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量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]
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印刷2025/09/27 18:13

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量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]

 数々のゲーマー向け製品を展開するMSYは,独自の製品ブランド「GRAPHT」で東京ゲームショウ2025(以下,TGS2025)にブースを出展している。
 今年の目玉は,量子ドット技術を用いた,今後発売予定の新型ディスプレイだ。早速見ていこう。

 ブースの入り口には,2台の新製品ディスプレイが並べられ,同じ映像を表示していた。左が10月30日発売予定で,量子ドット液晶パネル+Mini LEDバックライトを採用する「GR2732DML-BK-SL」,右は2026年2月頃に発売予定の量子ドット有機ELパネルを採用する「GR2728OEL-BK」という製品である。
 どちらも27インチサイズで,解像度2560×1440ドットという点は共通だ。

左が量子ドット液晶パネル+Mini LEDバックライト,右が量子ドット有機ELパネルのディスプレイだ
画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / 量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]

 写真ではどちらも相応に美しい映像のように見えるが,肉眼で見ると,右の有機ELディスプレイのほうが,明らかに色鮮やかである。とはいえ,Mini LEDも十分色鮮やかではあるので,価格や好みで選んでいいだろう。

 Mini LEDのGR2732DML-BK-SLは,2025年7月に発売となった24.5インチ量子ドット液晶パネル+Mini LEDバックライトの液晶ディスプレイ「GR2532DML-BK」の,27インチモデル的な製品だ。
 液晶パネル自体はIPS方式で,量子ドット技術を用いて色再現性を高めつつ,直下型Mini LEDバックライトによるローカルディミング(部分駆動)によって,最大1000cd/m2の高輝度を実現しているのが特徴である。

 垂直最大リフレッシュレートは320Hzなので,相応に高性能なPCと接続すれば,eスポーツタイトルの映像を高速に表示できるだろう。それに加えて,「MPCS TECH」と称する残像感低減機能を備えており,部分駆動と黒挿入を組み合わせて,輝度を落とさずに残像感のない映像を表現できるという。

 税込のメーカー想定売価は5万9980円前後で,24.5インチモデルより5000円高くなるとのことだ。

 もう一方のGR2728OEL-BKは,Samsung Display製の量子ドット有機ELパネルの,非公式に「第4世代」と呼ばれる最新モデルを採用する製品だ。

GR2728OEL-BK
画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / 量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]

 色表現力に優れた量子ドット有機ELパネルを採用するだけに,映像は色鮮やかで明るい。そのうえ,有機ELパネルの弱点である焼き付き現象を起こしにくくなっているのも,大きな特徴だ。
 既存のゲーマー向け有機ELディスプレイは,たとえば連続点灯時間が4時間過ぎると,焼き付きを防ぐための処理「ピクセルリフレッシュ」(※メーカーによって呼び名は異なる)を促されて,数分間だが映像を表示できない時間が生じる。ピクセルリフレッシュをしなくても,すぐに焼き付いたりすることはないが,長年使い続けるには望ましくない。

 それに対して最新世代の量子ドット有機ELパネルは,ピクセルリフレッシュがほとんど不要になり,丸1日映像を表示し続けるような使いかたをしない限り,焼き付きを心配することはほぼなくなったという。
 つまり,ゲームプレイ中,焼き付き防止のためにプレイを止めて画面を消すという手間をかける必要はないわけで,ゲームに没頭しやすくなったわけだ。

 GR2728OEL-BKの特徴に話を戻すと,垂直最大リフレッシュレートは280Hzで,中間調(Gray to Gray)応答速度は最短0.03msという非常に速い映像表示が可能となっている。
 映像表現力も高く,PC分野で一般的な色域規格「sRGB」のカバー率は100%,デジタルシネマ向けの色域規格「DCI-P3」カバー率は99%,「Photoshop」でお馴染みAdobeが開発した色域規格「Adobe RGB」カバー率も98%と,非常に優れた広色域をアピールしている。

 税込のメーカー想定売価は8万4800円前後となっている。Mini LEDモデルよりはさすがに高価だが,有機ELパネルの色表現力に惹かれる人には,なかなか魅力的なディスプレイとなりそうだ。


49インチ32:9,視野を覆う映像でゲームを楽しめるウルトラワイド有機ELも登場


 GRAPHTブースで注目を集めていたのは,49インチサイズでアスペクト比32:9,解像度5120×1440ドットの量子ドット有機ELディスプレイ「GR4924COEL-BK」だ。
 横幅が1mを超える湾曲型ディスプレイとあって,人目を惹くのも当然だろう。

GR4924COEL-BK。「原神」を表示しているが,笑えるくらい表示領域が広い
画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / 量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]

 解像度の5120×1440ドットは,27インチサイズで2560×1440ドットの有機ELパネルを2枚横に並べたサイズと解像度となっている。垂直最大リフレッシュレートは240Hzだ。映像への没入感は非常に高い。
 採用する有機ELパネルは,GR2728OEL-BKと同世代のパネルとのことなので,焼き付きにくい最新のパネルのようだ。色表現力も同等のようである。

GR4924COEL-BKの背面。カラーLEDイルミネーションが組み込まれている
画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / 量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]

 映像入力インタフェースは,DisplayPort×2,DisplayPort Alternate Mode対応USB Type-C×1,HDMI×1を備えており,USB Type-C接続時は,接続したPCやスマートフォン,タブレットなどへの電力供給も可能だ。
 さらに,2ポートのUSBハブ機能と有線LANポート,さらにPC切換器機能も備えているので,ノートPCをケーブル1本で本機と接続して,ドッキングステーション的に使えるようにもなっている。かなり多機能なディスプレイと言えよう。

GR4924COEL-BKのインタフェース部。USBハブ機能も備えている
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / 量子ドット液晶+Mini LEDと量子ドット有機EL,どっちを選ぶ? GRAPHTブースで最新ディスプレイをチェックしてみた[TGS2025]

 高画質の有機ELパネルを採用するウルトラワイドディスプレイだけに,税込メーカー想定売価売価は18万9980円前後と,相応に高価ではある。ただ,アスペクト比32:9による没入感の高さと,有機ELパネルの優れた表現力は格別なので,自分のゲーム環境を高めるのに投資をためらわない人なら,挑戦してみる価値はあるだろう。

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