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料理×ローグライク×デッキビルダーの新境地。「Arcane Eats」が目指す“創造的熟練”の世界とは[gamescom]
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印刷2025/08/25 14:15

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料理×ローグライク×デッキビルダーの新境地。「Arcane Eats」が目指す“創造的熟練”の世界とは[gamescom]

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 ファンタジー世界で料理を作るローグライクデッキビルダー「Arcane Eats」が,ドイツのゲームショウ「gamescom 2025」に出展されていた。

 一見すると奇抜な組み合わせに思えるこのゲームには,開発者夫婦の深い思想と情熱が込められている。シアトルを拠点に活動するWonderbelly GamesのBob Roberts氏に,本作の開発背景と独特なゲームデザインについて話を聞いた。

 「Arcane Eats」の最大の特徴は,レシピに縛られない自由な料理システムにある。プレイヤーは手札にある食材カード,調理器具カード,そして魔法の呪文カードを組み合わせて,自分だけの料理を作り出していく。

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 開発の原点となったのは,日本でも有名なテレビ番組「料理の鉄人(Iron Chef)」だ。達人たちが予想外の食材を渡されても,知識と技術を駆使して素晴らしい料理を作り上げる―――Bob Roberts氏はこれを「創造的熟練(creative mastery)」と表現し,まさにこの体験をゲームで再現したかったのだという。

 多くの料理ゲームが時間制限下でレシピ通りに作ることを求めるのに対し,本作はプレイヤーの創造性と戦略性を重視する。食材をコンロに配置し,調理時間を管理しながら,お腹を空かせた客の要求に応えていく。満足させれば報酬を得られるが,時間内に提供できなければクレームを受けてダメージを負う。

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 Bob Roberts氏の経歴は興味深い。大学ではジャズドラムを専攻し,即興演奏に深い思い入れを持っている。一見ゲーム開発とは無関係に思えるが,実はジャズの即興演奏と料理の鉄人,そしてローグライクゲームには共通点があるという。それは「システムを深く理解したうえで,ランダムな要素に対して創造的に対応する」という点だ。

 ローグライクゲームの醍醐味は,システムを熟知することで,ゲームが投げかけてくるランダムな状況に即興で対応し,何か素晴らしいものを作り出すことにある。料理の鉄人のようなトップシェフたちも,まさに同じことをしている。Bob Roberts氏は,この共通性に着目し,「Arcane Eats」のゲームデザインに落とし込んだそうだ。

 「Arcane Eats」の開発は,約2年前に始まった。Andrea Roberts氏がゲーム内のアートのほとんどを担当し,Bob Roberts氏がゲームデザインとプログラミングを手がけるという,夫婦2人だけの小規模体制だ。

Roberts夫妻
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 Andrea Roberts氏の父親は元シェフで,彼女は幼い頃から即興料理を教わって育った。その経験が,このゲームの料理システムにいかされているという。また,彼女が夢中になっていた漫画「ダンジョン飯(Delicious in Dungeon)」も,ファンタジー世界での料理という設定に大きな影響を与えた。

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 こうした背景を持つ2人が作り出す「Arcane Eats」の世界は,単なる料理ゲームの枠を超えた独自性を持っている。

 ゲームには「ハース(Hearth)」「グローブ(Grove)」「オーダー(Order)」という3つの料理ギルドが存在し,それぞれ異なるプレイスタイルを提供する。

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 デモ版でプレイ可能な「ハース」は,アメリカンダイナーフードやファストフードを中心とした料理を作るギルドだ。イタリアのおばあちゃんが作るようなパスタ料理を得意とする防御的な「バトルノナ」や,直火料理で炎のダメージを逆手に取る攻撃的な「ドラゴンボーンバーベキューシェフ」など,多様なビルド構築が可能だ。

 「グローブ」は野菜やシーフード中心のギルドで,スパイスを組み合わせて煮込む「エレメンタルカレーシャーマン」,生魚を調理時間なしで素早く提供する「寿司シェフ」,森でキノコを採取する「フォレストレンジャー」といったスタイルがある。

 「オーダー」はミザンプラス(下準備)の達人となるギルドで,「禁断のガストロノミコン」を開く誘惑に駆られるかもしれない,という設定も用意されているそうだ。

 どのギルドも,単に料理のジャンルが違うだけでなく,戦略性も大きく異なる。例えばシーフードが得意なスタッフを雇えば,シーフード関連のカードのコストが下がる。そういったシナジーを見つけて,自分だけのビルドを構築していくのが本作の醍醐味だ。

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 「Arcane Eats」には数百種類のカード,スタッフ,アップグレードが存在する。さらに,コンロに魔法のエンチャントを施して特別な特性を付与することも可能だ。これらの要素が複雑に絡み合うことで,毎回異なるゲーム体験が生まれる。

 レシピがないということは,プレイヤーが自由に料理を作れるということだ。しかし同時に,どう組み合わせれば美味しい料理になるのか,システムを理解する必要がある。まさに現実の料理と同じだ。

 1日の営業を終えると,稼いだお金で町へ行き,新しい食材を購入したり,キッチンスタッフを雇ったりしてデッキを強化していく。個性豊かな常連客の好みを学ぶことで,町での新たな可能性もアンロックされる。さらに「いにしえのディナーベル」を鳴らすことで新たな挑戦が加わるなど,やれることは増えていく。

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 Bob Roberts氏によれば,「予期せぬ電話」といった要素も加わるため,各レストランの運営は毎回異なる体験となるという。有名なシェフ(ガイ・フェアリー,ウルフマン・パック,ゴーゴン・ラムジーなど)を感動させることができれば,「3ミースリルスター」という栄誉ある評価を獲得できる可能性もあるそうだ。

 「Arcane Eats」は,単なる料理ゲームでもなければ,単なるデッキビルダーでもない。それは「創造的熟練」という開発者の理想を形にした,ゲーム体験だ。ジャズの即興演奏,料理の鉄人,そしてローグライクゲーム――バラバラに見えるこれらの要素を見事につないだ本作が,どのような化学反応を起こすのか。その独創的なゲームデザインと開発者の情熱が生み出す世界に,期待は高まる。
 
 なお,「Arcane Eats」は現在開発中で,Steamでのリリースが予定されている。Bob Roberts氏によれば,正式リリースは2025年内を目指しているとのこと。また,Steam Deckにも対応予定で,デフォルト設定で問題なく動作するよう調整が進められている。

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