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世界最大級のモバイルMOBA「Honor of Kings」のローカライズや日本におけるeスポーツ展開はどうなっているのか? 関係者インタビューをお届け
「Honor of Kings」の日本展開についてJeSUにインタビュー。日本において,MOBAというジャンルはまだ拡大の余地あり
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同じく,8日午前に一般社団法人日本eスポーツ協会(JeSU)の理事である山地康之氏,ディレクターの高井 大氏へ個別インタビューをする機会を得た。以下でその内容を紹介しよう。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まず,JeSUがどういった団体なのかについて,簡単に教えてください。
山地康之氏(以下,山地氏):
我々は2018年にできたeスポーツ団体で,ゲーム業界のパブリッシャを中心に設立されました。昨年には日本オリンピック委員会(JOC)の準加盟団体として承認され,より活動の幅が広がっています。
4Gamer:
2026年の「アジア競技大会」では,なぜ「Honor of Kings」が種目として採用されたのでしょうか?
山地氏:
実は我々は採用タイトルについては直接関与しておらず,アジアのオリンピック委員会が中心となって決定しています。ただ,日本において「Honor of Kings」のようなMOBAジャンルはまだ拡大の余地があると思っているので,今後の期待はしています。
4Gamer:
高井さんはもともと別のMOBAタイトルのプロプレイヤーとして活動していたとお聞きしました。「Honor of Kings」はプレイしていますか?
高井 大氏:
ときどきプレイしています。ジャンルが一緒ということで触ってみてはいるんですが,私がプレイしていたMOBAタイトルとは操作感が大きく異なることもあり,そこまでやり込めてはいません。ただ,観戦は面白いのでたまに見ています。
4Gamer:
「Honor of Kings」の日本のeスポーツにおける今後の展開について,予定していることはありますか?
山地氏:
現状はまだ競技人口をこれから増やしていく段階なのかなと思っています。世界の盛り上がりに比べると日本ではまだマイナーですけど,これからどんどん広げていきたいと。日本では格闘ゲームなどがeスポーツとしてメジャーですが,MOBAの競技人口も現状よりは増やしていきたいですね。
4Gamer:
なるほど。競技人口を増やすための具体的な取り組みについて聞かせてください。
山地氏:
日本では,いわゆる学校のクラブ活動が,若い競技人口を増やすための原動力になると思っておりまして。野球にしろサッカーにしろ,ベースは中学校や高校の部活動にあるんですよね。そのため,今は多くの学校にeスポーツ部的なものを増やしていきたいと考えております。
具体的な動きについてはこれからになるのですが,中学生や高校生が参加しやすい全国規模の大会を日本スポーツ協会(JSPO)と共催したいと思っていますね。来年,再来年頃に実現できればと。
4Gamer:
ありがとうございます。最後に,4Gamerの読者へ向けてメッセージをお願いします。
山地氏:
せっかく日本で「アジア競技大会」がありますし,eスポーツが注目される大きなチャンスだと考えています。そのため,まずはそこに期待してほしいですし,観戦することでeスポーツに関心を持ってほしいなと。特に,若い人に関心を持ってもらうことで競技人口の増加にもつながりますし,それはeスポーツというジャンル全体の拡大にも寄与すると思います。ぜひ,来年の「アジア競技大会」にご注目ください。
プロチーム「Crazy Raccoon」のeスポーツマネージャーを務めるイム・ヨンビン氏にインタビュー。「Honor of Kings」における活動について聞いてみた
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続けて,プロチーム「Crazy Raccoon」のeスポーツマネージャーを務めるイム・ヨンビン氏に個別インタビューをする機会を得たので,こちらもお届けしていこう。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。「Crazy Raccoon」のHonor of Kings部門ができたのが今年の4月ですが,まず本タイトルに参入した理由について聞かせてください。
イム・ヨンビン氏(以下,イム氏):
CRは日本の人気タイトルについてはいろいろやっているんですが,目標としてはもう少しグローバルなチームにしたいんですよね。その一環として,中国というマーケットは逃してはいけないと。
それを考えたときに,「Honor of Kings」が良いなと思ったのが挑戦するきっかけでしたね。
4Gamer:
チームメンバーには韓国や中国の選手もいますが,選手の発掘はどのように行っているのでしょうか?
イム氏:
Tencentの方などいろんな人からのお手伝いだったり,選手からの推薦を受けたりして,それを参考に決めています。eスポーツ部門としてまずは結果を出さないといけないので,そこは特に選考で重視していますね。
4Gamer:
選手育成やマネジメントについては,どのようにしていますか?
イム氏:
現状はまだ段階を踏みながらシステムを作っていますが,基本的に監督やコーチが選手を管理していますね。また,監督の要求に応じて柔軟な対応をしていくのが大事だと思っています。
4Gamer:
「Honor of Kings」は日本ではまだマイナーですが,中国本土では10年の歴史がありますし,世界各地には非常に強い選手たちが揃っています。そういった選手たちを相手に,世界大会で勝つための取り組みについて聞かせてください。
イム氏:
まず,近道などはないと考えています。なので,地道に段階を踏みながらステップアップしていくのが大事だと思いますね。
公式ではブートキャンプのようなプログラムもあるので,そういったものを利用しつつ,より強い選手を採用しながら成長していきたいと思っています。
4Gamer:
これから「Honor of Kings」をプレイする人が「Crazy Raccoon」でプロになるチャンスはあるのでしょうか?
イム氏:
もちろん,あると思います。以前選手を探していたときも,アマチュアの人をおすすめされていたので,逆にそこから発掘することは大事だと考えていますね。
4Gamer:
プロ活動をするとなると,ストリーマーとして知名度を上げることなども大事になると思うのですが,強さと知名度では現状どちらを重視していますか?
イム氏:
強さのほうを重視しています。ただ,選手にとってやりたいこともあるかと思うので,もし配信をやりたいということであれば,ぜんぜんやっていいとは思いますね。また,もし強さをアピールする際には,まずランクなどで結果を出すことが大事だと考えています。
4Gamer:
ありがとうございます。最後に,4Gamerの読者へ向けてメッセージをお願いします。
イム氏:
まず,読んでいただいているファンの人たちへ,本当にありがとうございます。今回,「Honor of Kings」部門を通してインタビューを受けましたが,引き続き良い結果を出せるように,また日本でもっと人気を出せるように頑張ります。応援よろしくお願いします。
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