
プレイレポート
[プレイレポ]「Warhammer 40,000 DAWN OF WAR IV」は,シンプルな資源管理と,ダイナミックな展開を生み出す戦闘システムに注目
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「Warhammer 40,000 DAWN OF WAR IV」(以下,DAWN OF WAR)は,ミニチュアゲーム「Warhammer 40,000」(以下,WH40K)を原作とするリアルタイムストラテジー(以下,RTS)シリーズの最新作だ。プレイヤーは銀河に存在するいち勢力の指揮官となり,勝利を目指して戦いに身を投じることになる。
同シリーズはこれまでに全3作品がリリースされていたが,2017年以降はナンバリングが途絶えていた。タイトルを改めて登場した本作は,8年ぶりの新作ということで,シリーズのファンにとっては嬉しいサプライズだったことだろう。
開発を担当するのは,ディーゼル・パンクRTS「Iron Harvest」を手掛けたDeep Silver。同社が得意とする,キャラクター1人1人の息づかいを感じさせるアニメーションや,ダイナミックなメカのモーションは,WH40Kの世界を表現するのにピッタリだ。
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発表の直前,メディア向けのハンズオン・ビルドが配布された。限定的な内容ではあるが,少しだけゲームに触れられたので,今回はそこから得られた情報をお届けしていく。
「Warhammer 40,000 DAWN OF WAR IV」
Steamストアページ
シンプルな資源管理システムと
ダイナミックなバトルを楽しめるRTS
戦いの舞台となるのは,西暦4万年(約3万8000年後)の超遠未来世界。地球人類が作り上げた帝国は版図を広げ,いっときは銀河統一に迫るほどに成長したが,英雄的指導者「皇帝」を喪失したことで性質が変貌してしまう。
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植物状態の皇帝を神と崇める超人兵士軍団「スペースマリーン」を擁する帝国は,宇宙のあらゆる存在と敵対し“聖戦”を繰り広げる,危険な宗教国家となってしまった。
そして,宇宙には帝国が相対的にヒーローに見えるほどヤバい奴らがはびこっている。非物質界の神々と信者による「渾沌の軍勢」,宇宙各地で勃興した生物や文明を指す「異種族」(この中にさまざまな種族が含まれる)と,バリエーションはさまざま。
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DAWN OF WARにおいては,帝国をはじめとするWH40Kの勢力の長となって,他勢力との戦いを指揮できる。ミニチュアゲームとしてのWH40Kに近い体験を,リアルタイムに味わえるのが本作の特徴というわけだ。
ちなみに,4GamerではWH40Kの設定を解説する記事を掲載している。本作の世界に興味を持った人は,設定を理解する補助として活用してほしい。
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「Warhammer 40,000」という存在は知っている。でも世界観やストーリーは未体験。そんなアナタに向けて世界観解説をお届け。一度では咀嚼しきれない濃密な世界に圧倒され,終わりなき戦争に身を投じる者たちのドラマに胸が熱くなる。「WH40K」はゲームとしてだけでなく,読みものとしてもハチャメチャに面白い!
DAWN OF WAR IVのシステムは,マップを探索して資源を確保し,それを使って施設やユニットを作成して陣地を広げていく,RTSではお馴染みのスタイルが踏襲されている。
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資源管理の面はかなりシンプルだ。プレイヤーが使う主な資源は,ほとんどのアクションに必要な基礎資源「Requisition」(三角マーク),アップグレードなどに使うリソース「Power」(雷マーク)の2種類に絞られており,獲得資源の配分に悩むことはあまりない。
そのかわり,戦闘に関わる要素は非常に多く,資源の使い道は多種多様だ。単にユニットを生産するだけでなく,施設のアップグレード,ユニット個別の装備更新,回復にいたるまで,あらゆるアクションに2種類の資源が必要になる。
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戦いの展開はかなりスピーディだ。戦いの中心となるユニットはSquad(部隊)単位で管理され,攻撃を受けると人員が減っていくが,本作ではRequisitionを消費すれば場所を問わず補充できる。撤退中は防御力が上がる仕様もあり,倒されてはユニットを補充して……といった消耗戦が発生しにくい設計になっている。
また,一部の強力なユニットは特殊なアビリティを持ち,これを活用すればRTSらしからぬ強烈な攻撃を叩き込める。特に指揮官にあたるヒーローユニットの能力は強烈で,射程外から敵のタワーを一撃で粉砕するなど,普通のRTSで考えればありえないパワーを秘めている。うまく運用すれば,どんどん敵陣を切り崩していけるだろう。
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さらに,戦闘中に増加していくCommand Pointを使えば,航空爆撃をはじめとする外部からの支援を得られる。リソースを切り崩せばいくらでも強力なアクションを使えるので,膠着状態に陥ることはなかなかない。最初はシステムを理解するのに手間取ったが,2〜3回目以降のプレイではRTSとしては珍しいほどダイナミックな戦いぶりを楽しめた。
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戦闘アニメーションの完成度の高さも注目ポイントだ。特に近接戦闘ユニットがぶつかり合う場面では,Squadを構成するキャラクター1人1人が異なるアクションを展開し,まるで本当の戦場が現れたかのような戦いぶりを披露してくれる。
帝国のドレッドノートをはじめとする巨大兵器にも固有のモーションが用意されている。バリエーションが豊富なだけでなく,小型の敵は掴んで叩きつけ,大型の敵とは殴り合うなど,敵に応じて動きを変えている様子も見て取れた。
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今回のプレイで使用できたのはスペース・マリーン(帝国)のみだったが,ほかにもプレイアブル勢力が登場する。戦闘欲に支配された異種族「オルク」,超古代の生ける金属「ネクロン」などがそれにあたり,各勢力が独自のメカニズムを持っているようだ。
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キャンペーンモードでは専用のアニメーションが用意されるなど,各勢力の背景設定や雰囲気を理解できる要素も取り入れられている模様。WH40Kを題材とする作品の中でも,複数勢力の大規模な闘争を扱う作品はあまり多くないので,これをシリーズの入り口として楽しむのも悪くなさそうだ。
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まだまだ情報は少ないが,少し触れただけでも相当に力の入った作品だと感じられた。登場する勢力や,それぞれの特性,ゲームモードなど,今後の発表に注目しておきたい。
「Warhammer 40,000 DAWN OF WAR IV」
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Warhammer 40,000: Dawn of War IV
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- ライター:蒼之スギウラ

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