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“新ミュージカル「スタミュ」スピンオフ『MIRACLE REVUE』”ゲネプロレポート。あのエイプリルフール企画が青春医療ミュージカルに!
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本作は,2017年から2020年にかけて上演されたミュージカル「スタミュ」シリーズを,新たなキャストで再構成したもの。スピンオフ公演となる今回は,前半がお芝居を交えたミュージカルパート,後半が歌とダンスで魅せるレビューパートという二部構成となっている。
本稿では,公演に先駆けて行われたゲネプロ公演の様子をレポートする。物語や演出のネタバレを含む記述や写真があるため,これから観劇を予定している人はご注意いただきたい。
医療×ミュージカルの新感覚ステージ!
本編とは少し違う世界観が味わえる
ミュージカルパートでは,2018年の「エイプリルフール限定企画『医療星歌劇』」を題材にしたストーリーが展開されている。
なお,本作ではアニメ版のシリーズ構成を担当したハラダサヤカ氏が脚本を手がけているということもあり,本編とはちょっと違う世界観をどのように表現するのか前々から楽しみにしていた。
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舞台の幕が上がると,自宅で新聞を読んでいる漣 朔也と,彼の家に居候している楪=クリスチアン=リオンの会話から物語がはじまる。
漣の実家がある町内会では毎年お祭りが行われており,今年は2人がいることからエンタメ性の高い出し物を期待されていた。そこで楪が思いついたのは,“綾薙学園の生徒たちによるミュージカル上演”。星谷悠太や辰己琉唯など,学年やteamの垣根を超えた“青春医療ミュージカル”計画が進んでいく……というストーリーだ。
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本作は“ミュージカル”ということもあり,前作同様に歌唱シーンがたっぷりと詰め込まれている。加えて開幕直後にはアニメ1期のOPとしても使用された「DREAMER」を出演者が歌い上げたり,舞台転換時にはアイキャッチで流れていたBGMを取り入れていたりと,放送当時を思い起こさせる工夫も随所に凝らされていた。
さらに今回はスピンオフということもあり,キャラクターたちの日常を感じる場面もふんだんに描かれている。しっかりしていそうに見えて実は朝に弱い辰己や,アルバイトを掛け持ちしている空閑 愁の話など,キャラの個性や新たな一面が見えてくるワンシーンにもぜひ注目したい。
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そしてミュージカルパート後半では「医療星歌劇」がいよいよ開幕。スクラブや白衣に身を包み,患者の命を預かる“医師”を演じる彼らからは新鮮味が感じられる。
また劇中の歌唱シーンでは,スタンドマイクの代わりに点滴スタンド,ギターの代わりに松葉杖を使用するなど,医療器具を巧みに取り入れていたのも印象的だ。ER(救急救命室)閉鎖の危機を脱するために奮闘する星谷たちの姿をとおして,医療×ミュージカルという新感覚のステージを堪能できた。
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演者の魅力が存分に表現されたレビューパートでは,ここでしか見られない組み合わせや日替わりコーナーが実施されている。星谷による「星のストライド」からはじまり,月皇海斗,天花寺 翔,空閑のソロ楽曲と,個性あふれるステージが続いていく。
特に「Ready→Steady→Dream!」では,4人がペンライトを手に元気に歌唱していたのも印象的だった。
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客席の横から登場したのは辰己,申渡栄吾,虎石和泉の3人。「Starship Runway」「カメレオン・スター!」などを歌い上げ,観客を魅了していく。
暁 鏡司,楪,漣の3人は「A DAY IN THE DREAM」や「我ら、綾薙学園華桜会」で,先輩としての存在感あふれるパフォーマンスを披露した。
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さらに本公演では,さまざまな組み合わせによる楽曲カバーも見どころだ。空閑と虎石の「The Elegance」や,辰己と申渡による「スタッカート・マーチ」など,歌唱するキャラクターが変わることで曲の雰囲気も大きく変化することにあらためて気付かされる。
ゲネプロ公演では日替わりコーナー楽曲「俺こそミュージック」の歌唱もあり,大満足のひとときとなった。
“新ミュージカル「スタミュ」スピンオフ『MIRACLE REVUE』”東京公演は10月5日まで上演され,その後,10月12日・13日に大阪・サンケイホールブリーゼでの公演が予定されている。また,大阪公演最終日(10月13日)にはライブ配信も決定している。
当日券も用意されているため,彼らが作り上げる“ミュージカル”をぜひ思う存分堪能していただきたい。
新ミュージカル「スタミュ」公式サイト
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