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介護の世界を身近なものに。「介護ナビDS」,介護応援サポーターの岡本夏生さんもハイレグ水着姿で登場したプレス向け発表会レポート
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本稿では,介護ナビDSのプレゼンテーションや,タレントの岡本夏生さんが参加して行われたトークセッションの様子をレポートしよう。
「介護ナビDS」公式サイト
介護に関するさまざまなコンテンツや,介護ストレスを軽減するためのミニゲームなどを収録
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このソフトには,日常の介護に役立つ問題が200問,介護福祉士レベルの試験問題が600問収録されており,クイズ感覚で取り組める。
また,介護の用語集や,関連する法律などを調べられる辞書,ケアプランの事例集なども収録されているので,実際に介護を行う場面になったときに便利だし,業務として介護を行っている人ならばスキルアップに役立てられそうだ。
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このほか,2年分の介護記録をつけられる「介護日記」,認知症や白内障の症状が出ていないか自分で確認できるツールに加え,介護サービスを受ける方法や,自分や家族が介護生活を送ることになったら何を行うべきか,具体的に紹介する機能もある。
さらに,「心のお疲れ度」をチェックできる「元気度チェック」や,心のケアをテーマとする読み物,「リバーシ」「ソリティア」といった息抜き用のミニゲームなど,介護ストレスを軽減するためのコンテンツも用意されている。
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「介護を身近なものにするためにチャレンジしたい」
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ア・ライブはもともと,医療系の設備(ナースコールの転送システムなど)や,医療に関するアプリなどを作っていたそうだ。
しかし,「できるだけ面白い会社にしたい」と考えていた田尻氏は,2004年,「マスクがファッション化するに違いない」と予想し,マスクをおしゃれにカバーする「マスカバくん」を企画した。
マスカバくんは話題を集め,メディアに取り上げられたり,映画配給会社とのタイアップが実現したりした。このように,ほかの会社があまり行わないことに挑戦するというスタンスが,介護ナビDS開発のベースになっているという。
ちなみに同社は,「日本ハートマスク協会」というNPO法人を設立し,インフルエンザをはじめとする感染症の拡大を予防するための啓蒙活動や,余っているマスクを集め,東日本大震災の被災者向けの支援物資として提供するなどの活動も行っている。
次に田尻氏は,脳梗塞で倒れて半身不随となった自身の従兄弟が介護ベッドの事故で死亡したことが,介護ナビDSを開発するきっかけとなったことを明かした。
田尻氏は後日,厚生労働省から送られてきた「福祉用具使用時の重大製品事故発生に関する注意喚起」という通達の中で,従兄弟の事故のことがわずか1行ほどの文章で触れられているのをたまたま目にし,強い憤りと矛盾を覚えたという。
そして,「自分が世の中に役立てることはないのか?」と一念発起し,介護ナビDSの企画を立てたそうだ。
介護というと,一般に暗いイメージを持たれがちで,逆に,ニンテンドーDSには明るいイメージがあるといっていいだろう。田尻氏は,「この真逆のイメージがある二つをつなげよう」と考え,動き出した。
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続いて田尻氏は,2400万人もいるとされる「要介護予備軍」と呼ばれる層を,介護ナビDSのターゲットに定めたと説明した。
田尻氏によると,自分が介護を受けるときや,自分の家族を介護する必要性が生じたとき,日々の生活がどう変わるか知りたいと考えている人は多いとのこと。そのように考えている人々が重宝するソフトを目指したという。
田尻氏は企画にあたって,「普及率の高いニンテンドーDSを使った,電子辞書のようなものにしたい」と考え,上で紹介したさまざまなコンテンツを盛り込むことにした。
また,「床ずれ」を簡単に予防できる「OHスケール」の普及を目指し,パッケージに封入することも決めた。ちなみに愛知県三好市では,OHスケールを導入したことで,それまで年間400〜500万円かかっていた床ずれ対策予算が,約25万円まで削減できたそうだ。
田尻氏は,プレゼンテーションの最後に,「このソフトがあれば介護対策は完璧というわけではないが,暗いイメージが付きまとう介護を身近なもの,明るい世界に近づけるために挑戦していきたい」と述べていた。
岡本夏生さんが“介護応援サポーター”に
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岡本さんは,「私も四捨五入すると50歳だし,そろそろ認知症の心配が出てきました。一人暮らしだから会話がないし,言葉がうまく出てこないこともある。合鍵を持っている人や友達もいないから,もしものときに駆けつけてくれる人って,マンションの管理人くらいかなあ」と話し,会場の笑いを誘った。
実際に介護ナビDSを体験したという岡本さんは,「病院に行って認知症や白内障の検査をしてもらうのは,まだ恥ずかしいんです。でも,これならこっそりチェックできるからいいと思います」といい,セルフチェック用のツールを賞賛していた。
また岡本さんは,免許や資格の取得を考えていたそうで,「介護ナビDSで勉強して,介護福祉士の資格を取るのもいいですね」と述べた。
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最後に,「介護ナビDSの応援サポーターとして,今後どのように活躍していきたいか」と問われた岡本さんは,「気がついたら45歳になっていて,この先何年生きられるか分かりません。でも,今回こういう機会をいただいたので,介護の世界でがんばっている方達を応援するため,陰ながら活動していきたいと思います」と回答し,トークセッションを締めくくった。
「介護ナビDS」公式サイト
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