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印刷2025/11/12 17:21

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「Honor of Kings」のeスポーツにおけるグローバル展開はどのように行われているのか? そのエコシステムに焦点を当てたセッションを紹介

中国プロリーグである「KPL」の歴史とは? 世界最大級の規模に至るまでの成長の軌跡が語られる


 7日午後のセッションでは,中国のプロリーグ「KPL」のマーケティングマネージャーであるApril Zhang氏が登壇し,その歴史を紹介した。こちらの内容もお届けしていこう。

「KPL」のマーケティングマネージャーを務めるApril Zhang氏
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 まず,KPLの現在の規模であるが,eスポーツ業界において世界最大級のものであるという。2024年においては,KPL関連コンテンツのPVは830億PVを達成。さらに,KPLの視聴者となるファンは2億6千万人に達しているそうだ。

 これは驚きの数字で,世界最大級を標榜するのは伊達ではない。

現在は“世界最大級”へと成長した「KPL」の規模を裏付ける数字
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 そんなKPLだが,すでに述べたように発足は2016年となる。

 参加チームは12チームで,スポンサーは1社のみ。当時の賞金総額は185万人民元(約3900万円)で,現在に比べると大きく劣るものだったという。

2016年に,KPL初のイベントが上海で実施。当時の賞金は,現在に比べると大きく劣るものであった
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 2017年にはサラリーキャップ制度が導入へ。

 これは,選手たちの安定した収入とeスポーツチームの健全な運営のために導入された制度で,これによってクラブへの投資も促進されたとのこと。

2017年にはサラリーキャップ制度が導入され,選手たちの生活や健全なチーム運営が保障されるように
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 2018年にはKPLは大きな成長を遂げる。この年,賞金総額は約2200万人民元(約4億6千万円),スポンサー数は6社へと大幅に増加したそうだ。参加チーム数も14へと増えている。

 さらに,すでに使用されたヒーローは再び使用できないバン&ピック形式が導入されたのもこの年だという。

2018年を境にKPLは大きく成長。現在のバン&ピック形式も,このときに導入された
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 ここから2021年までにはKPLはさらなる成長を遂げ,賞金総額は約4100万人民元(約8億6000万円)へ。参加チーム数は16へと増加し,それぞれのチームがホームタウンを持つようになった。

 例えば,All Gamers(AG)が成都を拠点とする……といった現在の形式はこの時に生まれている。

2021年にはそれぞれのチームがホームタウンを持つようになり,地域密着が進む形に
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 こうしてKPLがeスポーツ業界とともに成長した結果,2023年に中国・杭州で実施された「アジア競技大会」ではeスポーツが正式種目として採用に。この時には,「Honor of Kings」も採用タイトルとなり,大いに盛り上がりを見せた。

 このことは,それぞれの選手たちがゲームのプレイヤーからスポーツ大会の選手になったということで,大きな意味を持つという。

2023年の「アジア競技大会」ではeスポーツが初めて正式種目となり,「Honor of Kings」も採用に。このことはeスポーツ,そしてKPLの歴史において大きな一歩となった
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 こうした歩みを経て2025年現在,KPLグランドファイナルの決勝戦が,初めて北京国家体育場で開催されることに。通称“鳥の巣”とも呼ばれるこの会場は北京オリンピックでも使用された由緒あるスタジアムで,KPLとeスポーツ業界の地位向上を如実に示すものとなっている。

 大会レポートでも触れたが,来場者数は6万2196人でeスポーツ大会におけるギネス記録を達成。そのほか,巨大な可動型分割スクリーンを使用しての演出など,驚くべき規模感となっている。

 なお,この決勝戦のチケットは販売開始から12秒で完売したそうだ。

“鳥の巣”で開催される決勝戦は史上最大規模のもので,巨大な可動型分割スクリーンを使用したものとなっている
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 こうしたKPLの成長とともに,選手たちの影響力も年々向上しているそうだ。テレビ番組への出演やさまざまなブランドとのコラボが行われるなど,試合以外においても価値を生み出すようになったという。

 また,選手たちには引退後もコーチになるなどのキャリアプランが用意されており,それらが良いサイクルへとつながっているとのこと。

KPLの成長とともに,選手たちのブランディングも年々進んでいったという
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 KPLの大会を実際に見たときにはその規模の大きさに驚かされたものだが,最初から大規模だったわけではなく,徐々に認められて現在の地位を築き上げたそうだ。何事にも歴史あり,といったところか。

 日本のeスポーツにおいても,最初は小規模のものであったが,近年は徐々に社会に浸透してきた。中国・KPLのこのような歴史を見るに,今後日本も同様の発展を遂げることに期待したい。


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