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[インタビュー]走らない連続殺人鬼が街を恐怖のどん底に叩き込む。非対称型対戦ゲーム「ハロウィン」のマイケル・マイヤーズはどう再現される?
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印刷2025/10/11 10:00

インタビュー

[インタビュー]走らない連続殺人鬼が街を恐怖のどん底に叩き込む。非対称型対戦ゲーム「ハロウィン」のマイケル・マイヤーズはどう再現される?

 映画「ハロウィン」は,真っ白なハロウィンマスクをトレードマークにする殺人鬼マイケル・マイヤーズが人々を恐怖のどん底に叩き落すホラー作品だ。
 シリーズを手掛けたのは,「遊星からの物体X」「ゼイリブ」「エスケープ・フロム・L.A.」といった作品で知られるジョン・カーペンター氏で,これまでに12作の映画が公開されている。

 そんな名作ホラー「ハロウィン」の非対称型対戦ゲームが,2026年9月8日に発売される予定だ。

TGS 2025の直前に配信された「State of Play」で発売日が発表された
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 マイケル・マイヤーズ自身は,「Dead by Daylight」「フォートナイト」といったゲームでコラボしていたが,映画「ハロウィン」が単独でゲーム化されるのは,今回が初めてとなる。
 本作を開発するIllfonicは,これまでにも「13日の金曜日:ザ・ゲーム」「プレデター:ハンティン・グラウンド」「ゴーストバスターズ/スピリッツ・アンリーシュド」といった,映画IPの非対称対戦ゲームを手掛けている。

 一方,「けっして走らない」「標的をストーキングしてから手にかける」といった特徴を持つマイケル・マイヤーズは,ゲームでどのように再現されるのだろうか?
 CEOであるチャールズ・ブルンガート(Charles Brungardt)氏と,クリエイティブディレクターのジャレッド・ジェリツェン(Jared Gerritzen)氏に聞いた。

写真左から,チャールズ・ブルンガート氏,ジャレッド・ジェリツェン氏
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走らない連続殺人鬼は,相手をストーキングして恐怖のどん底に叩き込む


4Gamer:
 よろしくお願いします。まずはゲーム版「ハロウィン」の概要について,あらためて教えてください。

ジャレッド・ジェリツェン氏(以下,ジェリツェン氏):
 「ハロウィン」は1978年の映画を原作にした,4対1の非対称型対戦ゲームです。殺人鬼マイケル・マイヤーズ役1人と,彼を止めようとする「市民」役4人が対決します。市民側のプレイヤーはNPCの「民間人」も守らなければなりません。

 「朝が来て,ハロウィンの夜が終わる」「市民が警察を呼ぶと,セーフゾーンが出現するので,ここに逃げ込む」「マイケル・マイヤーズを囚われの身とする」と市民側の勝ちです。
 逆に「市民を全員殺害する」と,マイケル・マイヤーズの勝ちとなります。マイケル・マイヤーズは殺すことはできませんが,シリーズ中で拘束された描写はありますので,これは原作どおりの勝敗条件となります。

チャールズ・ブルンガート氏(以下,ブルンガート氏):
 舞台となるのは,原作に登場したイリノイ州の田舎町「ハドンフィールド」です。「市民が走り回るなかで,遠くから悲鳴が聞こえる」といった恐怖表現にも力を入れており,ジャンプスケア的な要素がふんだんに盛り込まれた,我々が作った中で一番怖いゲームになるでしょう。


4Gamer:
 プレイヤーが操作するマイケル・マイヤーズvs.市民のプレイヤー+NPCの民間人という図式になるわけですね。ゲームのマイケル・マイヤーズはどのような能力を持っているのでしょうか。

ジェリツェン氏:
 マイケル・マイヤーズは走りませんが,「シェイプジャンプ」という能力を持ちます。いきなり姿が消えて,「あいつ,どこに行ったんだ!?」と慌てて周囲を見回したら,さっきとはまったく違う場所に姿を現す……といったものです。彼の流儀として,ターゲットを殺す前にストーキングしなければならず,この能力はその際に役に立つわけです。

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4Gamer:
 まるで,ホラー映画のワンシーンですね。

ブルンガート氏:
 ホラー映画でよく使われるジャンプスケア的な要素を,ゲームでどう表現するかはすごく難しいテーマです。これを突き詰めたのがシェイプジャンプで,市民の視線を判断してマイケル・マイヤーズの姿を出す/出さないを決めているわけですね。

4Gamer:
 まさに神出鬼没ですね。かなり意欲的な取り組みだと感じられます。
 ホラー映画ですと,登場人物の動きやカメラのアングルといった要素が決められているなかで恐怖を演出しますよね。しかし,本作ではマイケル・マイヤーズや民間人がどう動くか分からないところで,ホラー映画的な恐怖を作り出そうとしている感があります。

ジェリツェン氏:
 我々が非対称型対戦ゲームを作り始めて5本目になりますが,同じようなゲーム性に,別のガワをかぶせていくだけなんてことはやりたくありませんでした。ゲームは進化しなければなりませんし,原作IPに忠実でなければなりません。

 ですから,「13日の金曜日:ザ・ゲーム」では巨体のジェイソンが襲ってきて,「プレデター:ハンティン・グラウンド」だとプレデターが獲物をストーキングする……と,それぞれに違ったシステムになっているわけです。
 本作も「ハロウィン」が原作である以上,マイケル・マイヤーズは走らないし,ストーキングもしなければなりません。同時に,プレイヤーたちの動きが予想不能であることで,ゲームはより面白くなると思います。

 いいホラーゲームというのは,プレイ中にさんざん怖い思いをさせられて,遊び終えたあとにコントローラを置いてホッとする。そんな現実にも影響を及ぼすようなものではないでしょうか。だからゲームのプレイが終わったあと,プレイヤーがふと窓を見てマイケル・マイヤーズがいるかもしれない,と考えてしまうくらい恐怖を味わえるものになれば,これ以上ない喜びです。

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4Gamer:
 話を聞いているだけで怖くなってきました。

ジェリツェン氏:
 能力のお話では,「ブラッドラスト」も見どころです。ハドンフィールドは,プレイヤー操作の市民以外にNPCの民間人たちも暮らす町です。マイケル・マイヤーズが市民や民間人を殺害してブラッドラストメーターを溜めると,アビリティが開放されてパワーアップし,よりゴアな攻撃を繰り出せるようになります。

 市民のプレイヤーがふと窓の外を見て,マイケル・マイヤーズの姿が見えたらどこかに隠れよう! ってなりますよね。そこでキッチンに隠れようとしたらすでにマイケル・マイヤーズが既に先回りしていて,ブラッドラストによる惨劇が起こってしまう……。我々はそんな状況を作りたいと思っています。

4Gamer:
 民間人は市民より弱く,殺害しやすいのでしょうか?

ジェリツェン氏:
 そうです。おまけに,民間人は警戒することなく歩き回っています。もし民間人が皆殺しにされれば,市民側はものすごく強いマイケル・マイヤーズに立ち向かわなければならなくなるでしょう。

4Gamer:
 それは厄介ですね。

ジェリツェン氏:
 こうした事態を防ぐため,市民は民間人を連れ歩いて守ればいいわけです。武器を拾ったり,警察を呼んだりすることも有効です。とくに,警察は銃やフラッシュライトで武装しているため,マイケル・マイヤーズを止めることも不可能ではありません。ただ,ハロウィンの夜なので,警察もそうそう来てくれないとは思いますが。

4Gamer:
 となると,民間人はRPGなどにおける,いわゆる“雑魚キャラ”的な立ち位置となるのでしょうか。

ジェリツェン氏:
 そうですね。

4Gamer:
 民間人の数はどの程度になるのでしょう。

ジェリツェン氏:
 現在調整中です。マップによって変わることになるでしょう。……といっても,100人を超えるようなことはないでしょうね。

4Gamer:
 非対称型対戦ゲームで,NPCが重要な役割を果たすというのもユニークですね。

ジェリツェン氏:
 民間人の存在により,内部でテストプレイしていても,非常に面白い駆け引きが生まれていますね。

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4Gamer:
 非対称型対戦ゲームでは,鬼ごっこの鬼,本作でいうマイケル・マイヤーズに相当するキラー役の不足が問題になることがあります。本作ではどのような取り組みをされているのでしょう?

ジェリツェン氏:
 マルチプレイヤーモードに加え,ボリュームのあるシングルプレイヤーモードを用意しています。マイケル・マイヤーズの視点で描かれるもので,このモードをプレイしていただくことで,キラーの役割に慣れることができます。

 そしてこのモードは,「マイケル・マイヤーズとは何者なのか」ということを考え抜いて作られています。彼は連続殺人鬼であると同時に,被害者をつけ回し,徹底的に恐怖させたうえで殺害するストーカーでもあります。

 そのため,シングルモードは“被害者をストーキングしてから殺さなければならない”という,マイケル・マイヤーズのルールで進めるものとしました。怖がらせるというミッションにつながる形で,殺害するというゴールがあるわけです。こうしたゲームデザインにしたことで,民間人のAIの作り込みや,彼らにパニックを起こさせるといった部分にも注力できました。

4Gamer:
 シングルプレイヤーモードのストーリーはどのようなものでしょうか。

ジェリツェン氏:
 これまでの映画で描かれていなかった,マイケル・マイヤーズの視点を体験いただけます。
 これはジョン・カーペンター監督や脚本家と「ハロウィンユニバースとは何か」ということでお話をさせていただいたうえで制作しているもので,監督からも非常にポジティブなフィードバックをいただけました。
 個人的にも大好きな映画監督ですので,一緒に働けることを光栄に思っていますし,失望させたくないという思いで制作を進めています。

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4Gamer:
 原作映画のファンにもうれしい内容になりそうですね。

ジェリツェン氏:
 原作映画のファンはもちろん,ホラー映画を愛する全員に楽しんでいただけるものになるよう作り込んでいきます。

4Gamer:
 連続殺人鬼の気分になれるゲームというのもなかなか珍しいと思います。非対称型対戦ゲームでシングルモードに注力する理由は何でしょうか。

ジェリツェン氏:
 もっとも大きな部分は,キラーのゲームプレイに慣れていただくためです。我々はこれまでにも非対称型対戦ゲームを作ってきました。「プレデター:ハンティン・グラウンド」のときにシングルモードの要望をいただき,「ゴーストバスターズ/スピリッツ・アンリーシュド」では少しだけそういった要素を取り入れましたが,十分なものではありませんでした。

 そこで「ハロウィン」では,大きなシングルモードを作りました。いきなりキラーとしてオンラインに放り込まれ,ボコボコにされるようではストレスが溜まってしまいますから,シングルモードで自信をつけてからマルチプレイヤーモードへ移動していただけるようにしたわけです。

ブルンガート氏:
 映画をどうゲームに落とし込むかについては,高いスキルを持つメンバーが集まっています。ただ,難しすぎても,簡単すぎてもダメなところはあるので,シングルプレイヤーモードには難度と体験をコントロールして,最適な体験をしていただこうという側面もあります。

4Gamer:
 シングルプレイヤーモードのボリューム感はどの程度のものでしょう。

ジェリツェン氏:
 かなりボリュームがあるものにしようと考えています。プレイしていただくことで,スキルなどさまざまな要素が解禁され,これをマルチプレイヤーモードに持ち込めます。同時に「ハロウィン」シリーズに興味を持っていただき,映画の視聴までしていただければいいなと思っています。

4Gamer:
 原作映画を見ていなくても楽しめるでしょうか。

ブルンガート氏:
 もちろん楽しめますよ!

ジェリツェン氏:
 より楽しみたいという人には,ぜひ1987年のオリジナル「ハロウィン」を見ていただきたいですね。アートとして,ホラーとして革命的な映画ですから。視聴していただいたうえでゲームを遊んでもらえば,よりストーリー面に納得感が増すのではないでしょうか。

4Gamer:
 最後に,本作を楽しみにしている人にメッセージをお願いします。

ジェリツェン氏:
 我々が作っている「ハロウィン」は,いろいろな楽しみ方を持つゲームで,「叫び出したいくらいに怖い」「怖すぎて笑える」といった体験を目指して制作中です。
 アメリカと日本のホラーには違いがあり,とくに日本のホラーは「ジャパニーズホラー」「Jホラー」といった呼ばれ方もされていますが,本質は一緒だと思います。
 我々も「バイオハザード」をはじめとした,日本製ホラーゲームにインスパイアされたところがありますので,本作が日本の皆さんになんらかのインスピレーションを与えられれば幸せです。

ブルンガート氏:
 映画のファンであっても,そうでなくても楽しめるようなゲームを作っていきますので,よろしくお願いします。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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