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ゴジラ カードゲーム公式サイトへ
  • ブシロード
  • 発売日:2025/07月中
  • 価格:ブースターパック:440円(税込)
    スタートデッキ:1980円(税込)
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ライフなし,ドロー山盛り。型破りなシステムで見事に怪獣映画を表現した「ゴジラ カードゲーム」メディア向け先行体験会をレポート
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印刷2025/04/28 11:22

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ライフなし,ドロー山盛り。型破りなシステムで見事に怪獣映画を表現した「ゴジラ カードゲーム」メディア向け先行体験会をレポート

 東宝とブシロードが2025年7月5日に発売を予定している新作トレーディングカードゲーム「ゴジラ カードゲーム」のメディア向け先行体験会が,ブシロード本社で実施された。

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 タイトルのとおり,本作は東宝の特撮映画「ゴジラ」シリーズを原作とする作品だ。発売日にはブースターパック第1弾「ゴジラVSゴジラ」と,スタートデッキ「ゴジラ-1.0」「平成・VSシリーズ」が発売される。

 世代によってさまざまな表現がなされてきたゴジラシリーズだが,TCGという舞台ではどんな戦いを見せてくれるのか。実際に遊んでみてのインプレッションと,現時点で把握できた情報をお届けしていく。

「ゴジラ カードゲーム」公式サイト



2つの勝利条件のどちらを目指す?
独自性と遊びやすさを両立したシステムに注目


 本作はTCGとしては珍しいシステムを採用している。それを象徴するのが,怪獣カードを相手の陣地まで進攻させる「進攻勝利」と,相手の怪獣カードを撃退する「撃退勝利」という,2種類の勝利条件だ。各プレイヤーは自分の怪獣カードを持ち,これをうまくコントロールして戦っていくことになる。

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 各プレイヤーの怪獣カードは,プレイマットの左下にある「エリア1」から出現し,手番ごとに前のエリアへと進んでいく。最終的に「自陣のエリア8」から「相手のエリア8」に進むことができれば進攻勝利達成。その前に,相手の怪獣カードを撃退すれば撃退勝利達成だ。

盤面を進んでいく怪獣カードは,メインデッキとは別の「怪獣カードデッキ」から出現する
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 ただし,怪獣カードにはIからIVまでの「等級」が存在し,1度撃退されても上位の等級へと進化して復活する。撃退した際にエリア6〜8に怪獣カードがあった場合は,怪獣を押し戻せるが,等級IVまで進化した怪獣を撃退しなければ勝利には至らない。迫る相手怪獣を抑えつつ,こちらの怪獣をいかに進めるかが,戦いのカギを握っているというわけだ。

怪獣カードは1ターンに1回だけ手札を捨てて進められるほか,エンドフェイズにも自動で移動するため,何もせずとも怪獣カードはどんどん先に進んでいく
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 システムが特徴的なので難しそうに感じられるかもしれないが,実際のゲームの流れは非常にシンプルにまとまっている。ターンが始まったら手札を引き,メインフェイズで各種のアクションを実行する,という流れは一般的なTCGと変わらないが,戦闘処理やコスト周りのシステムはかなり単純だ。

・ゲームの流れ
スタートフェイズ ・相手怪獣カードの等級と同じ枚数をデッキから引く
・使用済みの戦略カードを捨て札に置く
・自身の怪獣の怒りカードを0にする
メインフェイズ ・各種カードの使用などを自由な順番で実行(別表で記載)
撃退フェイズ ・相手怪獣カードの脅威度と,自身が持つ交戦カードの合計撃退力を比較する
・合計撃退力が相手怪獣の脅威度以上になっていたら「撃退」の処理を行う(等級IVの相手怪獣を撃退したなら勝利)
エンドフェイズ ・自身の怪獣カードを次のエリアに移動させる
・手札を5枚まで補充する

 特に戦闘の処理は驚くほどスッキリしており,怪獣カードへの攻撃は「盤面上に置かれた交戦カードの合計撃退力(攻撃力)」と「相手の怪獣カードの戦力」を比べるだけで処理が終わるので,攻撃処理を個別に行う必要はない。

 また試遊会で確認できたカードのコストには,手札からカードを捨てる以外のものが存在せず,細かなリソース管理を要求される場面が少なかった。ターン終了時には手札が5枚になるまでカードを補充できるほか,ターン開始時のドロー枚数も相手怪獣カードの進化状況によって増えていくので,そうそう手札が切れることはない。バンバン手札を使って戦力を投入していく感覚は,なかなかほかのTCGでは味わえないだろう。

一気にエリアを飛ばして先に進む効果を持つカードや,相手の交戦カードをまとめて吹き飛ばすカードなどもあり,かなりダイナミックに状況が変化していく
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 では,手札のカードを全部出すだけの大味なゲームなのかといえば,そういうわけでもない。本作の駆け引きに深みを与えているのは,カードの種別ごとに設定された使用制限と,怪獣カードを強化できる「怒りカード」の要素だ。

・メインフェイズのアクション
アクション コスト ルール 実行数
交戦カードの出現 なし 相手怪獣がいるエリア以下の等級を持つカードのみ使用可能 制限なし
戦略カードの使用 なし 自身の怪獣がいるエリア以下の等級を持つカードのみ使用可能 1ターン2枚
怪獣カードの進攻 手札1枚 捨てたカードの足跡アイコンの数だけ怪獣カードが先のエリアに進む 1ターン1回
怪獣カード出現 なし 現在の怪獣カードと同じ等級の怪獣カードを,場に出ている自分の怪獣カードと重ねる 1ターン1回
怒りを得る 怪獣カード1枚 捨てた枚数に等しい怒りを得る 制限なし

 最も分かりやすいのは,相手の怪獣カードを攻撃してくれる「交戦カード」の仕様で,これには怪獣カードと同様に等級の概念が設定されており,相手の怪獣が存在するエリア以下の等級を持つカードしか場に出せない。

 たとえば,8等級の交戦カードは極めて強力だが,相手のゴジラがエリア8に到達していなければ場に出せない。そこから1歩でも前に進まれたら敗北確定なので,かなりギリギリの状況でなければ使えないことになる。

 ただし,一度でも場に出してしまえば,怪獣カードを撃退して後退させたとしても場に残り続けてくれる。勝利条件を満たせるだけの策がない状態で前進しても,相手の手札から強力な交戦カードが飛び出てくる可能性を作ることになるので,どのタイミングで前に出るべきかは重要な読み合いポイントだ。

自分の怪獣カードは“味方”というわけではないので,自陣にある交戦カードを前進しながら踏み潰してしまう。重要な交戦カードの配置には注意を払いたい
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 「怒りカード」は一時的に怪獣カードを強化する要素で,手札の怪獣カードを1枚捨てるごとに,場にある怪獣カードの脅威度を+5000増強できる。この効果は相手ターンが終了するまで継続するので,十分に前進した怪獣カードを守るため,一定枚数の怪獣カードを手元に残しておくと戦いやすくなるだろう。

怒りカードのイラストには,歴代ゴジラ作品のポスターがそのまま描かれている。効果に違いはないが,デッキコンセプトに合わせて採用すれば,より作品の雰囲気を楽しめるようになりそうだ
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 今回はベーシックな内容のティーチング用デッキを用いた対戦だったが,それでもかなり白熱した対戦を楽しめた。怪獣映画で描かれる「怪獣との戦い」と「怪獣による戦い」の両方を同時に詰め込みつつ,それを無理のないシステムに落とし込んでいるのは流石といえる。

 プレイフィールとしては,基礎システムに特徴的なギミックが取り入れられており,移動や位置参照の概念が重要視されていることから,一般的なTCGよりもボードゲームに近い。処理も直感的なので,TCG初心者も経験者も新鮮な感覚で楽しめることだろう。

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エリア8に交戦カードが存在する限り,怪獣カードは先に進むことができない。先のエリアに進む前に,何かしら破壊する手段を用意しておきたい
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なんとか強力な怪獣カードを場に出せたものの,最後には大量のメカゴジラに圧殺されてしまった。不用意に先に進むとカウンターを食らうといういい例である

10月にはブースター第2弾が発売
一般ユーザー向け体験会も実施予定


 会場では今後の商品展開についての紹介や,質疑応答なども行われたので,その内容をまとめてお届けしよう。

東宝ライツ事業部ゴジラルームの山崎倫明氏
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 東宝でゴジラ関連のIP事業を担当する山崎倫明氏によると,70周年を迎えた「ゴジラ」について,より幅広いコンテンツ展開を模索するなかで,TCGというジャンルに行き着いたとのこと。ブシロードや遊宝洞との連携もかなり力強く行っているようで,本作を新たな挑戦として捉えているようだ。

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 また,本作を開発した遊宝洞からは「カジュアルなバージョン」と「遊びごたえを重視したバージョン」が提示されたとのことだが,ここでは後者を選んだという。飽和しつつあるTCG市場において存在感を示すには,より尖った作品を目指すのがよいだろう,という判断である。

 実際にゲームを遊んでみて,その狙いは正しい方向に向いているように感じられた。ゲームファンとしてはシステムに新鮮味を感じられ,原作ファンとしては再現度の高さを楽しめる本作は,確かに現在のTCG市場においても存在感を発揮できそうだ。

ブシロード代表取締役社長の木谷高明氏も登場。人生で初めて見た映画は「三大怪獣 地球最大の決戦」だったという
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 本作の商品展開は2025年7月にスタートし,10月にはブースターパック第2弾が発売される。発売前には各種の体験イベントが行われ,発売後にも地域大会の開催,ゴジラ関連イベントへの出展など,さまざまな形で展開が続けられるとのこと。

現時点では「ゴジラ」が怪獣の中心となっているが,ゴジラ以外の怪獣たちも登場する。怪獣カードとしてデッキの中核を担う存在が出現するかは不明だが,そちらにも期待しておこう
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 システムや仕様面の質問に回答を得られた。その中でも重要度が高いのは,デッキ構築の制限に関する要素だろう。これはカードの色によって行われ,基本的には特定の色を持つカードのみでデッキを構築することになる。ブースターパック第1弾,およびスタートデッキ2種では「赤」「青」「白」のみが収録される予定だ。

 ブースターパックの封入については“一般的なTCGと同じ程度”とのこと。絵柄違いの「怒りカード」もパックに封入されるようだが,カードの色が3種類だけであれば,特定の色における重要なカードが引きにくい状況は起こりにくそうだ。個人的には,レアカードの枠が「特殊加工の怒りカード」などで潰れさえしなければ問題ないと思う。

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「ゴジラ-1.0」は赤色,「平成・VSシリーズ」には青色が割り振られていた。色で世代が分けられているわけではなく,今後は各色にさまざまな作品のカードが登場する予定だ
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白色のカードは例外で,どのデッキにでも組み込める。デジタルカードゲームにおける“中立カード”に近い存在と考えると分かりやすいかもしれない

 ちなみに,一般ユーザー向けの体験会の詳細は,公式サイトや各種SNSで順次発表される予定だ。カードゲーム初心者であっても楽しめるよう,公式スタッフが実際のカードを使ってルールをレクチャーしてくれるとのことなので,興味を持った人はチェックしておこう。

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「ゴジラ カードゲーム」公式サイト

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