［プレイレポ］「Virtua Fighter 5 R.E.V.O. World Stage」，新モードはCPUのライバルと競い合う。1人でもじっくり遊べるバーチャファイター

　セガから本日（2025年10月30日）発売となる「Virtua Fighter 5 R.E.V.O. World Stage」（PC / PS5 / Xbox Series X|S）のインプレッションをお伝えしよう。新モード「World Stage」では，実在プレイヤーと同名のCPUが「ライバルプレイヤー」として登場し，ハイペースな戦いの連続を楽しめる。

「Virtua Fighter 5 R.E.V.O. World Stage」公式サイト

　本作は「バーチャファイター esports」を現行機向けにグレードアップした「Virtua Fighter 5 R.E.V.O.」に，さらなる改良と新モード「World Stage」を追加している。PC版「Virtua Fighter 5 R.E.V.O.」を所有している人は無料アップデートにより，追加費用なしでWorld Stageを遊べる。

　World Stageでは，世界各地の「ブース」に実在プレイヤーと同名のCPUたちが待ち受けている。彼らと戦って自分の「段位」を上げると，ブースのボスプレイヤーから挑戦されたり，「Side Tournament」に招待されたりといったイベントが発生する。さまざまなブースを転戦しながら，最強プレイヤーたちが集う「World Stage」を目指す。


　新モードを一言で表現するなら，「乱入また乱入のゲームセンター気分を楽しめる，CPU対戦モード」といったところだろう。“乱入”とは，CPUと戦っていると，ほかのプレイヤーが入ってきて対戦に移行することだ。
　もちろん，「ARCADE」モードでもCPUキャラクターと戦える。しかし，World Stageは同じキャラクターであっても，それを操るライバルプレイヤーによって強弱や動きの癖が異なる。例えば，ライバルプレイヤーAの操るアキラを圧倒して安心していたら，戦い方が異なるライバルプレイヤーBのアキラにボコボコにされるといった事態が起こる。まさにゲームセンターの対戦台で遊んでいるような感覚だ。


　そして，World Stageは対戦台と違って，ほかのプレイヤーの乱入を待つ時間が存在しない。すかさず乱入が行われ，別のライバルプレイヤーがやってくる。勝てば新たな挑戦者が現れ，これに勝つとまた別のライバルプレイヤーが……という具合だ。
　連勝している限り，ずっと乱入が続く。まるで盛況のゲームセンターで勝ちまくっているかのようだ。「CHALLENGER COMES」の告知が出ているときは，「次に来るのはどのキャラクターなのか」「どんな戦い方をするのか」と対戦台のように心が躍る。


　勝ち星を重ねていくと「段位認定戦」が発生し，これに勝利すると段位が上がる。一定の段位になると，ブースのボスプレイヤーから挑戦を受けることになる。
　ボスプレイヤーはさすがに手強いが，勝利を収めれば別のブースに転戦できるようになり，さらに強いライバルプレイヤーたちが待っている。ときには叩きのめされることもあるだろうが，同じライバルプレイヤーにリベンジマッチを挑むこともでき，また別のライバルプレイヤーに乱入したり，使用キャラクターを変更したりもできる（キャラクターを変更しても段位はそのまま引き継がれる）。
　「TRAINING」モードではキャラクターの長所やおすすめの技を教えてくれたり，コマンド技を練習できたりする。ここで己を鍛えなおすのも手だろう。

勝ち続けると段位認定戦が発生し，段位を上げるとボスプレイヤーがアンロックされる。1つのブースには多くのライバルプレイヤーが出現するため，フルコンプを目指すような遊び方も可能だ

TRAININGでは戦い方のレクチャー，技の練習に加え，おすすめの空中コンボも練習できる。ここで基礎を固めてから，実戦に臨むといいだろう

　Side Tournamentに招待されることもある。これはブースの戦いとは別に開催されるトーナメント戦で，ライバルプレイヤーたちと戦って勝ち上がりを目指す。優勝すれば称号が手に入り，出場者たちがブースの対戦に出現するようになる。こうして場数を踏んで腕を磨き，最後に控えるWorld Stageブースに辿り着こう。

　また，対戦中に「特定のキャラクターに○回勝利する」「投げ抜けを○回決める」といった「チャレンジ」を達成すると，キャラクターの外見をカスタマイズできるアイテムが手に入る。つまり，ライバルプレイヤーとの対戦，段位認定戦，Side Tournament，新たなブースの開拓，外見カスタマイズなど，さまざまなモチベーションが用意された1人用モードというわけだ。

Side Tournamentはトーナメント戦。途中で負けてしまうと，CPU同士の決勝戦を眺めることになる

チャレンジを達成すると，外見を変えられるアイテムが手に入る。さまざまなキャラクターを使って勝つのが一番の近道だ

　今回，筆者がプレイしたPC（Steam）版は，4K対応の美しいグラフィックスと短いローディング時間が両立し，快適にWorld Stageの戦いに明け暮れた（オンライン対戦はできなかった）。かつて，PS2版「バーチャファイター4 エボリューション」にはゲームセンターを巡りつつ，CPUプレイヤーと戦う「クエストモード」が存在したが，World Stageにも似た雰囲気があり，対戦台で連勝する凄腕プレイヤーの気分を味わえた。
　勘を取り戻したいベテランはもちろん，「いきなりオンライン対戦をしても大丈夫？」と思っている新規プレイヤーにもオススメしたい。

World Stageは試合終了から乱入，また試合を終えて乱入……とテンポよく進む。ゲームセンター気分に浸れるあまり，ポーズの存在を忘れて，なぜかトイレを我慢しながら対戦を続けてしまった

キャラクターのルックスには，初期「バーチャファイター」風のものも。乱入されるとレアキャラクターを当てたようでうれしくなる

負けたときには「同じライバルプレイヤーと再戦」「違うライバルプレイヤーに相手を変える」という選択肢が用意されている。同じ相手に「連コイン」してもいいし，気分を変えてもいい。このあたりもゲーセンっぽい

「Virtua Fighter 5 R.E.V.O. World Stage」公式サイト