当時を振り返る。三浦さんも「キャラクターをじっくり作り込み,長時間の収録になった」と語った。
最後には,信長,政宗,謙信,佐助の4人から10年の思い出を語るメッセージが届けられ,それをキャスト陣が生アフレコで披露。ファンにとってもうれしい時間となった。
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個性的な主人公が登場した思い出シーンアテレコ
続いてのコーナーは「信長,謙信,政宗,佐助,彼との思い出シーンアテレコ」。こちらは事前にファンから募集した「思い出のシーン」に合わせて,キャスト陣が生アテレコを披露するというもの。武将だけでなく,主人公やト書き(場面説明)もキャストが担当するという,面白くならないわけがない企画だ。
「政宗編」の思い出シーンは,本編2話。湖に落ちてしまった政宗と主人公が湖畔で語り合う場面で,主人公役は杉田さん,ト書きは三浦さんが担当。杉田さんは赤いお召し物が似合いそうな,重厚感ある主人公を演じ,観客は思わず笑ってしまった。1シーン目からどんな展開になるのか,期待が高まるスタートだった。
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「佐助編」の思い出は,本編10話。佐助が主人公をかばう理由を語るシーンで,ト書きは杉田さん,主人公役は三浦さんが務めた。一言で「ギャル」とわかるほど個性的な主人公が登場し,会場は笑いに包まれた。
「信長編」は本編7話。馬上で信長が主人公にいたずらを仕掛ける場面で,主人公は加藤さん,ト書きは赤羽根さんが担当。加藤さんは強そうな主人公を演じたが,「どう演じるか悩んだ」と語っていた。
最後の「謙信編」は,情熱の恋ルート13話。修羅と化す姿を見せたくない謙信によって納戸に押し込められた主人公が,心配になって外へ出てくる場面だ。主人公役は赤羽根さん,ト書きは加藤さんが務めた。
キャスト陣はシナリオ通りに演じながらも,インパクトのある芝居で観客を魅了。セリフの合間やシーンの余白には,さりげなくアドリブを挟む場面もあり,遊び心とプロの技が光っていた。
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会場は笑いの空気に包まれていたが,続く藤田さんのライブコーナーで,再び甘く切ない「イケメン戦国」の世界へと引き戻される。藤田さんは1周年ソング「Only one」,そして主題歌「あなたに恋して」の2曲を披露。スクリーンには武将たちとの思い出深い名場面が映し出され,会場は懐かしさに包まれた。
藤田さんは本作だけでなく,「イケメンヴィラン 闇夜にひらく悪の恋」(iOS / Android)や「イケメン幕末◆運命の恋」(iOS / Android)の楽曲も手がけている。そんな藤田さんによる「イケメンシリーズ」の楽曲を集めたライブイベント「イケメンシリーズ presents 藤田麻衣子 Live 2025『純白』」が,2025年11月24日に開催予定となっている。詳細は藤田さんの公式サイト(リンク)をチェックしてほしい。
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愛あり,笑いあり,会場参加の朗読劇
朗読劇「時を駆けるラブコール〜IN五反田〜」は,主人公が本イベントに参加するため五反田に滞在しているあいだの,武将たちの様子を描いたイベント限定のスペシャルな内容だ。
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現代に戻っている主人公とスマートフォンで連絡を取り合っていた佐助。主人公がいないため,武将たちは飲まずにはいられないようで,佐助いわく「乱世とは思えないほど平和な時間」が流れていたという。
しかし,佐助が主人公と連絡を取っていたことが武将たちにバレてしまい,平和な時間は一瞬にして崩壊する。
圧をかけられた佐助は,お手製のまきびしストラップ付きスマートフォンを取り出し,武将たちが主人公と通話できるようにセッティング。本当に通話しているかのように,武将たちの問いかけに観客(=主人公)が応える参加型の朗読劇が展開された。
政宗は「今夜食べたいものは?」と問いかけ,客席からは思い思いの料理名が飛び出す。政宗は「主人公のためなら腕によりをかける」と語り,帰宅後の食事を楽しみにするよう伝える。
謙信は「息もできないほど恋しい」と語り,主人公からの愛の言葉を求める。「愛してる」と伝える謙信に,会場の主人公も「愛してる」と応えるが,それでは足りなかったようで,やりとりは2度繰り返された。
信長は,イベントに夢中になっている主人公が気持ちを五反田に置き去りにしないよう念を押す。「天下人の女になる気はないか」と問いかけ,それに「なります」と応えさせることで,信長も満足げな様子を見せた。
やがてスマートフォンのバッテリーが切れそうになり,武将たちはそれぞれ愛のメッセージを主人公へ贈る。
最初に抜け駆けしたせいで通話の時間をもらえなかった佐助とは,思い出の傘にまつわるセリフの掛け合いが。最後は,帰り道やこれからの戦国ライフを思いやる佐助の温かな言葉で,朗読劇は幕を閉じた。
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イベントの最後には,最新情報が次々と発表された。なかでも最大の注目を集めたのが,新アプリ「イケメン戦国 時をかける恋 -永縁-」の発表だ。新PVには足利軍の姿も映っており,すでに公開されている足利義輝(CV:山下大輝),松永久秀(CV:坂田将吾)に続き,黒田官兵衛(CV:佐藤拓也),霧隠才蔵(CV:小林千晃),千利休(CV:堂島颯人)という新武将たちも登場。会場からは喜びの悲鳴が上がった。
あわせて,今回のアプリ化に込められた開発スタッフからのメッセージも紹介された。公式サイトにはその全文とともに,最新アプリの詳細が掲載されているので,気になる人はぜひチェックしてほしい。
最後は,キャスト陣からファンへの感謝と熱い想いが語られ,イベント本編は幕を下ろした。
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なお,配信はここまでだったが,会場限定でのアフタートークコーナーも実施された。イラストレーターの山田シロ氏,音響担当のオブジェクト吉村尚紀氏,そして司会を務めるサイバード海外事業部の倉増ヒロト氏による「イケメン戦国」制作裏話が語られる貴重なトークが展開された。
シロ氏は,長年武将たちを描いてきたなかで,初期イラストのイメージを崩さないよう意識していると語る一方で,新アプリのビジュアルでは新たな試みにも挑戦しているという。その点を踏まえてじっくり鑑賞してみるのもいいだろう。
また,吉村氏からは,収録時に感じたキャスト陣の熱量やこだわりについての裏話も披露され,作品がいかに関係者に愛され,大切にされてきたかが伝わるコーナーとなっていた。
最後は,登壇者と会場のファン全員で記念撮影を行い,10周年の記念すべき1日はあたたかな余韻とともに締めくくられた。
新アプリの発表に象徴されるように,「イケメン戦国」は10年を超えてもなお,新たなときめきを届けてくれる。これからどんな恋が描かれていくのか,今後の展開がますます楽しみだ。
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イケメン戦国◆時をかける恋 十周年記念◆大感謝祭
■出演(敬称役)
【MC】
伊達政宗役:加藤和樹
猿飛佐助役:赤羽根健治
【ゲスト】
織田信長役:杉田智和
上杉謙信役:三浦祥朗
藤田麻衣子
【アフタートークゲスト】
イラストレーター:山田シロ
音響担当:吉村尚紀(オブジェクト)
サイバード海外事業部:倉増ヒロト
(C)CYBIRD