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Web3メタバース「The Sandbox」でコンテンツを制作・収益化する手法とは。実例を元にその魅力が語られたステージを紹介[BitSummit]
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「The Sandbox」公式サイト
このステージは,The Sandbox Japanが展開している,ユーザーが自由にゲームを作成・共有できるプラットフォーム「The Sandbox」にて,実際に開発されたインディーゲームを紹介するものだ。The Sandbox JapanのCountryマネージャー 久永智之氏らが登壇し,同作の魅力を改めて紹介した。本講ではその模様をレポートする。
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「The Sandbox」は,ユーザーがバーチャルの土地を所有し,「体験」と呼ばれるゲームを公開したり,アイテムやアバターなどを取引したりできるWeb3ベースのメタバースプラットフォームだ。ゲームの開発やアイテムの制作は,ノーコードのフリーツールを使って行えるようになっており,そのハードルは低いといえる。
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土地は「LAND」という単位で大きさが示されており,1LANDは96ブロック四方,高さは128ブロックとなる。1ブロックが1メートル四方の正方形なので,通常のアバターは約2ブロックほどの高さである
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The Sandboxが提供しているノーコードツールは,ボクセルアセットを作ったり,アニメーションを付けたりできる「VoxEdit」と,LAND上に自作または購入したアセットを配置して体験を構築できる「Game Maker」の2種類がある。
VoxEditは基本的にノードを使ってアセットを制作していくツールで,アセットを装備品などにするテンプレートも提供されている。
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一方のGame Makerは,未経験者でも少しずつステップアップして「体験」を作れるようになるツールとのこと。実際に世界中の多くのクリエイターが自らの「体験」を制作,展示し,収益化も果たしているという。
Unreal EngineやUnityのようなゲームエンジンと比べるとできることは限られるが,アップデートを重ねたことにより,パズルやアクション,アドベンチャー,RPGといった多彩なジャンルの「体験」が作成でき,さらにマルチプレイにも対応しているとのこと。また工夫次第ではサウンドノベルやミュージックビデオなども作れるそうだ。
加えてボクセルスタイルのグラフィックスが特徴の「The Sandbox」は,処理負荷が低いためローディングも速く,作った体験をすぐにテストできるところも魅力だという。
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作ったアセットや体験はマーケットプレイスで公開し,値段を付けて販売することもできる。そうして購入したアセットを,自作の「体験」に設置するのも自由で,例えば有名ブランドとのコラボアイテムを購入し,自作の体験に取り入れることも可能とのことである。
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ステージでは,その一例として,2人のクリエイターによる自作コンテンツの紹介が行われた。
2022年からボクセルを使ってアセットや「体験」を制作しているというDaidaimaruさんは,「The Sandbox」の魅力を,マウスを使ってポチポチしているだけでコンテンツが簡単に作れて,それをNFTにして世界中のユーザーに触れてもらえることだと説明した。現在はIZA VoxeLabに所属し,コンテストにチームで参加して,約200万円の賞金を稼いでいるという。
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もう1人のクリエイター・サトウタナカさんは一般企業の会社員で,その傍ら「The Sandbox」でも活動している人物だ。公式コンテストで日本人初の入賞を果たしたことから,「The Sandbox」の公式コンテンツ制作にも携わった経験があるとのこと。現在はVoxel Rangersの所属し,コンテンツの企画制作を手がける一方で,個人でのプロジェクトも進めているという。
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「The Sandbox」の魅力を問われたサトウタナカさんは,ツールがノーコードで使え,かつ無料で提供されていることにより,まったくプログラミングができなくともコンテンツを作り,公開・収益化できることだと話していた。
またブロックチェーンを活用したメタバースであることから,今後現実世界のビジネスが続々と「The Sandbox」内で展開され盛り上がっていくことへの期待や,投資など収益化手段の多彩さにも言及。自身が携わった「北斗の拳」のような有名IPが,今後も続々と参入することへの期待を述べ,ステージを締めくくった。
「BitSummit the 13th」公式サイト
4Gamer「BitSummit the 13th」まとめページ
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