
企画記事
オーストラリア滞在者だけど「Nintendo Switch 2」を現地で買ってみた。日本との違いはどんな感じ? あとコアラもいるよ🐨🐨!
国内では「ゲットできた人」と,「ゲットできなかった人」がはっきり分かれる状況となっているが,海外ではどうだったのか?
今回は,現在オーストラリアのクイーンズランド州に滞在中の筆者が,異国の地で“Switch2を手に入れるまでの様子”と,その際に体験したリアルな所感を余すところなくお届けしよう。
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Switch2のオーストラリア価格
まずは,現地でのSwitch2の販売価格からご確認いただこう。
なお,以降の日本円価格は,AU$(オーストラリア・ドル)をもとに,購入当時の2025年6月8日時点の為替レートで算出している。
オーストラリア版「My Nintendo Store」
オーストラリアのMy Nintendo Storeでは,本体価格がAU$ 699.95(約6万5833円),マリオカート ワールドを同梱した「Nintendo Switch 2 + Mario Kart World Bundle」がAU$ 769.95(約7万2417円)で販売された。ちなみに,日本以外の国/地域で販売されているSwitch2は,日本で販売中の多言語版と同じ仕様であるとしている。
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オーストラリア大使館の「ポリマー製」解説
お札に水をかけつつ,さらにSwitch2を熱望する人にも水を差すようで申し訳ないが,実は筆者,Switch2の発売当日になるまで,それほど購入欲がなかった。なんともお恥ずかしい話だが,世の中にもままいるであろう「もうちょっとあとでもいっかな」派だった。
しかし,異国の地で孤独に楽しく暮らす身となったため,もしかしたらSwitch2の存在が,私の心の支えになるかもしれない……――。
そう思ったので,まずは決意の一歩として。
筆者「これネタ(原稿料)になりますかー?」
仲良し編集「いいよー(別担当にポーイ)」
投げられた編集「ドボヂテ……?」
と,Switch2にかける4Gamerのチームワークに頼ったのである。
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Switch2をオーストラリアで手に入れよう!
そんなわけで筆者は「Switch2の発売日から動き出した」。日本の過酷な争奪戦事情では信じられないスタートと言えるだろう。
最初に訪れたのは,オーストラリアを中心に展開しているゲームストア「EB Games」だ(もともとはアメリカ生まれのゲーム小売業者だったが,現在はアメリカ以外の地域で活躍している)。
EB Gamesでは,ゲームやアニメ関連のさまざまなアイテムが取り扱われている。日本人であれば「おぉ,これは!!」となるような作品のアイテムも見つかるため,日本人でも親しみやすいお店だ。
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しかし,当然ながら甘い目算であった。EB GamesでSwitch2を購入するには,事前に「プレオーダー」(予約)の手続きをする必要があった。そのため,この場でやすやすと購入することはかなわず……。
ストア公式サイトを調べたところ,発売後でもプレオーダーを済ませば“6月下旬の出荷日”には受け取れると記載されていた(6月8日時点)。今すぐには手に入らないものの,日本の抽選事情と比べれば十分な安心保証。手に入りやすさは国ごとにだいぶ違うみたい。
とはいえ「なので6月下旬に入手しました!」とは言いづらいので,トボトボと肩を落としながら帰り,ほかを探すことに。大丈夫。オーストラリアでSwitch2を購入できる場所はほかにもある。主に家電製品やゲームを取り扱っている人気量販店「JB Hi-Fi」もその1つだ。
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JB Hi-Fiは,オーストラリアに住んでいる人であればEB Gamesと共によく見かけるストアで筆者もなじみのある場所だ。
しかし,JB Hi-FiもEB Gamesと同様,Switch2の販売は公式サイトでのプレオーダー式(6月8日時点)。入店後,即購入とはいかず。
ううーん。やっぱり発売日に動き出してもこうなるかあ……。
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EB GamesでもJB Hi-FiでもSwitch2をゲットできずじまいで,これはもう企画倒れかも……なんてことはなく,むしろ想定内!
ここまでは,記事を飾るためのオーストラリアのゲームストア紹介である。筆者の本命は最初から,オーストラリア各地に多くの店舗を構える定番のお店で,自宅からも近く,ポイントもためられる「BIG W」での購入だった。この作戦を一夜漬けで計画していた私,エラい!
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BIG Wについては,事前に公式サイトでSwitch2の在庫を確認していた。手続きこそしていなかったが,発売日の夕方前くらいの時間帯でも,クリック&コレクト(※)の手続きをオンラインで済ませられた。
※主にオンラインで購入した商品を,指定した店舗で受け取れるサービスのこと。日本でもSwitch2を店舗受け取りにした人はいるだろう
ただし,当初の見込みでは当日中に受け取れると認識していたのだが,ピックアップOKのメールが届いたのは,翌日の午前10時ごろ。日をまたいでしまった。そこだけは「ムキー! 早く欲しー!(←発売日に準備なしに買おうとした人)」な気分にさせられたが,なにはともあれ。
翌日BIG Wに向かうと,Switch2を無事に受け取れました!
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今回はオーストラリアにおけるすべての購入事情を調査したわけではないし,ストアによっても在庫状況は異なるようだった。
けれど,オーストラリアでは発売前に予約をしていなくても,当日の購入を試みて,翌日モノにできたくらいの温度感なわけで。「比較的すぐにSwitch2をゲットできた国」という結論も間違いではなさそう。
それでも,日本でのSwitch2への注目度は知っていただけに,個人的にはハラハラ波乱万丈なサクセスストーリーに思えて,感無量だ。
あと,本件では「ゲームは発売日に手に入れたい!」という欲望が顕著に現れた。計画からしてずさんであったものの,たとえ1日でも“おあずけ状態”に足を踏み入れたが最後。ソレを手にするまで悶々とした時間をすごすはめになった。この感情を久々に,身をもって体験した筆者は,次からはちゃんと予約する一派に属しておこうと反省した。
海外で開封&起動するSwitch2
日本の事情と違いはある?
インターネット上では,すでに数多くの人が自前のSwitch2をお披露目をしている。けれど,それでも紹介したくなるのが人間の性。
「開封紹介はもうお腹いっぱいだよ〜」の声をもらうかもしれないが,ここでは多言語版(オーストラリア地方の場合)ならではの要素に着目しながら,Switch2の開封&起動をしていこうじゃないか!
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開封にあたっては,その模様を動画でも簡単に撮影した。「映像で見てみたいな〜」なんて人は,下の再生ボタンをクリックしてみてね。
さて,まず目に入るのはパッケージに書かれた英語の文章だ。「マリオカート ワールド」のイラストが描かれている面と,箱の底面の仕様一覧は,さっそく海外感を感じられるポイントである。
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続いて,「Important Information」と書かれている取扱説明書と,「マリオカート ワールド」のダウンロードコードを見てみた。
ここで注意点を一つ。日本以外の国と地域で購入したダウンロードコードを使用する場合は,ニンテンドーアカウントの設定の「国/地域」を,購入した現地のリージョンに合わせなければいけない。
筆者は最初,日本で使っていたニンテンドーアカウントをSwitch2に引き継いだ。すると国/地域の情報も「日本」で引き継がれた。しかし,この状態でコードを入力してみたところ,ゲームをダウンロードできなかった。そのあと慌てて,国/地域を「オーストラリア」に設定し直すと,無事にダウンロードが始まり,普通に遊べるようになった。
これは特殊な事例だろうが,海外でSwitch2を買うとき,日本で作ったアカウントはそのまま使用できるが,国/地域を選び直さないと「あれ〜???」っとなってしまうので注意というわけだ。
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ここまでの様子で「海外仕様の多言語版っていっても,違うのは英語だけじゃないか。つまらん!」と思っているそこのあなた。ここで唯一,同梱物のなかで“日本版とは姿形が異なるモノ”を紹介しよう。
そう。それは,ACアダプター!
ACアダプターに関しては,(おそらく地域ごとにどれも異なるのだろうが,オーストラリアも類に漏れず)地域に合わせた仕様になっている。このコンセントの形状は,Oタイプ/O2タイプと呼ばれるものだ。
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お次は,Switch2を実際に起動させていこう。
起動後に最初に行う設定は,先ほど触れた「言語選択」だ。さすが多言語版ということで,選択カーソルの初期位置も使用したい言語(=購入した国/地域)を選びやすく調整されている。
また,日本語も分かりやすい位置にあるので,海外にいる日本人でもすぐに日本語設定にできるのがありがたい。
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このほか,日本で遊ぶのと違う設定にしたのは,「お住まいの地域」を「オーストラリア/ニュージーランド」に,「タイムゾーン」を「ブリスベン(筆者が滞在する地域)」としたくらいだ。
以上が個人的に気づいた,多言語版ならではの違いである。相違点は多くはなさそうだが,それ自体が「どこにいても,どこで買っても,安心して使いやすい」ことの表れのようで,心配も払拭された。
![]() 「お住まいの地域」選択画面 |
![]() 「タイムゾーン」選択画面 |
前述のとおり,海外ではニンテンドーアカウントのリージョン設定が,ゲームソフト利用の根本に関わってくる。
課題となるのは,「ニンテンドーeショップで購入できるソフトはリージョン設定に依拠する」ことと,「海外のパッケージ版ソフトをSwitch2日本語版で使うのは動作保証対象外(これと逆パターンも)」な点だ。ソフトがダウンロード主流となった現代では,主に日本と海外間でソフト1本を使い回すといったことがしづらい,気がする。
※試せてはいないが,Switch2のパッケージ版ソフトは「キーカード」と呼ばれる。キーカードはゲームROMを記録しておらず,“ゲームROMをダウンロードするためのカギ”として作動する。そのため,昔のカセットROMのようにソフトさえあれば誰の家でも遊べるというわけではなく,中身のダウンロードが求められる(一部であって全部ではない。任天堂の開発タイトルに関してはキーカードを採用しないとの表明もアリ)
ただ,問題の大半は“ソフト資産の持ち越しや国境間利用”に集約されそうなので,本体もソフトも持ち込みに限れば不自由なく使える(はず)だろうし,別の国や地域に根ざすでもなければやりようは思いつく。筆者もこのまま日本に持ち帰っても,過度な制限は感じない気がした。
なにより,こうしたリージョン設定がゲームソフトの価値をおとしめさせず,悪用も防ぐのだろうから,ゲームユーザー側も率先して守るべきルールとして,あらためて心得ていきたいと思った次第だ。
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人生初の,海外でのゲーム機の購入。見てもらったとおり,違いは思っていたよりも少なかったが,これまで日本でしか購入していなかった身としてはすべてが新鮮で,「大丈夫かな? 大丈夫かな?」とドキドキしつつ,かつてないワクワクを体験させてもらった。
筆者はまだまだ英語が不自由なこともあり,オーストラリアのSwitch2事情の全貌をきっちりお伝えできたとは言えない。そこは無念だが,海外のごく一角の出来事として楽しんでもらえたなら,幸いである。
最後に「ワイはSwitch2のウンチクを見たいんや!」という人には,記事最下部のSwitch2特集を参考にしてもらうとして。「もっとオーストラリアを感じさせろや!」という人のために,Switch2がある海外の風景写真を添えさせてもらい,本稿を締めさせていただく。
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- 関連タイトル:
Nintendo Switch 2本体
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