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殤不患の誕生日に開催! 「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章」Blu-ray&DVD発売記念イベントレポート。人形操演にファン交流も
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本編上映に加えて,原案・脚本・総監修を務めた虚淵 玄氏(ニトロプラス)のトークショー,さらに台湾「霹靂社」の人形師による人形操演パフォーマンスが披露され,会場を訪れたファンを大いに楽しませた。
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「Thunderbolt Fantasy Project」公式サイト
「Thunderbolt Fantasy Project」とは?
「Thunderbolt Fantasy Project」は,日本と台湾が共同制作した人形劇シリーズだ。台湾の伝統的な「布袋劇」をもとに,日本の人気声優が声をあて,脚本と総監修を虚淵 玄氏(ニトロプラス)が担当している。2016年の第1期放送から始まり,美しい映像や迫力あるアクション,そして人間模様を描いたストーリーで多くのファンを魅了してきた。
物語は,流浪の剣士 殤不患(ショウフカン,CV:諏訪部順一),知略に優れた凜雪鴉(リンセツア,CV:鳥海浩輔),魔性の歌声をもつ浪巫謠(ロウフヨウ,CV:西川貴教),さらに人格を宿した琵琶 聆牙(リョウガ,CV:小西克幸)を中心に展開する。
最終章では,彼らの因縁がついに決着を迎え,壮大な物語が完結した。
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ここから先は本編の内容に触れるため,未視聴の人はご注意いただきたい。
上映前トーク,熱気あふれる応援上映
イベントの冒頭では,司会者の紹介で虚淵氏が登壇し,大きな拍手で迎えられた。
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今回の上映会は,声出しOKの「応援上映」だ。虚淵氏も「今日に限ってはぜひ声を出して応援してください」と観客に呼びかけ,開演前には応援の練習も行われた。
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いざ応援上映が始まると,スクリーンにキャラクターが映し出されるたびに,客席からは大きな歓声が上がる。バトルシーンでは一体となって声援が飛び交い,禍世螟蝗(カセイメイコウ,CV:速水 奨)といった殤不患らと敵対するキャラクターの登場にも熱い声が寄せられるなど,応援上映ならではの熱気に包まれた。
最も盛り上がったのはエンディングロールだ。これまでのシリーズに登場したキャラクターが次々と姿を現す演出に,客席からは大きな拍手と歓声が巻き起こった。虚淵氏はこれを「同窓会」と表現し,「やってよかった」と振り返った。シリーズの歩みを一緒に振り返る,特別な時間となった。
制作裏話,「親子」というテーマ
上映後は,再び登壇した虚淵氏によるトークショーが行われた。
そのなかで語られたのは,シリーズの最後をまとめるうえで重要となった「親子」というテーマについてだ。当初から用意されていたものではなく,物語の中心にいる3人の関係をどう終わらせるか考えるなかで生まれたものだったという。
このテーマを軸にしたことで,物語全体にもさまざまな「親子のかたち」が盛り込まれ,最終章の結末を象徴する要素となった。
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さらに,Blu-ray&DVD特典のドラマCDについても触れられた。本編では描ききれなかった「家族として過ごした時間」を補う内容になっており,短い別れに見えても,実際には確かに存在した日々があったことを示している。これによって,物語はより深みを増したと語られた。
トークではオーディオコメンタリー収録の裏話も披露された。TVシリーズ1期から全19本にわたる収録は,声優陣が素のままで語り合える貴重な場だったという。西川貴教さん,小西克幸さん,三木眞一郎さん(阿爾貝盧法 役)が揃った回では,リハーサルから盛り上がりすぎてしまい,本番が不思議なテンションで始まったことが明かされ,会場は笑いに包まれた。
本作のアフレコは,人形を操る操演者の「手の振り」に声を合わせるという独特の方法で行われた。声優陣はセリフを少し変えたり,語尾を引き延ばしたり,笑い声を入れたりと工夫を凝らし,それぞれ工夫を重ねて収録に挑んでいたという。
人形の動きに合わせてアドリブが入ることで,キャラクターが思いがけず広がっていくこともあったという。聆牙はとくに自由度が高く,脚本家が「俺書いてないよ」と驚くほど,アドリブで個性がふくらんでいったそうだ。
最終章では,晏熙(アンキ,CV:杉田智和)の宴会シーンがまるごとアドリブだったことも明かされた。台本には一言も書かれておらず,人形の動きに合わせて声がつけられたことで,あの印象的な場面が生まれたのだという。
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人形操演やファンとの交流,
殤不患の誕生お祝いも!
イベント後半では,霹靂社の人形師による操演パフォーマンスが披露された。劇中の人形が舞台に登場し,シリーズの名シーンをそのまま再現すると,客席からは大きな歓声があがった。
ここで使われたのは撮影で実際に使われてきた人形(本尊)で,長い撮影を共にしてきたからこその“味”や迫力があり,スクリーンで見るのとはまた違う存在感を楽しめる,貴重な機会となった。
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さらに,ファンとの交流もあり,会場は大きな熱気に包まれた。撮影OKということで,多くのファンがスマホ片手にその瞬間を収めていた。
殤不患の誕生日を祝う場面もあり,お祝いに喜んだ殤不患が虚淵氏に思わずハグするひと幕では,会場が笑顔と拍手に包まれた。
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殤不患の誕生日にあわせて開かれた本イベントは,上映やトークショー,収録秘話,人形操演まで盛りだくさんで,まさにBlu-ray&DVD発売を祝うのにふさわしい内容だった。シリーズの魅力と制作の裏側をファンに伝える,特別なひとときになったに違いない。
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「Thunderbolt Fantasy Project」公式サイト
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