
プレイレポート
VTuberたちが開発したのは,廃校で鬼から隠れる非対称型対戦ホラーゲーム。「かくれおに」インプレッションをお届け[TGS2025]
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「かくれおに」の対応機種はPCで,現時点ではSteamにて「発売予定」と告知されている。プレイヤーは最大5人だ。1人が「鬼」となり,残りの4人は神隠しに遭った子供として「隠れる側」を担当する。鬼は子供たちを捕まえ,子供たちは逃げ切ることが目的だ。
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舞台は夜の廃校で,真っ暗な廊下や教室は移動しているだけでも不安になる。忘れ物の回収や遊びの中で無人の校舎を歩くというのは誰もが一度は経験していると思うが,あの理屈抜きの恐怖が思い出される。さらに,本作では鬼が自分を探しているのだからスリリングだ。
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周囲に鬼がいないからといって,安心してはならない。廃校にはNPCの幽霊も徘徊しており,見つかるとスタミナが減少していく。しかも幽霊は「霊視」しているあいだしか姿を見られない。霊力が切れると回復するまで霊視できなくなるため,なかなかに見つけづらい。安全だと思っていたら幽霊に発見されているというわけで,気を抜けないのである。
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隠れる側はトランシーバーで声を掛け合って連携を取れる。トランシーバーはボイスチャットであり,現実のトランシーバーを使うようにプレイヤー同士が会話できる。
非対称型対戦とボイスチャットは扱いの難しい問題で,外部ツールを使ってのボイスチャットが議論を呼ぶこともある。しかし,本作のトランシーバーはゲーム内の機能であり,交信の声を鬼や幽霊に聞かれるというデメリットもあるため,むやみには使えない。
捕まったあとでもトランシーバーを使用でき,鬼の様子を仲間に伝えられるのは面白いところだ。いわゆる「ゴースティング」の合法版であり,捕まったプレイヤーも退屈せずに過ごせるだろう。
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本作はプロモーションもユニークである。開発者たちがVTuberとなってユニット「ぴくせれ〜ど!」(公式チャンネル)を結成し,ジャンル決定やキャラクターデザインなどの内幕を発信している。
イメージキャラクターとしてのVTuberがプロモーションを行う例も増えたが,開発者の立場から制作について語るのは珍しい例といえるだろう。
また,会場でもぴくせれ〜ど!の面々と「かくれおに」をプレイできた。開発者でありつつ広報的でもあるというわけで,ユニークな取り組みだ。
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廃校という分かりやすい恐怖に,1ラウンド3分の短期決戦,ボイスチャットの扱いなど,興味深いポイントの多い「かくれおに」。気になる人はSteamのウィッシュリストに追加して今後の情報をチェックしていこう。
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かくれおに
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