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  • 発売日:未定
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
    ※2025年3月27日:韓国サービス開始
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[インタビュー]ネクソンの「マビノギモバイル」が,20〜30代に刺さって売上320億円達成。次は50〜60代の世代を狙う
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印刷2025/10/24 17:00

インタビュー

[インタビュー]ネクソンの「マビノギモバイル」が,20〜30代に刺さって売上320億円達成。次は50〜60代の世代を狙う

下記の記事は,GAMEVU(→リンク)に掲載された記事を,許可を得て翻訳したものです。可能な限りオリジナルのまま翻訳することに注力していますが,一部日本の読者の理解を深めるために,注釈の追記や,本文や画面写真の追加・変更をしている箇所もあります。(→元記事

 韓国のdevCAT studioが開発し,ネクソンがサービスするMMORPG「マビノギモバイル」PC / Android / iOS)が,韓国モバイルMMORPG市場の勢力図を揺るがしている。昨年3月のリリース以降,短期間で累計売上3000億ウォン(約320億円)を超える成功を収めているだけでなく,30~50代が中心だった韓国MMORPGの主要利用者層を10代,20代まで大幅に拡大し,新たな可能性を提示したという評価を受けているのだ。

 10月20日,韓国ソウルのKT&G SangSang Planetで行われた「マビノギモバイル合同インタビュー」の場で,ネクソンのカン・ミンチョル事業室長と,devCAT studioのイ・ジンフンディレクターは,こうした驚くべき成果の背景と今後のビジョンについて語った。

(左から)ネクソンの事業室長カン・ミンチョル氏devCAT studioのディレクターイ・ジンフン氏
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 特に彼らは,「マビノギモバイル」が無限競争が中心の既存MMORPGの枠を破り,「出会いと冒険,人と人とのつながり」という本質的価値に忠実だったことを強調し,これが5対5の理想的なユーザー性別比と共に若年層に幅広くアピールできた秘訣だと説明した。
 さらに「マビノギモバイル」は,今年の大韓民国ゲーム大賞の有力候補として取り上げられている中,10年,20年持続可能なサービスを目標に,オリジナルコンテンツの強化とグローバル市場進出を計画していることを明かした。

――「マビノギモバイル」が今年の大韓民国ゲーム大賞の有力候補として取り上げられていることについて,ご感想をお聞かせください。

イ・ジンフン氏(以下,イ氏):
 本当に感謝していますし,ぜひ受賞したいですね。「マビノギモバイル」ならではの感性と,ゲームを通じて結ばれた絆を大切にするユーザーの期待に応え,さらに発展していくつもりです。ユーザーがより誇らしく思えるゲームを作っていきます。

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――5月時点の数字で,サービス開始2か月で累計売上が1400億ウォン(約150億円)を超えたという話がありましたが,現在までの累計売上はどの程度ですか?

イ氏:
 現在は当時の2倍以上と把握しています。

カン・ミンチョル氏(以下,カン氏):
 3000億ウォン(約320億円)は既に達成済みで,それ以上を目指しています。

――既存の韓国産MMORPGと異なり,10代,20代のユーザー層が非常に多い秘訣と成功要因について,どのようにお考えですか?

イ氏:
 MMORPGの本質である,人と人とのつながりをコアの価値として考えたからではないかと思います。開発初期段階から出会いと冒険を基調とし,それを揺るがせることなく作ってきました。
 また,「マビノギ」というIP自体がコミュニティ指向のIPです。分かりやすく親切なサービスと,RPGユーザー層を超える幅広いターゲット層にアピールできる総合的なシステムが,10代,20代のファンに受け入れられたのだと思います。

30歳以下のプレイヤーが,全体の73.1%を占める
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カン氏:
 リリースを準備していた頃,MMORPGを「無限競争」というキーワードで認識している20代ユーザーが多かったです。「マビノギモバイル」は既存のMMORPGと異なり,人と人との出会い,冒険,ソーシャル要素のコンテンツが融合して,楽しくプレイできるゲームだということを伝えられました。ユーザーが,既存のMMORPGでは味わえなかった楽しさを体験してくださったと把握しています。

――女性ユーザーの比率は?

イ氏:
 世代ごとに少し差はありますが,ほぼ5対5レベルの理想的な比率だと聞いています。

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カン氏:
 全体的に5対5程度を維持しています。20代は女性が,30代は男性が少し多く,年齢ごとの差はありますが,「マビノギ」IPの特徴を持っているため,健全なユーザー性別比だと考えています。

――「マビノギモバイル」のIP拡張について聞かせてください。「メイプルストーリー」「クレイジーアーケード」系のカジュアルなIPのように,10〜20代や幅広いターゲット層を攻略する方向に進む戦略ですか?

カン氏:
 「マビノギ」フランチャイズ拡大戦略において,「マビノギモバイル」が決定的な役割を担っているのは事実です。これまで「マビノギ」IPを経験していないユーザー層に「マビノギ」IPを届け,楽しさを提供することが目標です。これまで「マビノギ」フランチャイズが挑戦してこなかったアクションや,届けられなかったターゲット層まで到達することに集中したいと思います。

――0〜50代のプレイヤーもいるのか気になります。また,その世代を惹きつける「マビノギモバイル」ならではの強みは何だと思いますか?

カン氏:
 開発当初から誰でもプレイできるよう,UX/UI面でモバイルゲームの文法を打破し,よりライトにしました。この部分で私たちが今後40〜50代までユーザー層を拡大できる解決策を見つけていけば,十分に拡張可能だと判断しています。

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イ氏:
 既存のMMORPGは,協力コンテンツで人と会うことを恐れたりなど,不自由に感じる部分がありました。しかし「マビノギモバイル」では偶然の出会いのようなシステムを通じて,ユーザーが他人とつながることを望んでいることが分かりました。
 また,モバイルでプレイが可能なので,40〜50代の方は仕事の休憩時間にダンジョンを一周できる環境になっています。それも一人で遊ぶのではなく,ほかのユーザーと気軽に会って楽しく遊べます。むしろその点でアピールできると思いますし,さらに50〜60代までユーザー層を拡大するのが目標です。

――パラディンの実装までは原作と同じような流れでしたね。今後「マビノギモバイル」のオリジナルコンテンツが出る可能性などはありますか?

イ氏:
 12月頃予定しているアップデートでは,「マビノギモバイル」独自の色彩が濃い物語をお見せできると思います。その後は物語の流れが大きく変わるので,これまで経験できなかった新しいストーリーをさらに体験できるようになります。「マビノギ」「マビノギデュエル」「マビノギ英雄伝」などの様々なストーリーを網羅し,一つの物語にできるのが私たちのIPの特色とも言えますね。

――リリースから約7か月でシーズン制を導入した理由はなんですか? シーズン制以降も新規コンテンツアップデートが不足しているというユーザーの不満があるようですが,それを解消する計画があれば聞かせてください。

カン氏:
 シーズン制を導入した理由は,長期的なサービスを成功させるための選択です。既存ユーザーに楽しさを提供することと,継続的な新規ユーザー獲得において,より高いシナジーを生み出せます。
 シーズン関連コンテンツ以外にも,随所に新規コンテンツを開発し提供する計画です。私たちはユーザーが楽しめるコンテンツを継続的に提供することに集中しています。

イ氏:
 RPGの本質は成長にあると思いますが,ユーザー間の格差が次第に大きくなる構造には明らかに限界があります。そこで,既存の成長価値は保存しつつ,各シーズン中は流動的に成長の楽しみを補助する方向で開発を進めるため,シーズン制を採用しました。

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――シーズン1に入ってアイテム獲得のランダム要素が強くなり,賛否が分かれているように見えます。今後天井を緩和するつもりはありますか?

イ氏:
 シーズン1の初期は,アイテム獲得の楽しさを味わうユーザーが多かったと聞いています。しかし時間の経過につれ,ランダム要素だけに依存せざるを得ない状況が生じているようです。この状況については開発チームで検討し,補完策を準備してみます。

――アビスの実装にもかかわらず,マンネリ化するコンテンツが多いというフィードバックが多いと聞いています。今後も継続的に難易度を上げたコンテンツが出るのか,それともギルドコンテンツのアップデート予定があるのか気になります。

イ氏:
 アビスの地獄難易度からは,ランキングや名誉関連の報酬が与えられるので,高い戦闘力を持つ方の遊び場だと思っていただければと思います。それ以外は「とても難しい」までだけでも十分成長するように設計しました。
 また,ハウジングや1対4の戦闘コンテンツなどを準備しています。10月30日のハロウィンアップデートでは,AIのふりをする敵を倒すコンテンツも準備中で,これらがささやかな競争や成長の機会になると思います。

――ユーザーとのコミュニケーションや絆を重視するゲームとして,聖水(ソンス)の展示会がこれからオフラインイベントもやっていくというサインに見えます。今後,原作のファンタジーパーティーのような大規模ユーザー招待イベントを開催する予定はありますか?

カン氏:
 聖水(ソンス)での展示会は最初の一歩であり,今後もより広い場所でユーザーと交流できるイベントを多く準備しています。近日中にライブ配信やゲームのお知らせなどで,今後展開する大規模なオフライン施策も一緒にお伝えしながら,着実にコミュニケーションしていくつもりです。

10月30日までソウルの聖水(ソンス)で開かれている,マビノギのポップアップ展示会
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――コミュニケーションを重視するとおっしゃいましたが,ユーザーが感じるにはもどかしい部分があるように見えます。オンラインとオフラインのコミュニケーションをさらに強化する方針はありますか?

カン氏:
 完成度の高いものを堂々とお見せしたいと思い,公開時期が遅れたケースが多かったです。今後は生配信,開発者レターなどを可能な限りより積極的に展開する予定であり,その過程で私たちが悩んでいるポイントのようなものもお伝えしながら,コミュニケーションを多角化する方向で改善を試みてみます。

イ氏:
 生配信やショーケースについては,速やかに進行しようとしており,「エリンノート」も定期的に実施しています。それでも至らない部分は多いと思いますし,より頑張るしかないと思います。

――サービスが続くと,成長方法やコンテンツも複雑になって難しく感じる場合もあると思いますが,「いつでも気軽に楽しめるゲーム」というイメージを持ち続けるために注力するのはどの部分ですか?

カン氏:
 新規ユーザーが流入した時にいつでも,彼らがしっかり成長し,コア層まで到達して,一緒に協力できるゲーム内の生態系を構築したいです。この部分は私たちの開発基調でもあります。新規ユーザーが定着できるよう,事業チームおよび開発チーム全員が努力します。

――来年グローバルリリースを計画しているようですが,主なターゲット国や現在の準備状況はいかがですか?

カン氏:
 特別にターゲットを絞るよりは,「マビノギモバイル」がグローバルで訴求できるMMORPGだと考えて開発を始めたので,全グローバル圏域に着実かつ同等の関心を持ってローンチする計画です。北米でのサービスも価値のある挑戦だと思いますが,全圏域すべてが大切な市場です。来年から順次グローバル展開をする予定です。

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イ氏:
 最初からグローバル展開を念頭に置いて開発したゲームなので,戦略に大きな変化をつけるよりは,今提供しているサービスをより磨き,価値のあるものにしてグローバルに進出しようとしています。

――キャラクター間のバランスを調整する基準と,現在プレイ中のクラスについて聞かせてください。

カン氏:
 プレイしているキャラクターが多く,好きなキャラクターを挙げるのは難しいですね。すべてのジョブとキャラクターが好きです。

イ氏:
 特定クラスが強すぎたり弱すぎることが発生しないよう,データとプレイ経験を基にバランスを調整しています。ユーザーの皆さんが送ってくださったフィードバックを確認しながらデータをモニタリングし,継続的にジョブ間の格差を縮めています。
 クラスがたくさんあり,ルーンの組み合わせによってメタが変わることもあるので,細心の注意を払って調整しなければならない段階で,十分に検討した上で適用しています。なお私個人は,最近はダークメイジをプレイしています。

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――秋夕アップデート後,一時売上1位を達成しましたね。予想していたことでしたか? そして当時の社内の反応と評価も気になります。

イ氏:
 PC側の売上を常に確認しているわけではなかったので,売上1位は実は予想していませんでした。イベントや連休,パラディン実装など,様々な要素のシナジーが起きて達成できた良い結果だと思います。社内的には非常にテンションの上がることで,今後も開発やサービスを通じてこのような良い結果を多く生み出したいです。

――マビノギモバイルが韓国MMORPG市場のパターンを破ったという評価について,開発チームとしてどう考えていますか? 戦闘の比重を減らしたMMORPGがこれほど成功すると予測していましたか?

イ氏:
 共にプレイする,MMORPGとしての本来の姿に忠実だった結果だと思います。一緒にプレイするプレイヤーが敵ではなく,友達であり仲間であることを願いました。そして時代のニーズによく沿っていたのではないかと。出会いと冒険がこのゲームで生き続けることを願っていました。

カン氏:
 ローンチ準備の過程を改めて振り返ってみると,競争ではなく癒し系のコミュニケーション,そして協力ゲームにならなければならないという開発チームのゲーム哲学が非常に確固たるものでした。その当時流行していたMMORPGの形が,私たちがゲームをリリースする時点でも同じなのかについての原論的な悩みを続けたからこそ,果敢な決断を下せましたし,それをユーザーが温かく見てくださったのだと思います。

――今後「マビノギモバイル」のような「マビノギモバイルライク」新作がMMORPG市場を主導できると思いますか?

カン氏:
 そのようなゲームが出る可能性が十分にあり,それを敵視するよりは,それによってゲーム生態系がより豊かになると思いますので,多様な色彩のMMORPGが活性化することを望んでいます。
 「マビノギモバイル」だけの個性やフランチャイズがあるため,どんな競合ゲームが現れても,ユーザーに新しい経験をもたらす楽しさを届け続けるつもりです。健全な競争をしながら共に成長したいですね。

――「マビノギ」原作は特定コンテンツ(錬金術師や転生確率)の導入でゲーム性が低下した側面があります。「マビノギモバイル」もそのようなことが発生しないか懸念するユーザーがいますが,これについてのご意見を聞かせてください。

カン氏:
 「マビノギモバイル」をサービスする際に目標としたのは,本当に10年,20年間サービスできるゲームを作り出そうということでした。長寿IPとして生まれ変わるための方法を深く検討し,その視点からローンチしサービスを続けています。永続的なサービスを目指して努力していることを信じていただきたいです。

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イ氏:
 原作者のナク様が初期から参加してくださり,ストーリーもオリジナリティを持って続けています。錬金術師や転生確率のようなシステムは私がいなかった時期にあったシステムなので,再実装しようとしてもできない状況です。そのような部分については心配されなくても大丈夫だと思います。
 永続的なゲームを作るために,楽しさを最優先価値として置きました。出会いと冒険というキャッチコピーの中でゲームを作りますし,この部分はこれからも守り続けます。

――「マビノギモバイル」は原作の「マビノギ」と大きなシナジーを生み出したいとおっしゃっていましたが,実際にシナジーを起こした事例があれば紹介してください。また,今後のシナジーを生み出す戦略はありますか。

イ氏:
 ローンチ直後に「マビノギ」とのイベントを通じて,互いにレベルを上げて達成する方式のシナジーを一度起こしたことがあり,反応も良かったです。これからも様々なイベントを通じて「マビノギ」だけでなく「マビノギ英雄伝」などの世界観も導入し,コンテンツを用いて「マビノギユニバース」をお見せできるようにします。

カン氏:
 「マビノギ」フランチャイズの拡張戦略は,今後もう少し具体的にお伝えできると思います。基本的には,今サービスしている「マビノギ」フランチャイズタイトルが互いにカニバライズしないようにシナジーを生み出す方向で,ゲームの全体的な企画担当者同士が協力しながら進めています。(著者:ザン・ヨングォン

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――2025年10月20日
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