［プレイレポ］約12年ぶりの完全新作「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！」を先行体験。可愛くてシュールなおみせやさんを，まめっちたちとお手伝いしてきた

　バンダイナムコエンターテインメントは，「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！」と「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！Nintendo Switch 2 Edition」を本日（2025年6月26日）発売した。


　本作は，2005年に第1作目が発売された「たまごっちのプチプチおみせっち」シリーズの最新作だ。2013年5月に発売された「たまごっちのドキドキ☆ドリームおみせっち」以来，約12年ぶりの完全新作となる。

　本作の目的は，たまひこ王子の暮らす「たまひこタウン」で，たまごっち星の一大イベント「たまごっち しゅくがさい」を開催すること。

　プレイヤーは，「しょーちいいんかい」の委員長として，「ふくいいんちょー」のたまごっちとともに個性豊かな “おみせやさん”をお手伝いし，「たまひこタウン」を盛り上げていくのだ。

　本稿では，発売に先駆け行われた，メディア向け試遊会の様子をお伝えしていこう。

「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！Nintendo Switch 2 Edition」公式サイト

「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！」公式サイト

個性が光るおみせのなかから，8店舗を紹介！

　「たまごっちのプチプチおみせっち」シリーズといえば，「たまごっち」ワールドにどっぷり浸かって，おみせやさんごっこを楽しめるのが魅力の作品である。独特な世界設定，シュールなたまごっちたちの会話，中毒性の高いおみせやさんの数々……たまひこタウンを舞台とした今作においても，「おみせっち」らしさは健在だ。

　おみせのお手伝いをしてたまごっちたちの注文に応えていくと，おみせが大きくなり，新しいたまごっちたちが来店する。最初は閑散としているこの街を，どんどん賑やかに盛り上げていこう。


　本作では2つのおみせを合体させた“複合店”が復活しており，Nintendo Switch 2 Edition限定のおみせ3種を含め，15のおみせが登場する（Nintendo Switchで楽しめるのは12種類）。

　今回の試遊では，Nintendo Switch版のおみせ6種と，マウス操作で遊べるNintendo Switch 2 Edition限定のおみせ2種を体験できた。

　おみせがある程度アップグレードしており，街も発展した状態でのプレイなので，遊べるゲームの難度や街の発展度には初期状態と違いがあることを前提として，読み進めてほしい。

■はいしゃさん

　ここは，訪れる患者たちの歯を治療するおみせで，プレイヤーはたまごっちたちにさまざまな歯科治療を行っていく。初代「たまごっちのプチプチおみせっち」から登場している，歴史あるおみせだ。

たまひこ王子の治療しがいのある口内。さて，どこから手をつけていこうか

　基本的には，虫歯の箇所を削って虫歯の原因である「むしばっち」を取り出したり，汚れた歯を磨いたり，歯列矯正の器具を着けたりして，問題のある箇所をすべて治療するとクリアだ。
　患者が痛がったら麻酔の注射を打つ，唾液が溜まってきたら，バキュームで取り去るなど，結構いそがしい。あまりに時間がかかるとおきゃくさまは帰ってしまうので，スムーズな治療が必要となる。


　むしばっちをピンセットで引っこ抜いておうちに帰したり，麻酔が実質打ち放題だったりと，人間世界の歯科とはだいぶ常識が違う，豪快なはいしゃさんだ。
　治療の種類が多くて最初は戸惑うが，だんだん慣れてきてテキパキ処置ができるようになってくると，非常に気持ちいい。個人的に，治療を終えたことを「かんせい」と表現するところに，何ともいえない味を感じる。

本作でシリーズ初搭載となる，オフラインふたりプレイも試してみた。声を掛け合いながら作業分担し，効率よく治療を進めていく。ひとりプレイとは違ったやりがいを感じる

■パーソナルトレーニングやさん

　パーソナルトレーニングやさんでは，たまごっちたちの体をマンツーマンで鍛えていく。実に今どきのおみせだ。
　ここでは，来店したおきゃくさまの希望の部位を鍛えていく。トレーニングでは，ある程度のテンポを保ちながら2つのボタンを交互に押していく。暫くするとおきゃくさまが汗をかき始めるので，［Y］を押して拭いてあげよう。

ねりあっちは，腕と脚を鍛えたいとのこと。縄を交互に振るトレーニングでは，ある程度のテンポを保ちながら交互に［L］と［R］を押す

脚はルームランナーで鍛える。これも，早すぎず遅すぎずのペースを保ちながら，ボタンを交互に押し続ける

早すぎて怒られちゃった！

トレーニングをやり切った，ねりあっちは満足そう

　ほかのおみせに比べて，行程や操作は単純だが，ボタンを押すペースをキープしつつ，汗を拭くという地道な積み上げの満足感は，本当のトレーニングにも通じる……かもしれない。

■めがねやさん

　ここでは，たまごっちたちにオシャレなめがねを作ってあげる。オーダーを受けたら視力検査をして，おきゃくさまが希望するフレームとレンズを選ぶ。そして，レンズをフレームの形に削って，めがねを仕上げればクリアだ。

めがね作成の工程は私たちが知るめがね屋さんと，かなり近い

キラもっちは「オレンジいろのめがね」を希望しているので，フレームもレンズもオレンジ色にしてみた

［L］［R］でレンズを回転させ，［Lスティック］でレンズ加工機にそっと当てて削っていく。初見ということもあり感覚がつかめず，必要な部分まで削ってしまったが，大丈夫だろうか

フレームとレンズのあいだに多少隙間が空いているが，これくらいなら「よくできました」の範疇におさまるようだ

次に来店したしんしっちには，完璧なめがねをお届けできた！

　レンズを削る工程がもっとも難しい，だからこそやりがいがあって面白かった。多少不出来なめがねであっても堂々と身に着けてくれるところに，たまごっちたちのおおらかさと優しさを感じる。
　操作があまりうまくなくても，それはそれで面白おかしく楽しめるのが本作の良いところだ。

■ガレットやさん

　パーソナルトレーニングやさんに続き，ガレットやさんも今どきのおみせだ。おきゃくさまがオーダーしたガレットを見本通りに作って提供する。

生地の粉を見本の色から判断し，選ぶ

生地の材料をすべて入れて混ぜる。粉，砂糖，卵，塩を振り入れたときに「コナコナ，シャバーッ，シオシオッ」，混ぜるときに「マゼマゼ……」などとおしゃべりするのがかわいい

レードルで生地を流し入れ，トンボで広げていく。誰もが一度は憧れる作業ではないだろうか

サーモンとほうれん草を乗せて，四隅を折って正方形に整えたら……

リクエスト通りのおいしそうなガレットが出来上がった

　ガレットの中だけでなく，上に乗せるトッピングを指定されたり，生地の折りかたが数種類あったりと，ガレットを構成する要素は多くあるので，観察した見本を正確に再現する力が求められる。
　自分で作ったガレットが，トレーの上に美しく乗せられているのを見るのは気分が良く，たくさんのたまごっちにどんどんガレットを提供していく忙しさにもハマる。

■まんがやさん

　こちらは来店したたまごっちたちのために，2コマ〜3コマまんがを描いてあげるおみせやさんだ。とはいっても，実際に絵を描くわけではなく，用意されている素材を組み合わせて，画面を作っていくものなので，気軽に取り組める。

まんがやさんの内装がかわいいので紹介しよう。カーペットが漫画のコマ割りになっていたり，まんがを吊るして乾かす場所があったりする。みみっちのベレー帽もまんが家風でキュート

ラブリっちとラーメンを配置してみた。各オブジェクトは位置と大きさ，角度の変更ができる。集中線やカケアミなどのエフェクト，背景もいろいろ揃っている

できたまんががこちら。「あら，おいしそうなラーメン！」

「よく見たら，全然美味しそうじゃなかった〜！」……このまんがが面白いかはともかく，オーダー通りに完成はした

よかった，気に入ってもらえた！

　必要な要素さえ揃っていれば，自由に創作しても高得点が狙える。これから遊ぶプレイヤーにより，たくさんの名作まんがが生まれそうなおみせやさんだ。

■ようふくやさん

　型紙と生地を選んで，おきゃくさまがイメージした通りの服を仕立てるのが，ようふくやさんだ。見本通りにトップスの身頃，袖，襟，ボトムスの型紙と生地をえらび，飾りをつけていく。

見本通りの構成であれば，飾りはつけ放題のようだ

ボトムスを少し間違えてしまったが，たくさんつけたワッペンやバッヂは減点対象ではなさそう。ちょっと懐かしい感じの，かわいい学生スタイルが完成した

赤いタータンチェックのワンピースに，青いネクタイを追加してみた。これも素敵！

　リクエスト通りに完成させる面白さはもちろん，自分風のアレンジを加える楽しさ。たまひこタウンいちのメゾンを気取って，たくさんのおようふくを作っていこう。

■しゅりけんやさん（Nintendo Switch 2 Edition限定）

　一見，壁のように見えるどんでん返しのなかに，しゅりけんやさんはある。ここは，プレイヤーが手裏剣で的当てをする「しゅりけんショー」で，たまごっちたちを楽しませる施設のようだ。

怪しげな壁がくるっと回転，いざ，しゅりけんやさんの中へ！

　しゅりけんやさんでは，Joy-Con 2のマウス操作を使用する。片方の手でJoy-Con 2を持ち，マウスセンサーをもう片方の手のひらで擦るような動作をすることで，手裏剣を投げる。

Joy-Con 2で手裏剣をなげるフォームは，こんな感じ。実際の手裏剣はこう投げないだろうが，マンガなどでよく見る，ロマンのあるフォームだ

　表示される的にうまく当てたらポイントが入り，ゲーム終了までに多く的に当てることができれば，高評価がもらえるというわけだ。

手持ちのしゅりけんがなくなったら，［L］/［R］でリロードする

的には，固定，その場で回転，落下，上昇など，さまざまなタイプがある

　ショーを見せるという，ほかのおみせとは少し違った趣向のしゅりけんやさん。コツを掴んでスムーズに的当てができるようになると，かなり気持ちいい。

■おすしやさん（Nintendo Switch 2 Edition限定）

　最後に紹介するのは，おすしやさんだ。来店するおきゃくさまに，すしを握って出すというだけでなく，お茶やガリを補充したり，ワサビの有無やネタの提供順にも気を遣ったりと，案外押さえるべきポイントが多い。

　こちらでもJoy-Con 2のマウス操作を使用する。Joy-Con 2を握り寿司に見立てて，シャリを手に取り，ワサビが必要なら乗せ，ネタを選んでシャリと一緒に握る。

すしを握るときのフォームはこう。Joy-Con 2の形状も手伝って，実際に握っている気分になれる

提供順の違いは致命的なミスだったようだ……

ガッカリされてしまった。ござるっちがうまいことを言っているので，なんとなく救われた気持ちに

　同じ料理店ではあるが，ガレットやさんとはまた違う趣のある，おすしやさん。Joy-Con 2をすしに見立てて握る操作は面白く，これぞNintendo Switch 2ならではの体験といえる。

たくさんのたまごっちと出会える “愛のまち”，たまひこタウンを散策しよう

　本作では，おみせやさんだけでなく，たまひこタウンのなかを自由に散策できる。街のなかには総勢100以上のたまごっちが登場し，おでかけのなかで彼らと触れ合える。ゲームを進めていくと，街中の設備もだんだん豪華になり，登場するたまごっちも増えていくのだ。

こちらは人気インフルエンサーの“パリパリっち”。今作オリジナルのたまごっちだ

　触れ合いのなかでは，たまごっちからお願い事をされることも。会話をしたあとには，「こきゃくリスト」に思い出のスナップ写真が保存されるので，コンプリートを目指したい。そのほかにも，街に落ちているゴミをひろったり，枯れたお花に水をあげたりなど，たまひこタウンでできることはたくさんある。


　プレイヤーと一緒に行動する「ふくいいんちょー」のたまごっちは，まめっち，くちぱっち，めめっち，みみっち，バブルっち，ゆにまるっちの計6体。いつでも交代が可能だ。玩具「Tamagotchi Uni」との連動で「Tamagotchi Uni」側のたまごっちを特別ツアーにご招待するなど，本作の外にも遊びが広がる機能も搭載している。


　パワーアップしたおみせだけでなく，街中で楽しめる要素も充実し，ゲームとしての奥深さが増した「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！」。過去作からのファンにも，プチプチおみせっちシリーズ初心者にも，ぜひ遊んでほしい作品だ。

「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！Nintendo Switch 2 Edition」公式サイト

「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま！」公式サイト