Steam，決済事業者などの基準に反するコンテンツを禁止。ガイドラインの改定により，一部の成人向けゲームの削除を進行中

　Valveが運営するPCゲーム配信プラットフォーム「Steam」において，決済代行業者やカードネットワーク，インターネット接続プロバイダの基準に違反する可能性のあるコンテンツを禁止するという新たなガイドラインが追加された。

　これは，Steamworksの開発者向けポータルにて行われたルール改定によって明らかになったもの。「Steamでは，決済処理会社，カードネットワーク，銀行，ISPなどのパートナーの規定に違反するゲームを公開できない」といった旨の文言が追加されている（※リンク）。

　この改定に伴い，近親相姦や性的支配といったテーマを含む成人向けゲームの一部がSteamから削除されているようだ。削除対象となったタイトルの多くは，いわゆる「過激なフェティッシュ表現」を扱っており，従来の審査を経て配信されていたものも含まれている。

　今回のガイドライン改定は法的な規制ではなく，Steamが外部パートナーの方針を順守することを明示的に打ち出したものだ。たとえば，クレジットカード会社やPayPalといった決済代行業者は，近年こうしたコンテンツに対して独自の基準を強化しており，違反する場合は決済処理できなくなるケースもある。

　なお，Valveは現時点でプレスリリースなどの公式発表は行っていないが，英語圏を中心に開発者やユーザーからの報告が相次いでいる。

　今後，どこまで影響を与えるかは不透明だが，成人向け作品を扱うインディーデベロッパにとっては大きな転換点となりそうだ。

Steam has added a new rule disallowing games that violate the rules and standards set forth by payment processors and card networks, or internet network providers.

At the same time, many incest themed games were removed from the store. pic.twitter.com/JHun6IZWyn

— SteamDB (@SteamDB) July 16, 2025