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印刷2025/10/28 13:00

プレイレポート

[プレイレポ]今日から君もスペースレンジャーだ! ブラックユーモア満載の星々を渡り歩き,宇宙の危機に立ち向かう「The Outer Worlds 2」

 2025年10月30日,Xbox Game Studiosは「The Outer Worlds 2」PC / PS5 / Xbox Series X|S)をリリースする。本作は,Obsidian Entertainment(以下,Obsidian)が手がけるSF・RPGで,2019年に発売された「The Outer Worlds」の続編だ。
 RPGに定評があるObsidianの新作であり,前作のファンが待ち望んだ続編だが,実は舞台と登場人物をほぼ一新している。前作をプレイしたことがない,あるいは完全に忘れた……という人でも,まったく心配しなくてもいいだろう。

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 4Gamerでは以前,ごく序盤(チュートリアルの部分)のインプレッション記事を掲載しているが,今回はMicrosoftから製品版(PC版)と同等のバージョンを提供していただいた。導入部や主人公の能力部分については,本稿でもあらためて触れているが,前回の記事とあわせて一読してもらえると幸いだ。

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 Obsidian Entertainmentが開発を手がけるアクションRPG「The Outer Worlds 2」は,前作から約6年ぶりに登場するファン待望の続編だ。10月のリリースに先がけて,序盤の任務にあたる機会を得たので,さっそくレポートしてみたい。

[2025/08/27 22:00]

「The Outer Worlds 2」公式サイト



地球議会のエージェント,独裁政権が支配するコロニー「アルカディア」に降り立つ


 本作の舞台は,宇宙に作られたコロニー(植民地)のひとつ「アルカディア」だ。アルカディアは「護国帝政府」と呼ばれる権威主義の独裁政権によって支配されており,人々は完全なる社会の歯車として生活することを余儀なくされ,就職や生活の自由も許されていない。
 何らかの懲罰対象になると「メンタル・リフレッシュ」と呼ばれる,精神や記憶の操作を受けることさえ常態化しており,外から見ればまさに“恐怖の帝国”と化していた。

冒頭で流れる,地球議会のエージェントをテーマにしたドラマの一部。地球議会の影響力はともかく,物語としては人気を集めたようだ
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 そんなアルカディアにて,大きな問題が発生してることが判明する。現地で作られたワープエンジンによって,正体不明の時空の裂け目が発生しているというのだ。このままではワープ航法自体が不可能になり,宇宙時代に突入した人類の文明も危うくなってしまう。

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チュートリアルでは護国帝政府帝王の演説を拝めるが,本編ではある事情により姿を見ることがなくなる
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 そこで解決のために白羽の矢が立ったのが,コロニーの健全な運営のために活動している組織「地球議会」のエージェントである主人公(プレイヤー)だ。
 護国帝政府によって製造されたエンジンに何が起きているのか,事態の詳細を探るべく,歴戦の工作員である主人公はほかのエージェントと協力し,敵陣のど真ん中ともいえる研究所に侵入を図る……というのがチュートリアルを兼ねた導入部となる。

 若干ネタバレになってしまうが,残念ながらこのミッションは失敗し,非常に大きな損害を出してしまう。だが,事態が解決するまで主人公の歩みが止まることはない。ミッションにケリをつけるため,アルカディアコロニー全域を舞台にした冒険が始まるのだ。

訪れる惑星によって風景や自然は異なる。だが,美しい自然の裏には凶悪な野盗や危険な野生生物があふれている
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 さて,以前のインプレッション記事でも触れているが,本作は前作と同じく,複数の惑星を舞台にしたオープンワールド風RPGだ。プレイヤーは分身たる「司令官」を操り,前述の「時空の裂け目」事件を追っていく。
 ちなみにカメラ視点は,一人称視点と三人称をいつでも切り替え可能だ。筆者はプレイ時間の大半を三人称視点でプレイしている。

行き先の惑星は徐々にアンロックされていく。章の区切りごとに行ける場所が増えるという感じだ
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 冒険の主なフィールドは,惑星や特定のロケーションごとに分かれているため,それぞれは決してそこまで広くないが,逆にだだっ広い場所を歩き回る必要もない。結果として冒険の密度は高くなり,徒歩の移動も苦ではないため,こちらのほうが好みという人も少なくないだろう。
 惑星間の移動は宇宙船を活用するが,行ける場所はメインクエストの進行に応じて増えていく。前作とは異なり,惑星の名前すら最初は分からなくなっているので,初プレイ時はどんな旅路になるのか,さっぱり予想がつかない。

会話により,さまさまな情報を集めていく。道中で突発的にイベントが発生することもある
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 それゆえに,進行のトリガーとなるメインクエストの存在感が相対的にかなり大きい。オープンワールドタイプの作品では「メインの物語が空気」といった前例もあるが,本作ではそんな事態になっていない。
 裏を返せば,行動の自由度がそこまで高いわけではないということでもあるが,惑星の範囲内では自由に動けるうえ,行ったことがある惑星にも戻れるので,メインクエストを積極的に進めていけばいいだろう。

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特技を生かし,困難なクエストを達成しよう! しかし,スキルは“常に足りない”


 本作のベースとなるシステムは,オープンワールドRPGでお馴染みのクエストクリア型だ。メインクエストは進行に応じて更新されていき,それとは別にサブクエストや収集クエストが存在する。このあたりは奇をてらっていないが,クエストマーカーは基本的にピンポイントではなく,一定範囲を示すようになっており,探索要素は若干強い。

 とはいえ,しらみつぶしに探し回る必要はなく,調査範囲をウロウロしていると,人なりオブジェクトなりが自然と見つけられるという感じだろうか。“現地に行くだけ”で終わらせない,誘導と探索のバランスを取ろうとする試みだと思われるが,個人的には嫌いではない手法だ。

話術や技能で相手を納得させたり,スキルでオブジェクトを操作したりして,クエストを進めていく。お馴染みのシステムだが,能力が必要なわりに攻略には無関係の選択肢もあったりする
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 クエストそのものは前作に引き続き,スキルと個性,あるいはプレイスタイルによって,さまざまなクリアの選択肢が選べるようになっている。実にRPGらしく好印象だ。
 例えば,「医者が足りないので追加の人員が欲しい」というクエストは,勧誘の対象者が3名だったが,ロボドクターと剥製職人,下水管の管理者という個性的な面々。さらに勧誘のために必要な手段も,ハッキングスキル,ミニクエストのクリア,医療かスピーチスキルといったところ。
 しかも勧誘するのは1人でもいいし,全員連れてきてもいい。まさに,いつどこでどのスキルが役立つのか,先が読めないのだ。

個人的に面白かった医者(?)集めのサブクエスト。人間の医者は1人もいないし,そもそも誘われた本人がドン引きしている有様だ。ブラックジョークにあふれる本作らしい
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 しかし,それゆえにスキル値はいくらあっても足りないし,大概はどこかに行くたびに選べないオプション選択肢を眺めることになる。もちろんスキルを取得してから戻ってくることもできるのだが,筆者は常に「もっと(スキルの)力が欲しい……っ」という願望を抱いていた。

 スキルの話が出たので,インプレッション記事でも触れているが,主人公の能力値まわりの仕様を整理しておこう。
 キャラクターメイキングで作成する主人公の能力は大きく「経歴」「特性」「スキル」「特殊技能」に分かれており,オプション的な立ち位置として「欠点」が存在する。
 前作では,やはりObsidianが手がけた「Fallout: New Vegas」のS.P.E.C.I.A.L.のようなステータス値「特性」が存在したが,本作では省かれてシンプルになっている。

スキルはレベルアップ時に自由に取得できるため,キャラクター作成時に悩む必要はない。逆に,経歴と特性はしっかり考えて選択しよう
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 経歴と特性は,それぞれ主人公のバックグラウンド,人間としての長所/短所になる。ただ,実際にプレイしてみると,経歴は予想以上に会話の選択肢に絡んでくることが多く,逆に特性は常に発揮されるメリットやデメリットにより,ゲームプレイに直接影響が出る部分が多いという感じだった。
 いずれにしても最初に選んだら変更できないので,じっくりと自分のプレイスタイルに合ったものを見つけたい。

 一方,スキルと特殊技能は,レベルアップ時にポイントを入手して上昇させられる(スキルは1レベルで2ポイント,特殊技能は2レベルごとに1ポイント入手)。基本的には純粋なパワーアップといえるだろう。
 前作を引き継いでいるところだが,スキルはシンプルかつ直感的な構成になった。例えば,直接的な攻撃スキルは「近接武器」と「銃」しかなく,かつては「ステルス」としてひとまとめになっていた能力は「ハッキング」「錠ピッキング」「スニーキング」に分かれている。

任意のスキルと特殊技能を取得しながら,自分なりのキャラビルドを目指す。レベルアップ時には体力も上昇するので,取得を後回しにしても強くはなる
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 前述のとおり,スキルは会話やオブジェクトに対するスキルチェックで頻繁に必要になる。逆に特殊技能はスキルチェックに使われる機会は比較的少ないが,強力なパッシブ能力を付与したり,戦闘が有利に進められたりと,名前から受ける印象とは異なり,縁の下の力持ちのような存在だ。
 ただし,強力な特殊技能は取得に高いスキル値が必要とされるので,「キャラの個性を尖らせるもの」という位置づけなのかもしれない。

スキルや特殊技能は,戦闘能力の向上につながるものも少なくない。強化を疎かにしていると,敵との戦闘時に苦労するかも?
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 そして,欠点は「何らかの条件で突発的に取得できる,長所と短所をあわせ持つパッシブ能力」である。何らかのデメリットが付与されるが,その対価として一定のメリットも得られる。
 例えば,「注意散漫」はレベルアップ時に得られるスキルポイントが増える代わりに,割り振れるスキルに大幅に制限がかかってしまう。かなりピーキーな能力だ。

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 選んだ欠点は永続的な個性(能力)になるが,拒否することもできる。その際,デメリットはまったくない。実用性を重視するならば,「使えそうだ」と思ったものだけ取得すればいいだろう,
 なお,欠点の種類はかなりあるようで,ステルス時にしゃがんでいたらそれに関係するものが出てくるなど,行動の積み重ねが取得条件のようだ。

 前述のとおりだが,全体の印象としては前作から整理されて直感的になっている。とにかく「どのスキルを取得するか」は本当に悩みどころなので,ぜひ多くのプレイヤーも筆者のように困ってもらいたい。


仲間はまさに個性のカタマリ。力を合わせて,(組織の評価も気にしつつ)宇宙の危機に立ち向かう


 さまざまな能力を駆使して冒険を進めていくわけだが,たった1人で宇宙を救うのは至難の業だ。一緒に旅をしてくれるコンパニオン,つまり仲間の力もどんどん活用したい。
 前作と同じく,最大6人の仲間を船に同乗させることができ,フィールドには2人まで連れ出せる。メンバーはそれぞれ非常に個性豊かだ。最初に仲間になる2名こそ,主人公も属する地球議会の部下とロボットだが,その後は「おばさんのお墨付き」(勢力の名称)の肉体改造済みの元社員,護国帝政府の特殊エージェント,カルト教団のメンバーなど,立場も思想もまったく異なるメンバーが次々に集まってくる。

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 能力も非常にユニークだ。地球議会メンバーのナイルズは序盤から仲間になるわりに,「いつでもどこでも作業台の代わりになる」能力が光る。護国帝政府のトリスタンは戦闘が始まるや否や,巨大なハンマーを持って敵に突進し,粉砕しまくる猛牛のような戦いぶりが強烈なインパクトを放つ。
 ゲージが溜まると任意のタイミングで発動できる必殺技のような特殊能力も,それぞれの個性に合わせたものになっており,いざという時に役立つ。

仲間はイベントをクリアすると強化されて,特殊な能力を発揮できるタイプも存在する。苦労した甲斐があるというわけだ
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 さらに主人公のレベルに応じて特殊な能力を身につけたり,仲間のクエストをクリアすると装備も強化されたりと,まさに旅の仲間として非常に頼れる存在になっていく。本作では装備を用意してあげる必要もないので,何の手間もかからない。

 とはいえ,敵は耐久力が高めだったり,高速移動や高速回避,視界から消える透明化といったいやらしい動きや特技を持っていたりするものが多く,なかなか気が抜けない。仲間が強いぶん,敵も侮れないことは覚えておきたい。

仲間の能力で体力を回復しているところ。画面中央下部に表示されている2本の白いバーが仲間の特殊能力ゲージだ。これが溜まると任意のタイミングで発動できる
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 本作でも組織や勢力との付き合いは重要だ。軽く説明しておこう。
 「勢力ごとの評判」があり,その高低によってメリットやデメリットがあるのは前作と同様だが,物語の舞台(コロニー)が異なるのでラインナップも異なる。
 評判が関係するのは3勢力のみ。前作の企業枠だった「スペーサーズチョイス」と「クレオおばさん」が合併した超巨大企業「おばさんのお墨付き」,裏社会で物資や情報の流通を牛耳る「サブロザ」,そして“大いなる計画”の完遂を求めて計算による未来予測を何よりも尊ぶ「昇華律団」だ。中小規模の組織は大胆に整理された形だ。

信頼を得るには,勢力から発注されるクエストやイベントをこなせばいい。ただし,短期間で大きく上げるのは難しい
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 また,「各勢力のクエストやイベントをこなすと信頼度が上がる」という仕組みは前作と同様だが,好評と不評が別々にカウントされることはなくなった。
 例によって,仲良くなると物品の売買が有利になるといったメリットもあるが,例えば,おばさんのお墨付きは最大規模の勢力を誇ると思われるが,実態は(前作と同じく)どうしようもないブラック企業だったり……どの組織も相応にアクが強い。どの勢力に協力するかを選べる場面もあるので,好みやロールプレイで選ぶのが良さそうだ。

序盤に顔を拝める「おばさんのお墨付き」の“おばさん”。この人にしてこの会社あり,といったところか
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Obsidianらしい世界観の手堅い仕上がり。超大作を求めるのでなければ,おすすめできる


 本作はタイトルに偽りなく,前作の順当な続編といった印象だ。とくにシステム面は前作を踏襲しつつも,ブラッシュアップや簡略化が施されている。逆にいえば,劇的に斬新というわけではない。

 個人的に「良い」と思った点を挙げると,UIにミニマップが追加されて状況が分かりやすくなったこと,アイテムに重量の概念がなくなり,整理の手間が大幅に減ったこと,視点が自由に選べるようになったこと,仲間がより頼れるようになったこと,装備の耐久度が撤廃されたこと,倒した敵の場所がミニマップですぐに確認できること……などなど。小さい変更も多いが,いくつも積み重なるとプレイヤーの印象は相当左右される。

時間を遅くする「タクティカル・タイム・ディレーション」も健在。相変わらず使いやすいが,ガジェットのエネルギーを別の用途に回すこともできる
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 前述のとおり,自由度は高いとはいえない。あくまでメインクエストの進行に応じて行動範囲が広がるタイプなので,一般的な「オープンワールドRPG」を想像していると肩透かしを食らうだろう。
 とはいえ,多くの場面で行動の選択肢は十分に用意されており,力尽くで解決する,スキルで解決する,事前に情報を探っておいて上手く立ち回るなど,自分好みのものが選べる。

2段ジャンプはかなり早いタイミングでアンロックされる。足場を飛び移るような場面が多く,活躍の機会は多い
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 また,こうしたスキル制の作品では「(人間が相手だと)話術のスキルが万能すぎる」ことになりがちだが,本作ではそこまで目立たない。例えば「健康の問題ならば,きちんと医療スキルが必要になる」といったように,多くの場面で必要なスキルが適切に分散していると感じた。
 だからこそ,繰り返しになるが,あらゆるスキルが欲しくなってしまう。

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 なお,発売前のバージョンだからか,主人公のモーションの異常やテキストの誤字脱字,ごく一部のUI未翻訳など,細部にはまだ粗さが見られた。しかし,全体としての完成度は高く,ローカライズの品質も安定していた印象を受ける。

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 前作のファンはもちろんだが,前作と物語が地続きではないことから,この手のRPGファンであれば十分にオススメできる。AAAクラスの超大作と比較すると若干スケールは落ちるが,筆者はしっかりとのめり込んだ。
 地球議会のメンバーとして正義を貫き,腐敗に立ち向かうもヨシ,どうせ放任されているのだから,気分次第で大暴れしてもヨシ。ぜひ自分のスタイルで宇宙のエージェント稼業を始めてみてほしい。

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