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「モンハンワイルズ」「eFootball」「ドラゴンボール Sparking! ZERO」「マーベル・ライバルズ」──PSアワード GRAND AWARD受賞作インタビュー
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このアワードはクリエイターたちの創作活動に敬意を表すとともに,PlayStationを盛り上げたバラエティ豊かなヒットタイトルを称えることを目的にスタートしている。今年は31回目の開催となり,受賞タイトルは既報のとおりだ。
「モンスターハンターワイルズ」がGRAND AWARDなどを受賞し3冠。PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asiaの受賞作を発表
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは本日(2025年12月3日),「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」の表彰式を開催し,GRAND AWARDをはじめとする各賞を授与した。31回目の開催となる今回は,「モンスターハンターワイルズ」がGRAND AWARDなどを受賞し3冠を達成している。
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- 編集部:やわらぎ
本稿では,GRAND AWARDを受賞した5タイトルのうち,「eFootball」「ドラゴンボール Sparking! ZERO」「モンスターハンターワイルズ」「マーベル・ライバルズ」のメディア向けインタビューをお伝えする。
「eFootball」インタビュー
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田谷淳一氏(以下,田谷氏):
30年にわたり遊び続けていただいた皆さんに,心から感謝しています。この30年間はPlayStationで育てていただきましたし,アクションサッカーゲームとしての直感的な操作感と,現実のサッカーをどうゲームに落とし込んでいくかというのを磨き続けてきました。世代や地域を越えて遊ばれるタイトルに育ったことも嬉しく思っています。
──運営型ゲームとして展開されているタイトルですが,この1年間に注力した点を教えてください。
田谷氏:
世界中のお客様に継続的に遊び続けていただくことに力を入れました。グローバルでの大型アップデートをPlayStationユーザーの皆様に最適化するとともに,各国のお祭りにちなんだイベント,ローカルのレジェンド選手の実装,そしてスポーツ大会の開催などを通じて,以前に遊んでいた方も戻ってきたくなるような施策をいろいろ展開した1年でした。
──直近のシーズンアップデートは2025年8月に配信されたバージョン5.0.0ですが,反響はいかがでしたか。
田谷氏:
全体的にポジティブな評価をいただけていると感じています。新要素の「リンクアップ」やスライディングタックルの守備の操作改善によって,1対1の駆け引きが面白くなったという声もいただきました。加えて,スタジアムをユーザーの好みにカスタマイズできる「カスタムスタジアム」や,ユーザープロフィールのカスタマイズに力を入れたことで,遊ぶ目的や目標が明確になったという声もいただいています。
12月4日には最新アップデートのバージョン5.2.0を配信する予定になっています。
──「遊戯王」とのコラボレーションでは,ネイマール選手を起用したプロモーションが展開されました。
田谷氏:
非常に大きな手応えがありました。異色の組み合わせなので「賛否両論あるかな」と事前に予想していたのですが,インパクトの強さやゲーム内のコラボカードを配信したことなどにより,復帰のきっかけとなったり,「遊戯王」ファンの方に「eFootball」を手に取っていただいたりしたことも確認しています。
SNS上でも十分な反響をいただいていて,シリーズ30周年のタイミングでゲームの枠を超えたお祭り感を創出できた,とても象徴的なキャンペーンだと感じています。
──長年にわたって世界のサッカーのリアルな動向をゲームに反映していますが,どのように情報を得て,どんな基準でゲームに落とし込んでいるのでしょうか。
田谷氏:
ベースとなるのは,各国リーグの試合のデータやスタッツです。それに加えて,パートナー契約しているメッシやネイマールといったアンバサダー選手や欧州のいくつかのクラブとのコミュニケーション,サッカー専門家からの助言などを情報源としています。その上で,ゲームとして面白くなるのかということ,プレイして違和感がないことなどを考慮しつつ制作をしています。
──今作はとくにどの地域でヒットしていますか。また,これから重視したい地域はありますか。
田谷氏:
これまではヨーロッパ,南米,アジア──とくに日本を含む東アジア地域のPlayStationユーザーに強く支持していただいています。今後はインドや中東といった成長が著しいエリアや,モロッコのような強豪チームを輩出している北アフリカといった国や地域に対して重点的にアプローチしていきたいと考えています。
──基本プレイ無料というビジネスモデルは,従来のパッケージ販売と比べて,開発や運営面でどのような挑戦やメリットがありましたか。また,コミュニティ拡大にどのように貢献していると捉えていますか。
田谷氏:
運営型タイトルは,常にサービスを改善し続ける体制作りが必要になるので,開発や運営のリズムはパッケージ販売から大きく変化しました。ただ,それによってユーザーの皆様のご要望に応えたり,最新のサッカー事情をゲームに反映したりするスピードが極端に速くなりました。
基本プレイ無料により,気軽に手に取っていただけるようになったので,新規ユーザーの方も多く増えましたし,友達同士で誘い合って遊ぶというハードルも非常に下がりました。そうしたコミュニティの拡大が,今回のGRAND AWARD受賞の理由になったと捉えています。
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──オンライン対戦の楽しみ方について教えてください。
田谷氏:
オンライン対戦は非常に多くの方に楽しんでいただいていて,サーバーの増設やオンライン対戦中の通信アルゴリズムの改善など,目には見えないところを常に改善しています。マッチングのレーティングや精度の向上など,フェアな環境作りにも注力しています。勝っても負けても,また挑戦したくなるというような構造を意識して,ランキングや報酬設計も継続的に改善を行っています。
さらにFCバルセロナやマンチェスター・ユナイテッドFCといった,パートナークラブのeスポーツ大会も開催しています。国を代表して戦う国内ワールドカップという,FIFAと共同開催しているグローバルな大会も開催していますので,そういった中でトップレベルの選手のプレーを見て,ご自身のモチベーションを上げてオンライン対戦を楽しんでいただければと思います。
──2021年にシリーズタイトルを変更するなど,時代の変化に対して大胆な対応を行っていますが,そうしたドラスティックな対応を実現する考え方や秘訣を教えてください。あわせて,今後のビジョンなどについてお聞かせください。
田谷氏:
「ウイニングイレブン」としてスタートしたシリーズですけれども,30年続いてきたタイトルを変えることは,正直とても大きな決断でした。ただ,これからサッカーゲームをどうしていきたいかと最優先で考えた結果,「eFootball」としてリブランディングすることに至りました。
パッケージ販売中心からサービス型へ,オフラインのゲームからオンラインへ,さらにクロスプラットフォームも主流になるなど,サッカーゲームの遊び方が大きく変わっていく中,現実のサッカーとデジタルを結ぶプラットフォームが「eFootball」のあるべき姿であるとし,そこに進化するためにゼロベースで考え直した結果です。
その変化を支えているのは,過去の成功に甘えないことや,お客様と一緒にゲームを育てていこうという考え方です。チャレンジは常に成功するわけではなく,リブランディングした当初は「失敗した」と思ったこともありました。ユーザーの皆様からも非常に厳しいお声をいただいた時期があって,本当に「このシリーズは継続できるか」と心配された方も多かったと思います。
お客さまからの声に真摯に耳を傾け,地道にアップデートを続けてきたことで,より良い形になっていけることが「eFootball」の強みだと捉えています。サッカーはどんどん新しい選手が出てきますし,進化していきます。
今後もリアルなサッカーシーンとの連動を図り,地域ごとの文化やコミュニケーションとのコラボレーションをさらに強化して,世界中のサッカーファンがつながる未来を目指していきます。
「ドラゴンボール Sparking! ZERO」インタビュー
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古谷 純氏(以下,古谷氏):
前作の時点で,我々としては「ドラゴンボール Sparking!」シリーズの完成形を作り上げたと捉えています。そのあと,さまざまな「ドラゴンボール」タイトルが世に出て,昨今ではプラットフォームや技術などに大きな変化がありました。そんな今だからこそ,新しい感動をきっとお客様に届けられるだろうと,あらためて本作の制作に至りました。
もちろんファンの皆様のお声も後押しもあって,実際に制作するというところまで至ったことは間違いありません。
──2024年10月の発売以降,好調を長くキープしていますが,どのように分析されていますか。
古谷氏:
大前提として,「ドラゴンボール」というIP自体が非常に魅力的で,本当にファンの皆様に愛されていることが挙げられます。本作はドラゴンボール」に登場する超戦士になりきるところをコンセプトに掲げて,競技性の高い非常にシビアな対戦ゲームというより,本当に気持ちよく超戦士を体験できるバトルシステムを構築しています。
言ってしまえば,「ドラゴンボール」の「ごっこ遊び」ができるゲームを目指して全力を尽くしてきました。「ドラゴンボール」のファンの皆様にとって,“らしい”アクションが楽しめるところを評価していただいていると感じています。
──具体的に,どういった遊ばれ方をしているのでしょうか。
古谷氏:
「ドラゴンボール」らしいバトルを評価していただけていると捉えています。前作では対戦相手のベジータが遠距離攻撃のギャリック砲を撃ったら,普通の対戦ゲームだと避けると思うのですが,本作の場合はかめはめ波で対抗するという方が非常に多かったんですね。そういった「ドラゴンボール」の流儀のようなものを楽しむことが,本当にコアな方の楽しみ方だと我々は認識しています。
本作も当初から,「ドラゴンボール」らしさを追求できる対戦ゲームとして進化させていこうと考えていました。基本的なバトルシステムを変えずに,「ドラゴンボール」らしいアクションをさらに加え,より楽しめるように正統進化させた結果,好評をいただいていると思っています。
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マーケティングとしても,ギャリック砲とかめはめ波の応酬みたいな,いわゆるプロレス的なやり取りをキーワードにクリエイティブを作っています。そういった部分を「ドラゴンボール」ファンの皆様に受け入れていただいた結果,楽しんでいただけていると感じております。
──「ドラゴンボール」のお祭りゲームとしての楽しさと,対戦アクションとしての楽しさをどのように両立させたのでしょうか。バランス調整の難しさやこだわりのポイントを教えてください。
古谷氏:
「ドラゴンボール」らしいバトルの追求を念頭に置いていましたので,原作に登場した非常に強いキャラクターに関しては,ゲームでも非常に強い体験ができるようにしています。逆に,苦戦を強いられているキャラクターは,ゲームの対戦でも苦戦するような形です。本当に強弱がハッキリする調整を施しました。非常に大きな差を感じるような形になっています。
もちろん,それだけではゲームとして成立しませんから,チーム制かつコスト制を導入し,全体としてバランスを取り,均等に楽しんでいただける形を目指しました。
──本作は180体を超えるキャラクターの参戦が発表されています。多数のキャラクターが持つ個性の再現と,対戦ゲームとしてのバランス調整を両立するために,どのようなアプローチをとったのでしょうか。
古谷氏:
先ほどの話と重複しますが,強いキャラクターが強いということをハッキリと設計方針にしました。その上で,コストの設定である程度の線を引いたり,数字の差によって攻撃力や防御力の補正をしっかりかけたりして,全体のバランスを取りました。
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──開発スタッフの入れ替わりがあったと思います。シリーズが愛され続けるために,意識して受け継いでいることを教えてください。
古谷氏:
先ほど申し上げたような過去作の遊ばれ方は非常に研究しましたし,その上で基本的なバトルシステムの部分にプラスしていくアプローチを取りました。とくに操作感に関しては,17年前に前作を遊んでいた方が「これは『ドラゴンボール Sparking!』じゃない」となってしまったら元も子もないので,慎重に再現を試みました。
そのため,当時とほぼ同じ操作ができる「クラシック操作」を用意して,基本的なアクションは前作と同じような形で,コンボもつなげられるようになっています。そこに新たな「ドラゴンボール」らしいアクションを加えて,過去作のファンにも喜んでいただけるような形を目指しました。
──「ドラゴンボール」は世代によって知っているキャラクターが大きく異なるIPですが,ターゲット設定やアプローチで工夫や苦労があれば教えてください。
古谷氏:
かなり幅広い年齢層に遊んでいただけている状況だと捉えています。その中で我々としては,一貫して「ドラゴンボール」がこの場で再現できるゲームを目指しました。「ドラゴンボール Sparking!」シリーズが大事にしてきたものを引き継いでいることをお客様に理解していただくために,本作の発表時には前作の映像から始まるプロモーション映像を作り,当時の記憶を呼び覚ましていただくという試みをしました。
本作によって,かつてのシリーズの体験をもう一度体験ができる。さらに新しい体験もプラスされるというメッセージをお届けすることを意識しました。
飯島氏:
「ドラゴンボール」は好きだけどゲームは触ったことがないという方も,シリーズファンの皆様の評判を聞いて遊んでみて,実際に楽しかったという感想が多数寄せられています。より多くの方に遊んでいただけるよう,アシスト機能も充実していて,ボタンを連打しているだけでも「ドラゴンボール」らしいアクションが楽しめます。
「モンスターハンターワイルズ」インタビュー
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徳田優也氏(以下,徳田氏):
とくに発売直後に関して,コンテンツ量や遊びにくさの面でご不便をおかけし,申し訳なく思っています。そうした中,GRAND AWARDとUSERS' CHOICE AWARD,ACCESSIBILITY AWARDをいただきましたことを嬉しく思っております。
さまざまなご意見や温かいお言葉,応援の声をかけていただいたユーザーの皆様には本当に感謝申し上げます。そうした皆様の声を力に変えて,チームがアップデートに全力で取り組んできた結果が,今回の受賞にもつながったと捉えています。
──発売から約9か月が経過しました。手応えをどう感じていますか。
辻本良三氏(以下,辻本氏):
「モンスターハンター」シリーズは発売後にアップデートを重ねていくという特徴がありますが,本作をより良くするために皆様から寄せられたご意見が非常に役立ちました。まだタイトルアップデートが残っていますので,現在も全力で取り組んでいます。
──新規ユーザーを取り込むための施策と,既存のファンを満足させるゲームシステムのバランスをどのように工夫したかを教えてください。
徳田氏:
過去作のデータから,初心者の方がどこで詰まっているかを分析して,たとえば「モンスターまでたどり着けない」「防具を作ることができない」といった部分に対して,一つ一つ手を入れて多くの方がクリアしやすい環境を作っていきました。また新たな要素として,集中モードのように初心者の方も既存のファンの方にとっても有益なシステムをなるべく採用するように心がけてきました。
新規ユーザーの方や,今までクリアが難しかった方が遊びやすい構造にした結果,とくに下位クエストの難度カーブについては,既存のファンの方に少々物足りないと感じさせてしまった部分があります。アップデートによって,手応えのあるコンテンツや武具が追加されていますので,発売直後にストーリーをクリアして以降,遊んでいない方も,ぜひまた遊んでいただけますと幸いです。
──過酷な自然との共存をメインテーマに掲げていると感じました。プレイヤーの体験にどのような変化をもたらすことを意識しましたか。
徳田氏:
過酷な自然との共存,人と自然との関係性,「モンスターハンター」における“人”──とくにハンターを描くタイトルにしたいと考えました。そのために,厳しい環境でありながら豊かな実りをもたらす禁足地の自然自体が,ある種の人と自然の関係性を体現しています。
今回,新人ハンターではなく,どこかの地で経験を積んできた凄腕ハンターの集まりのような描き方をしたことも新しい取り組みです。ハンターがいなかった地域における現地の人々と自然やモンスターと関わり方,その関係がハンターの来訪によっていかに変化したのかといったことを体感して,最終的にハンターのすごさやカッコよさを感じ取っていただけるゲーム体験を目指しました。
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辻本氏:
今回はリアルイベントの重視をテーマの1つとして掲げています。現在,グローバルでタイムアタック大会を開催していまして,北米と欧州を回り,2026年1月に台湾,そして2月には「モンスターハンターフェスタ」という形で日本でも実施します。久しぶりの開催ですから,皆様とお目にかかれたり,すごいプレイが見られたりできることに期待しています。
──タイトルアップデートや季節イベントなどを実施していますが,手応えはいかがでしょうか。
徳田氏:
タイトルアップデートや季節イベントごとに多くの方が遊んでくださって,すごく嬉しいです。目玉コンテンツを遊んでくださっているのはもちろんですけれども,そういったアップデートなどのたびに,任務クエストや緊急クエストの救難信号が増えたり,実際にお手伝いしている姿を見たりするのもすごく楽しいです。新規の方や復帰した方が,入って来てくださっているんですよね。
また,ハロウィンの季節イベントでは「カボチャかぶり」のジェスチャーを用意したんですけれども,低確率でカボチャの代わりに白いトマトをかぶるギミックを入れたんです。その白トマトのために,たくさんの人が何度もジェスチャーを使う姿を見ることができ,狩り以外のところで楽しんでいただけて嬉しく思っています。
──今後のシリーズ展開や新しい挑戦について教えてください。
辻本氏:
シリーズとしては,もちろんここで立ち止まるつもりはありません。まだまだ続けて,さらに多くの方にプレイしていただけるよう努めていきます。ゲームとしてもそうですが,ゲームの外でも「モンスターハンター」というIPの可能性を広げる展開を考えていきます。
──「FINAL FANTASY XIV」(以下,「FFXIV」)とのコラボの反響を教えてください。
徳田氏:
タイトルアップデートのコンテンツにつきましては,幅広い層が楽しめるものと,ずっと楽しんでくださっているコアな方向けの両方を提供しています。「FFXIV」とのコラボで実装した「オメガ・プラネテス」に関しては,「モンスターハンター」のモンスターでは実現できない高難度なアクションを楽しめるコンテンツとして設計しており,クリア率も概ね想定どおりでした。
ただ,零式オメガ・プラネテスのシングルでの討伐は,我々の想定よりもすごくたくさんの方がチャレンジしてくださっていましたし,クリアタイムもすごく早かったことは想定を超えていました。
難しいというご意見に関しては,強力なサポートハンター「ファビウス」を期間限定で使えるようにして,クリア率を高める施策としました。12月16日のタイトルアップデートでもそうした施策を行いますし,防具の限界突破でパラメータを上げたり,各武器種の上方調整をしたりします。
超大型古龍「ゴグマジオス」のコンテンツでスキルビルドも増えますから,クリアや素材集めが困難だという方も,アップデート以降にパラメータを上げて挑戦していただければ幸いです。
──「モンスターハンター:ワールド」からグローバルにおける存在感が高まった印象ですが,世界を視野に入れる上で意識していることを教えてください。
辻本氏:
「モンスターハンター」シリーズは,マルチプレイで人と人がつながっていくことで広がったゲームだと捉えています。その部分はすごく大事にしたいですし,かつての日本ではできていたんですけど,グローバルではなかなか実現できませんでした。
今はグローバルの各地域にコミュニティマネージャーを配置して,コミュニティの声を開発チームにフィードバックできる体制になっています。また我々自身も積極的に海外へと出向き,いろんな地域の方のプレイ感覚をインプットしています。
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──数々のメガヒット作を有するカプコンにおいて,これから「モンスターハンター」シリーズをどのような存在にしていきたいですか。
辻本氏:
カプコンにはいろんなIPがありまして,どれもとても大切なもので,すべてを伸ばしていきたいということが会社としての意思になると思っています。そんな中,「モンスターハンター」シリーズは20年以上続いているIPですから,昔プレイしていた人や,より若い人もプレイしていただくべく,まだまだ広げていく必要があります。今後も「モンスターハンター」シリーズを少しでも長く続けていく努力を継続していきます。
──今後の追加コンテンツや改善などでユーザーに期待してほしい点を教えてください。
徳田氏:
お話ししたとおり,直近でゴグマジオスが実装されます。かなりやり応えのあるモンスターになっていますし,報酬体系についても独自の面白いものになっていますので,まずそちらをご期待いただきたいです。ほかにもやり応えのあるクエストを随時追加していく予定です。
また,こちらも先ほど少し触れましたが,武器種の上方調整も入ります。ガード武器全般や操虫棍の操作性など,さまざまな調整を入れていきますし,繰り返し遊ぶときに便利になるような施策も用意しています。
──意外な遊び方や世界,生態系などに対しての着眼点など,印象に残った反響があれば教えてください。
徳田氏:
オープンベータテストのときからキャラクターメイクでいろいろ遊んでくださって,我々の想像を超えるキャラクターがたくさん出てきたことには驚きました。
モンスターはさまざまな行動を取るのですが,その中でもフンに着目して分析している方,モンスター同士の争いがさまざまな条件や個体差によって勝ち負けが変わることを調べている方,日光浴のような行動を観察してくださる方もいて,すごく嬉しかったです。
先ほど触れたカボチャかぶりのジェスチャーも,シルドにいるタシンおじさんの近くで使うと白トマトになる確率が増えることにすぐ気付いてもらえて,深いところまで遊んでくださっていると感じました。
「マーベル・ライバルズ」インタビュー
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Yachen Bian氏(以下,Bian氏):
ローンチからずっと,非常にポジティブなフィードバックが多いです。これからのコンテンツの調整やゲームプレイ,ゲームのパフォーマンスもユーザーのフィードバックをもとに改善していきます。
──NetEase Gamesでマーベルヒーローのゲームを開発するにあたり,国や文化の違いを越えた連携が必要だったと思います。
Bian氏:
新しいヒーローをデザインするときには,マーベルのメンバーと一緒に話し合い,どういった方向性でどんなコスチュームにするのかなどを協議しながら作っています。そうやってマーベルと情報を共有し,連携しながら新しいコンテンツを実現しています。
──本作に登場するヒーローはそれぞれに絶大なファンがいます。ヒーローを追加する上で大切にしていることを教えてください。
Bian氏:
ヒーローをデザインするにあたっては,世界観を最も大事にしています。マーベルIPのコンテンツには豊かなバックストーリーが描かれていますから,それを深掘りしてヒーローのエッセンスや核となる部分を理解した上で,本作ではどのように表現するかということを考えています。
たとえばロキであれば,ミステリアスな部分を強調したスキンなどを用意しますし,スクイレル・ガールであれば武器のイメージがないので,マーベルのオリジナルデザインをリスペクトしながら,「マーベル・ライバルズ」としてどのように表現するかを考えました。
──マーベルのテイストを守りつつ,ヒーローを魅力的なデザインに仕上げるために配慮していることを教えてください。
Bian氏:
コスチュームのデザインにはいくつか考え方がありまして,1つは各シーズンにテーマを設定し,それに応じたデザインや色味を調整します。またクリスマスなどの季節イベントに合わせたコスチュームを作ることもあります。
あとはIP自体からインスピレーションを受けています。7月に実施した夏のイベントには水着コスチュームも用意しましたが,私達がデザインしたものに加え,これまでマーベルコミックで描かれてきた水着を参考にしながらデザインしたものもありました。
開発の方針としては,デザイナーからいろんなアイデアを出してもらい,それを実際にデザインしてマーベルに提案し,実現を目指しています。
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Feng Fan氏(以下,Fan氏):
マーベルのヒーローはそれぞれファンが多いので,誰が一番人気かということは少々お答えしづらいです。
また盛り上がったコンテンツに関しては,最近実装したPvEモードが好評でした。SNSでもバズっていて,ハイスコアを目指すプレイヤーも多いです。
Bian氏:
最近リリースしたシーズン5も,アメリカの売上チャートでかなり上位に入っており,好評と言えます。このシーズンで追加した「ガンビット」のように,新たなヒーローを継続的にリリースしたり,定期的にイベントを実施したりと,今後もゲームのコアの部分を拡張,改善していきます。
また新たに追加したソーシャルエリア「タイムズスクエア」も好評でした。こうした新しい機能を通して,プレイヤー同士がフレンドに慣れるような要素もどんどん追加していきたいです。
──この1年で「マーベルファンだけど,シューターは初めて」という層を定着させた手応えはありますか。
Fan氏:
本作のユーザーには,シューターをあまりプレイした経験がないという人が多いです。そうしたユーザーに向けて,PvEモードのような新しいコンテンツや,タイムズスクエアのようなソーシャル機能を実装して,初心者でもベテランでもみんなが楽しめるゲームを作っていきます。
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