
インタビュー
[インタビュー]「オーバーウォッチ 2」新サポート「ウーヤン」は水を操る中国武術家。親の夢と期待の重圧をテーマに描く
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8月27日に開幕するシーズン18で正式に登場するウーヤンは,コードネーム「アクア」として開発された水を操る中国出身のサポート・ヒーローだ。ビジュアルは今年2月に公開されていたが,詳細はこれまで明かされていなかった。
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飛ばした水の弾を自由自在に操る新しい操作感や,親の夢と期待の重圧に苦しむ若者をテーマにしたストーリーなど,ウーヤンの魅力について,開発陣に国内メディア合同でインタビューを実施した。
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ウーヤンのアビリティ解説
――ウーヤンはどのようなヒーローなのでしょうか。
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Kenny Hudson氏:
ウーヤンのメイン射撃「玄武之杖」(げんぶしじょう)は,ボタンを押すと重くて遅い水のオーブを飛ばします。
ボタンを短く押しただけだと,ダメージが控えめで飛距離も短めです。しかし,ボタンを長押しすると,オーブをコントロールでき,障害物やバリア,角やドアなどを回り込んで攻撃でき,長距離射撃も可能です。
長押しでチャージすると,威力が高くなり,範囲ダメージも発生するので,正確に直撃させなくても一定のダメージを与えられます。
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次に移動アビリティ「飛流歩」(ひりゅうほ)は,足元に水の流れを生み出し,移動速度とジャンプ力を上げます。味方との合流や敵の攻撃を避けるのに使えますし,ほかのアビリティと組み合わせると面白いですね。
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もう1つのアビリティ「守衛波浪」(しゅえいはろう)は,杖を地面にたたきつけて,波を起こします。自分自身と周囲の味方の回復力を強化し,敵にはノックバックとダメージを与えます。
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ウーヤンのメイン回復は,サブ射撃「養神泉」(ようしんせん)です。メイン射撃はダメージ用なので,十分なヒールができるように調整しています。
基本的には,ゼニヤッタのように,パッシブでライフを徐々に回復させるものです。サブ射撃を押して,ターゲット方式で味方を選び,射線が通っている限り回復が持続します。
回復を付与してから,壁越しの位置に移動すると,しばらくしてから効果が切れる形です。
そして,これだけでは回復量が足りないという時は,サブ射撃を長押しすることで,回復量をブーストできます。リソースを消費する方式で,イラリーとマーシーの中間のようなイメージです。
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最後にアルティメット「驚濤破」(きょうとうは)を紹介します。これは,自分に使うか,味方1人に使うか選べます。
効果は,対象に水のシールドで追加ライフを付与。同時にタイマーが起動し,これが切れると,周囲の敵をノックダウンさせます。
自身の移動アビリティ・飛流歩と組み合わせるのもいいですし,機動力のある味方に付与して,突撃させるのも面白いでしょう。
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――相性の良いヒーローや構成はありますか。
Kenny Hudson氏:
高い移動能力を持つヒーローとシナジーがありますし,ダイブ構成と非常に相性がいいです。
ウーヤンのアルティメットをドゥームフィストやトレーサーに使って,敵陣に飛び込んで素早く離脱するのもいいですし,リーパーのアルティメットと組み合わせるのも非常に強力です。
こうしたヒーローとは連携も取りやすく,戦況を大きく動かせます。
――習得の難度や,プレイヤーに上達を楽しんでもらえるようにした工夫があれば教えてください。
Daryl Tan氏:
ウーヤンは,プレイするのは簡単な方ですが,スキルの天井が非常に高く,極めるのが難しいヒーローだと思っています。
とくにメイン射撃のスキルキャップがどうなるか,楽しみです。やっぱり最終的には,練習がものを言いますからね。
私は,オーバーウォッチが上手なプレイヤーという訳ではありませんが,プレイしていくうちにコントロールがかなり上手くなりました。皆さんも同様にコントロールできるようになると思いますし,上位ランクのプレイヤーがどのように活用するかも楽しみです。
ウーヤンのビジュアルや物語
――ビジュアルやモチーフの由来を教えてください。
Daryl Tan氏:
中国の武術の達人なんだけど,若くて少しやんちゃな感じというのをテーマにしています。彼の子どもっぽい側面は,アビリティやビジュアルに表れていると思います。
彼の武器である杖は,武術の達人という印象を強く印象づけていると思います。戦いの中で杖を操る姿は,その武術家としての側面を際立たせています。
同時に,この杖の大きなモチーフとなっているのが,中国の伝説に登場する蛇と亀が融合した霊獣「玄武」(北方を守護し,水を司る存在ともされている)です。
彼全体のビジュアルから,中国の武術家というテーマと,中国神話の霊獣のモチーフの2つを表現できたと思います。
――ストーリー上での立ち位置やほかのヒーローとの関係性を教えてください。
Joshi Zhang氏:
ウーヤンは,これまで物語に登場しなかった新しい勢力に所属しています。中国文化に関連する要素を取り入れる方法を考えていたときに,彼の大学である「五行大学」を登場させることになりました。
これは,漢王朝までさかのぼる深い中国文化をベースにしています。中国出身の開発者として,このテーマについて話せるのはとても嬉しいです。
ウーヤンがオーバーウォッチ全体のストーリーにどのように関わっていくかは,もうすぐ明らかになりますので,今回は,彼自身の物語や,プレイヤーにとっての意味について触れたいと思います。
私たちが彼を通じて描きたかったのは,親が築いた人生のレールや期待に応えなければならない,という若者が抱える大きなプレッシャーについてです。多くの東アジアで重要なテーマだと思いますし,同時に世界的に共感してもらえる普遍的なテーマでもあります。
ウーヤンのストーリーでは,親の夢に応えられなかったとき,どう向き合い,どう乗り越えるのか,ということを描きます。世界中の若い世代のプレイヤーに,「こういう経験をしているのは自分だけじゃないんだ」と気づいてもらえる存在になってほしいと思っています。
そして,たとえ親の願いや夢を叶えることに苦労していたり,それを叶えられなかったりしたとしても,だからといってあなたがヒーローじゃないということにはなりません。
――コンセプトやバックストーリー,ビジュアル,アビリティのどこから開発をスタートしましたか。
Daryl Tan氏:
最近のヒーロー開発では,まずはアビリティからインスピレーションを得ることが多いです。ウーヤンの場合も間違いなくそうで,最初にアビリティがありました。
まず,新しいサポート・ヒーローを作りたいという考えから,ヒーローのテーマを考えた時に水が思いつきました。
水といえば,癒しや回復の特性を連想しますし,サポートとの相性も非常にいいので,そこから開発がスタートしました。
彼のキャラクター像を固めるきっかけになったのは,アビリティの中でもメイン射撃です。水のオーブを自由自在に操るアイデアがあったからこそ,「水を操る中国武術家」という方向性が自然に固まっていきました。
こうして完成したのが,ウーヤンです。
――本日はありがとうございました!
「オーバーウォッチ 2」公式サイト
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