
プレイレポート
[プレイレポ]14年振りのシリーズ最新作。SRPG「マスターオブモンスターズSSB」は,戦術とモンスターの育成に大きな幅を持たせた仕上がりに
開発・販売は,「大戦略」や「天下統一」でおなじみのシステムソフト・ベータで,シリーズとしては14年ぶりの新作となる。
今回,リリースに先駆けてプレイする機会を得たので,インプレッションを交えて概要をお伝えする。
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「マスターオブモンスターズSSB」公式サイト
時は大航海時代。
ある遺跡から,読み解いた者に「モンスター」を召喚し自在に操る力を与える「支配の書」が発見された。支配の書に類するものは世界中の遺跡で見つかるようになり,やがてモンスターを操る力だけでなく,これまでの歴史と符合する記述が近い未来まで示されていることが判明する。
すなわち支配の書を使いこなせる者は,世界をも支配できるというわけで,各国の指導者はその強大な力を求めて世界中の遺跡に調査隊を派遣することとなった……というのが本作導入部のストーリーだ。
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システムはオーソドックスなターン制シミュレーションRPGで,ヘックス(六角形のマス目)に区切られたマップ上で,「マスター」と呼ばれる固有ユニットと,彼らが召喚する「モンスター」に指示を与えて戦闘を行い,シナリオをクリアしていく。
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ユニットには移動可能範囲が定められており,各ターンでは味方ユニットを相手ユニットに近づかせて,物理攻撃や魔法攻撃,デバフなどの特殊行動,あるいは味方ユニットの回復などの行動を行う。
その場に待機することも含めて,すべての味方ユニットの行動を選択したらターン終了で,今度は敵のターンが始まる。これを勝利/敗北条件を満たすまで繰り返していく。
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本作の大きな特徴は,各シナリオの開始前に編成したユニットで戦うのではなく,ターン内にマスターがさまざまなモンスターを召喚できることだ。
モンスターは種類に応じてさまざまな能力を持っており,そのときどきの戦局に必要なモンスターを選んで召喚することになる。
たとえば,主戦力のモンスターが強敵の攻撃を受けてピンチに陥ると予想できるケースでは,あらかじめ回復のできるフェアリーを多めに召喚しておくといった戦術を取れる。
また行動範囲の広いモンスターを前面に配置し,次の敵のターンで相手のモンスターをおびき寄せ,さらに次の自分のターンでその相手を遠距離攻撃できるモンスターの範囲内に入れて倒すといったことも可能だ。
![]() モンスターを召喚できるヘックスは,マスターの周囲に限定される。そのためマスターの位置取りも重要だ |
マスターおよびモンスターには,ロウ/ニュートラル/カオスのいずれかの属性が付与されており,それぞれ異なる特徴を持つ。
ロウは他者の能力を高めることに長けているが,個々の能力は低めだ。ニュートラルは,一芸に秀でているモンスターが多い。そしてカオスは,さまざまなスキルを駆使できる半面,連携性が低い。
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加えて,同じモンスターのユニットを複数“スタック”してひとつのユニットにすることもできる。
モンスターの種類に応じて最大スタック数が定められており,基本的にはステータスの低いモンスターほど多くスタックできる。これにより,本作では「質の力」と「量の力」を局面に応じて選択できるようになっているのだ。
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さらに時間の概念もあり,時間帯が各属性に影響する。ニュートラルは昼夜を問わず常に一定のステータスだが,ロウは昼だとステータスが上昇し,夜だと減少する。そしてカオスはロウの逆だ。
時間帯は各ターンのスタート時やメニューを開いたときに,画面右上に表示される時計で確認できるので,忘れずにチェックしておきたい。
![]() このスクリーンショットでは時計の針が横を指しているので,昼夜の影響は受けない |
これらの仕組みにより,属性の異なる3人のマスターに戦局や時間帯に合ったモンスターを召喚させて戦術を組み,いかに戦闘を有利に運ぶかが勝利へのカギとなる。
もちろんモンスターは無尽蔵に召喚できるわけでなく,マスターのMPや1ターンごとの最大召喚回数という制限があるため,コスト管理も必須だ。
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「支配の書の解読」では,各シナリオで得た強化経験値をスキルツリー形式の支配の書に割り振ることでマスターやモンスターを強化できる。
割り振った強化経験値は,一部を除き強化を取り消すことによって取り戻すことができるので,強化の試行錯誤が可能だ。また特定の局面に合わせて,モンスターをカスタマイズするような使い方もできる。
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またモンスターの中には,支配の書の解読を進めることで新たなモンスターを解放できるものもある。解放されるモンスターは,解放元のモンスターとは異なる性質のものもおり,たとえばユニコーンは防御支援型だが,解放後に召喚可能となるペガサスは攻撃支援型といった次第だ。
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![]() 各シナリオで一定以上の活躍を見せたモンスターは,「召喚記憶」によって次のシナリオでも使用できる。召喚記憶したモンスターを戦わせると「戦闘レベル」が上がり強化されていく |
![]() 特定のモンスター素材から作成する「タリスマン」は,モンスターに付与することでステータスを強化したり,魔法を扱えるようになったりとさまざまな効果を発揮する |
![]() 属性ごとに,一度の操作でまとめて複数種類のモンスターを召喚できる「編成記憶」。普通に召喚するよりも少しだけ消費MPが少なくなる |
システムはオーソドックスだが,戦術やモンスターの育成に大きな幅を持たせ,さまざまなプレイスタイルを許容する本作。初代「マスターオブモンスターズ」が1988年にリリースされて以来,長きにわたって続いてきたシリーズの久々の最新作だけに,懐かしさを感じる人も少なからずいるのではないだろうか。
そういった往年のファンも,シミュレーションRPGファンも楽しめる本格的な内容となっているので,気になる人はぜひプレイしてほしい。
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- ライター:大陸新秩序
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