かわいいスライムたちとの旗取りバトルはハプニング満載。旗を取って取られて大忙しの「Jelly Troops」レポート［BitSummit］

　かわいいスライムたちと一緒に戦う対戦型RTS「Jelly Troops」（PC / Switch）が，インディーゲームイベント「BitSummit the 13th Summer of Yokai」に出展されていた。フィールドを駆け巡り，狙うは敵の旗だ。しかし相手もこちらの旗を虎視眈々と狙っており，息詰まる駆け引きが展開される。



　「Jelly Troops」は，Nukenin, Inc.が開発中のPC及びSwitch向けゲームで，2025年9月18日の発売が予定されている。

　ゲームジャンルは対戦型RTSで，スライムを操る力を持つ2人の魔法使いが旗を巡ってフィールドを駆け巡る。プレイヤーは魔法使いとなり，フィールドのあちこちにある小旗を集めるか，相手陣地で守られている大旗を奪えば勝ちとなる。しかし，魔法使いは旗に直接触れることはできない。スライムにお願いし，運んでもらうしかないのだ。



　スライムの数が多いほど旗を運ぶスピードは速くなる。しかし，スライムを増やすにはフィールドに点在する実を自陣に運んでもらわなければならない。では，スライムに対し，旗と実のどちらを運ぶようお願いすべきだろうか？　これがJelly Troopsにおける駆け引きのポイントだ。

　スライムの割り振りは自由である。数匹で実を回収し，別の数匹で小旗を運び，残りは大旗を狙わせ……なんてマルチタスクもできるし，全員で大旗を運ぶ電撃作戦も可能だ。相手側も実や小旗，大旗をスライムに運ばせようとする。魔法使いは自分の周囲しか見えないため，気が付いたらこっそりと大旗を運び去られていた，なんてことも起こり得る。


　相手のスライムを妨害するには，フィールドに時折出現する魔法を拾うか，ゴーレムのような「ガーディアン」を誘導する必要がある。魔法の種類はさまざまで，適切な攻撃魔法が手に入るとは限らない。

　ガーディアンは味方ではなく，目に入ったものをすべて攻撃してしまうため，自分を囮にして誘導するしかない。誘導中に味方のスライムと出くわしてしまい，自分で自分の策を台無しにしてしまったりもするのだ。


　操作は「スライムを呼ぶ」「スライムを投げる」「魔法を使う」とシンプルだが，採りうる戦術の幅は広い。2人の魔法使いとそれぞれのスライムたちがフィールド上で入り乱れるものの，あくまで自分の周囲しか見えないため，奇襲も比較的簡単に決まり，そのため逆転性も高い。

　なにより面白いのが立ち回りにプレイヤーごとの癖が出やすいところにある。大胆にいくもよし，慎重にやるもよし，さまざまな要素が入り乱れ，フィールドはいい意味でカオスになるのである。


　ジャンルの分類としてはRTSになるものの，一般的なRTSとは大きく趣を異にする本作は，元・任天堂のプログラマが「大好きなピクミンの対戦になかなかオンライン機能が入らないので自分で作ることにした」という経緯を持つ。分かりやすく楽しく，ハプニング満載の「Jelly Troops」，試遊を終えて9月18日の配信が待ち遠しくなった。