
インタビュー
[インタビュー]「信長の野望 覇道」は首置いてけ! 「DRIFTERS」コラボじゃ! 関ヶ原のIFを体験する2.5周年イベントも
シーズン11では期間中の威信ランキングなどに応じて,“仕官先の大名家が滅亡する”など新たな試みが盛り込まれている。今回はこれらについて,運営プロデューサーの黒田智広氏にじっくりと話をうかがった。
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「信長の野望 覇道」公式サイト
「信長の野望 覇道」ダウンロードページ
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喰うか喰われるか,関ヶ原のIFを体験
4Gamer:
「信長の野望 覇道」の2.5周年,おめでとうございます。
黒田智広氏(以下,黒田氏):
ありがとうございます。「信長の野望 覇道」は引き続き多くの方々に遊んでいただけており,とても感謝しています。
4Gamer:
2周年インタビューがこのあいだのことのように感じますが,この半年間で印象的だったことはありますか。
黒田氏:
この半年も濃密であっという間でしたが,とくに「2周年公式オフ会」が強く印象に残っています。参加してくださった方々が,盤外攻城戦で一喜一憂される姿を直接見られてうれしかったです。
4Gamer:
2024年12月開催にした,初のオフ会ですね。
コーエーテクモゲームスの公式アプリ「KT App」でオフ会レポートを拝見しましたが,大盛況だったようですね(未読の人は,KT Appアプリ内のニュース検索で「オフ会」と入力してみてね)。
黒田氏:
はい。私と同じサーバーでプレイしている方々もいらっしゃっていて,直接お会いできたことを密かに喜んでいました(笑)。
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4Gamer:
参加者側も「まさか私と同じサーバー?」と思ってるかも(笑)。
さて,2.5周年のシーズン11「存亡の関門」では,マップがリニューアルされ,近畿〜関東でも海上戦が可能になるそうですね。
黒田氏:
ええ。シーズン9〜10の西日本マップは,中央が海,周囲が陸という構成でしたが,シーズン11は中央が陸,周囲が海の逆構成になります。
4Gamer:
プレイヤーも海や港での戦いに慣れたころかと思いますが,新シーズンではどんなところが戦のカギになりそうでしょうか。
黒田氏:
既存の近畿〜関東のマップのように,陸の城や領土をめぐる争いが中心になりつつも,周囲の海からも情勢を大きく動かせるようになります。当面は陸での戦闘に注力しつつ,それでいて海の情勢のチェックも欠かさないようにすることが,勝利のカギになるかと思います。
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4Gamer:
ますます気の抜けない,ドラマティックな季節になりそうです。
ドラマと言えば,シーズン11では“大名家の滅亡”システムがついに実装となるんですよね? まさに弱肉強食。お家の存亡に胸を熱くする,「信長の野望」シリーズらしい要素だと感じます。
黒田氏:
シーズン11では,これまで以上に大規模な領土戦を実現しようと考えていました。そのためのアプローチの1つとして,プレイヤーさんからも要望が出ていた「滅亡と再編」に着手したんです。
シーズン中は滅亡と再編を繰り返し,最終的に2大名家になると,“100領主vs.100領主”といった超大規模な構図が生まれるかもしれません。
4Gamer:
おおお,100対100! 血沸き肉踊りますね……!
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黒田氏:
とはいえ,シーズン序盤から2大名家しかないと情勢の変化が起きにくいため,まずは6大名家で開始します。それからシーズンをとおして徐々に数を減らしていき,戦力を拮抗させていく形です。
4Gamer:
第1期と第2期では2大名家ずつ滅亡し,第3期に2大名家が残るんですよね。ちなみに滅亡した勢力の一門は,再編時に仕官先を選べますか?
黒田氏:
仕官先は選べません。ただし,一門の領主は全員同じ大名家に再仕官することになるため,シーズン途中で仲間とバラバラになってしまうこともありません。そこはご安心ください。
4Gamer:
そうですよね。もし戦国の世だったら命あるだけでも丸儲け。勝者の軍門に降るにしても選り好みはできませんものね……でも一門のみんなと一緒なら,これまでと変わらぬ戦働きができそうです。
こうした2勢力の大規模合戦だったり,今回の6大名家(毛利家,豊臣家,真田家,徳川家,上杉家,伊達家)の選出だったりは,歴史ファンなら「関ヶ原の戦い」を連想するところと思います。
そして先ほど触れた2周年オフ会でも,「関ヶ原の戦いをテーマにしたシーズンの構想がある」とおっしゃられていましたが,今回のシーズン11がそれにあたると考えてもよいのでしょうか?
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黒田氏:
そのとおりです。やはり関ヶ原の戦いは,戦国時代や「信長の野望」を象徴する戦の1つですから,本作でも関ヶ原の戦いをテーマにしたシーズンを作りたいと考えていました。一方で,最終的に生き残るのが徳川家や豊臣家とは限らないので,ここは歴史シミュレーションゲームならではのIFのおもしろさを感じていただければと思います。
4Gamer:
関ヶ原の戦いのIFは,歴史好きなら誰しも思い描きますしね。
黒田氏:
歴史ファンなら「この大名家が好き」といった思い入れがありますものね。今回の6大名家も,そういった方々の「この大名は外せないよね」をくんだ,あるあるを取り入れることを意識して選びました。
4Gamer:
本戦に布陣した大名家だけでなく,戦のきっかけの1つである上杉家,北の関ヶ原と呼ばれる慶長出羽合戦に加勢した伊達家,第二次上田合戦で家の存続を賭けた真田家の参戦にも,可能性の広がりを感じます。
どの大名家も人気武将が多いですし,仕官先に悩んでしまいそう。
黒田氏:
新武将も,関ヶ原の戦いで活躍した武将を選びました。石田三成,大谷吉継,井伊直政(紅焔孔雀),藤堂高虎(信望の傷跡)です。
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4Gamer:
石田三成や大谷吉継は初実装ですね。能力面はどうでしょう。
黒田氏:
新武将の能力は,戦法が強くなっている現在の環境に対抗できるようデザインしています。具体的には,石田三成は交戦開始時に強力な「疑心」(戦法の連鎖率低下)を3部隊に付与するため,複数部隊の戦法の連鎖期待値を大きく下げることができます。
4Gamer:
なんとも智将・石田三成らしいですね。
黒田氏:
大谷吉継も,交戦開始時に自部隊の弱化効果をすべて打ち消し,自身に「泰然」と「悠然」を30秒間付与するので,弱化効果への耐性がかなり強くなっています。
4Gamer:
三成と組めば,状態変化に攻守ともに強い部隊になりそう。
これは2人まとめてお迎えしたい!
黒田氏:
それから,新武将は全体的に「足軽の兵科適性が高い」ことも特徴となります。今回のタイミングで“長槍の兵科技能も上方修正”していますので,新武将と合わせて,足軽兵科もぜひ使ってみてください。
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勢力の威信をかけた「局地戦」
4Gamer:
シーズン11の第3期のみ,特別イベント「局地戦」が開催されるとのことで。こちらは“2大名家から選出された代表一門のタイマン”だそうですが,定期的に行われるものなのでしょうか?
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黒田氏:
局地戦は「天下争乱」と同時開催するイベントで,期間中は定期的に大名家の一門が選ばれ,専用マップで戦をしてもらいます。もちろん,一門によってはシーズン中に複数回選ばれることもあるかもしれません。
4Gamer:
なるほど,参戦のチャンスが複数回あるのですね。
これはぜひ選出されて専用マップを体験してみたい。
黒田氏:
専用マップは大規模な野戦マップとなります。従来の攻城戦では攻撃側と防御側に分かれて,それぞれの勝利条件を目指してもらいましたが,局地戦では対等な立場で戦うところが,最も大きな違いです。
4Gamer:
となると,これまで以上に作戦や采配が重要になりそうですね。
黒田氏:
マップや詳細なルールなどは現在も調整中ですので,実際にプレイできるときまで楽しみにしていてください。
また,局地戦の結果は最終順位に大きな影響を与えます。局地戦で勝利した一門の大名家は「威信」を獲得できるので,自分たちの大名家から選ばれた一門をぜひ応援してあげてください!
4Gamer:
応援はもちろん,大名家の命運がかかった勝負とあれば,皆さん観戦したいのではと思いますが。観戦人数が30人制限から増えたりは?
黒田氏:
ご意見ありがとうございます。観戦人数の上限に関してはプレイヤーの皆さんからも要望をいただいており,目下検証中です。
4Gamer:
あっ,なんだか誌面目安箱みたいになっちゃいましたね。
ご検討のほどよろしくお願いいたします!
初の試みとなるオートバトル「御前試合」
4Gamer:
新たに導入される「御前試合」は,全プレイヤーが8組に分けられ,自慢の部隊を競わせるオートバトルのイベントとのことですね。
黒田氏:
はい。御前試合は期間中,毎日開催するイベントです。
イベントは,グループ内で総当たり戦を行う「予選」が数回と,最終日に行う「本戦」(予選の各組1位が出場するトーナメント)で構成しています。こちらも調整中ですが,まず部隊の編制期間が設けられ,そのあと自動で試合が行われます。戦闘期間中は編制を更新できません。
4Gamer:
御前試合では対戦の勝敗予想で「木札」を賭けられるそうですが,これはどのタイミングになりますか?
黒田氏:
木札を賭けられるのは試合中です。試合結果が公開されるまではいつでも賭けられるようになっています。
4Gamer:
木札は1試合,1人に何枚賭けられるのでしょうか?
黒田氏:
何枚でも賭けられます。リスクを分散して少しずつ賭けていくか,「これだ!」と思った試合にすべて突っ込むか……。
そのあたりも腕の見せどころになりますね。
4Gamer:
渡世人の血がざわざわしてきました。
ところで,予選はランダムマッチングなのでしょうか? 「信長の野望 出陣」の群雄リーグのようにランク分けされるとかは。
黒田氏:
御前試合は,最初の予選だけグループがランダムで作られます。そのあと,試合結果に応じて「戦績」というスコアを獲得していき,予選2回目からは戦績が近いプレイヤーと同じグループを組むようになる,レーティング式のマッチングとなっていきます。
予選が進むにつれ,徐々に強者グループが形成されていき,そのなかでさらに勝ち続けた者が本戦に進める,といった構造ですね。
4Gamer:
いわば頂上決戦ですね。猛者たちの編制が気になります。
ついでに,先日の公式生放送で「武将レベルを全プレイヤーで統一してほしい(=フェアな数値勝負でしのぎを削りたい,の意)」というコメントを見かけました。今後,仕様が変わる可能性はありますか。
黒田氏:
現時点では,プレイヤーさんの日々のがんばりも実力のうち……ということで,武将や兵科のレベルを統一することは考えていません。
しかし,ずっと同じルールで開催していくと攻略法も確立され,そのうち飽きられてしまいますので,編制や戦闘のルールにはアレンジを加えながら開催していくことを検討しています。
鬨の声ば上げい! 「DRIFTERS」コラボじゃ!!
4Gamer:
2.5周年の目玉は,アニメ「DRIFTERS」とのコラボですよね。
こちらが実現したいきさつをお聞かせください。
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黒田氏:
ゲーム内で定期的に実施しているアンケートで,「DRIFTERS」とのコラボを望む声が多く,また過去に当社のシリーズ作品「信長の野望 創造」で,平野耕太先生の原作コミック「ドリフターズ」とのコラボが実現していた経緯もあることから,お声がけさせていただきました。
4Gamer:
「DRIFTERS」のなんでもあり感にはワクワクさせられますし,コラボに期待されるプレイヤーさんが多いのも納得ですね。
今回のコラボ武将は島津豊久,那須与一,安倍晴明の3名とのことですが,信長ではなく晴明というのがちょっと意外でした。
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黒田氏:
おっしゃるとおり,「DRIFTERS」と言えば島津豊久,織田信長,那須与一の3人組が印象的かと思いますが……そこは本作の事情があり。
というのも本作ではすでに,シーズン1の織田信長とシーズン2の織田信長(三段撃ち)の2キャラクターが存在します。そして同名武将は部隊に同時編制できない仕様のため,今の状況で3人目の信長を登場させても,プレイヤーの皆さんが使いにくいのかなと思いまして。
4Gamer:
確かに,信長いっぱい問題は運営型のあるあるですね……(笑)。
黒田氏:
ですから代わりの武将として,ほかの魅力的なキャラクターたちを候補に挙げていくなかで,最終的に本作との相性のよさ,原作での活躍度,同じ「漂流者」に属するところも含め,安倍晴明を選びました。
4Gamer:
晴明と言えば陰陽師ですが,この世界ではどんな適性がありますか。
黒田氏:
安倍晴明が(「DRIFTERS」の作中で)所属している十月機関は,諜報組織と似た役割を持っているため,今回は“忍者適性をSにして,原作のイメージを再現”することにしました。陰陽師らしさも,戦法の演出など随所で感じていただけると思います。
4Gamer:
なるほど,忍者……!
では,同じく戦国武将ではない与一はどうでしょう。
黒田氏:
那須与一は作中の表現を考えると,やはり「遠射」は外せないなということで,遠射を習得させています。
4Gamer:
遠射で射程を伸ばせるって,イイですよねえ。
最後にもう1人,島津豊久はというと?
黒田氏:
「DRIFTERS」の島津豊久は,出会った大将首を必ず落とすことから,負傷兵を発生させない「狂奔」という能力を備えさせました。
4Gamer:
おお,島津家らしい頼もしい能力。
「DRIFTERS」の豊久といったら「首置いてけ」などの数々の名台詞が有名ですが,それらもボイス収録されているのでしょうか?
黒田氏:
はい。実際にアニメ「DRIFTERS」で収録された島津豊久のボイス(CV:中村悠一)をそのまま使用しています。
もちろん「首置いてけ」もありますよ(笑)。
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4Gamer:
合戦がより盛り上がりそうですね。名台詞はコラボのチャットスタンプにもあしらわれているかと思いますが,仕上がりはいかがですか。
黒田氏:
スタンプもアニメで登場した名台詞や,名シーンを中心に20種類以上を用意しました。「DRIFTERS」ファンの皆さんにはたまらない内容になっていると思います。なかには通常のチャットで「これ使いどころある!?」といったスタンプもあるかもしれませんが(笑)。
4Gamer:
一門の和気あいあいが目に浮かびます。それと同時期に開催される「特別鍛冶工房」イベントでは,信長から下されたミッションを達成することで,コラボ逸品「漂流者の鉄砲」などを得られるそうですが。
この信長というのは,もしかして「DRIFTERS」のほうの……?
黒田氏:
はい,「DRIFTERS」の信(のぶ)さんです(笑)。
今回は武将としては出せないにしても,なにかしらの形で同作の織田信長も登場させたいと考えていました。そこで,作中にて信さんがドワーフに頼んで鉄砲を作ってもらうシーンからヒントを得て,特別鍛冶工房での登場に至りました。
ここで獲得できる「漂流者の鉄砲」は,原作の台詞「昨日までん農民が翌日武者をば倒す」「誰でも簡単に兵になる」といった表現を参考に,兵科適性に関係なく装備できる形で再現しています。
4Gamer:
鉄砲にまつわる,豊久や信さんの名台詞ですね。そして誰でも装備できる逸品となれば,なにがあっても作らにゃならんですね。
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この先の,3周年に向けて――
4Gamer:
2.5周年では,記念キャンペーンも開催するのでしょうか。
黒田氏:
開催します。プレイヤーの皆さんの日ごろのご愛顧に対する感謝,そして2.5周年とコラボを記念して,ゲーム内でコラボミッションに挑戦すると応募できる「還元キャンペーン」を実施します。
賞品は,抽選で1600名に最大1万円分のえらべるPayを贈呈するほか,「DRIFTERS」のアニメBlu-ray,原作コミックセットやグッズなどをご用意しました。現役の領主さんも,コラボを機に復帰していただける方々も,そしてこれから遊び始める方々もぜひご応募ください。
4Gamer:
アニメBlu-rayや原作コミックのセット!? たまらんですね……。
黒田氏:
加えて,公式Xでもプレゼントキャンペーンを実施予定です。こちらはフォロー&リポストで参加できるので,ぜひチェックしてください。
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4Gamer:
盛りだくさんでうれしいですね。
それでは今後の展望として,本作はこれまでもアップデートを重ねてきて,さまざまな試みをなされてきましたが,来たる3周年に向けて挑戦したいことなどがあれば,お聞かせください。
黒田氏:
シーズン11では最終的に2大名家が残りますが,それが3大名家になれば三つ巴の戦いとなり,また違う展開になるのでは,といった想像を日々しています。今後はそうしたアイデアを膨らませ,皆さんにさまざまな形式を楽しんでもらえるようにしていきたいです。
また近畿〜関東のいわゆる中央マップを,リアルの形に近づけて海を追加したように,東北マップもリニューアルしたいですね。
4Gamer:
三つ巴に東北マップ! 楽しみは続きますね。
最後に,プレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
黒田氏:
いつも「信長の野望 覇道」を遊んでいただきありがとうございます。おかげさまで2.5周年を迎えることができました。
開発・運営一同は引き続き,目安箱にいただいたご意見と向き合いながら,そのうえで「御前試合」のように新しいコンテンツへの挑戦も欠かさず,歩んでまいります。半年後の3周年には,皆さんに驚いていただくための施策も用意していきますので,引き続きご期待ください!
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