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そろそろ遊びたい「Warhammer 40,000」(後編)。面白いけど難しいと噂の対戦に挑戦してみたら,ミニチュアゲームの深みにハマってしまった話【PR】
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印刷2025/05/31 12:00

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そろそろ遊びたい「Warhammer 40,000」(後編)。面白いけど難しいと噂の対戦に挑戦してみたら,ミニチュアゲームの深みにハマってしまった話【PR】

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 「Warhammer 40,000」(以下,WH40K)の基本となる世界観を理解し,ミニチュアの準備も整ったとなればいよいよお待ちかねの対戦だ! といっても,なかには「ルールが複雑そう」「ハードルが高いかも」と尻込みしている人もいることだろう。

 たしかに,ルールテキストを読み込んで自力で理解しようとすると,それなりに時間がかかる難度と言えるかもしれない。だが安心してほしい。ビギナー向けセットを片手に始めれば,初心者を段階的にステップアップさせてくれるハンドブックが付いているので,ゼロからスタートの人でも対戦デビューしやすい環境が整っている

好みのミニチュアを集め,思い思いのペイントをし,戦場を再現したフィールドで対戦するゲームズワークショップの「WH40K」。ミニチュアゲームだからこそ味わえる対戦の面白さ,そしてこれでしか摂取できない栄養素がある
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 本稿では,前回に引き続き「アルティメット・スターターセット」を使い,コンバットパトロールデビューに至るまでの手引きを紹介する。記事の後半では,作成したミニチュアを使って初心者同士が戦ったバトルレポートも掲載しているので,対戦の雰囲気を知りたいという人はそちらもぜひチェックを!

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 「Warhammer 40,000」という存在は知っている。でも世界観やストーリーは未体験。そんなアナタに向けて世界観解説をお届け。一度では咀嚼しきれない濃密な世界に圧倒され,終わりなき戦争に身を投じる者たちのドラマに胸が熱くなる。「WH40K」はゲームとしてだけでなく,読みものとしてもハチャメチャに面白い!

[2025/05/24 12:00]
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 ミニチュアを組み立て,ペイントし,アーミーとして使用する「Warhammer 40K」をそろそろ始めたい。そんなアナタに贈るデビューの手引きをご紹介。ミニチュア作成は初心者でも大丈夫? どのあたりが面白いの? そんな疑問のアンサーとともに,ミニチュア作りの工程をフォトレポート形式でお届けしよう。

[2025/05/31 12:00]

「Warhammer 40,000」公式サイト

ウォーハンマーの最新情報や店舗・取扱店はこちらから



「WH40K」の対戦ってどんな感じ?


 ゲーマーに向けて簡単に説明するならば,リアルな盤面上で繰り広げるシミュレーションゲームだ。2人のプレイヤーで対戦を行い,双方がミニチュアの軍団を率いて戦いに興じるのだが,それは軍団を屠る殲滅戦だけがすべてではない。陣取りゲームとしての側面が強く,作戦目標の確保や勝利点の獲得が勝利条件になっているものもある。

 最大5ラウンドに及ぶ戦いは,ルールの規模によって対戦時間が異なり,小規模戦なら1時間,大規模戦ともなれば大小入り混じる軍団で6時間にわたる戦いを繰り広げることも。

軍団の編成コストが高い大規模戦ともなれば,超大型ユニットとの共演も。ドデカいユニットはカッコイイし,存在自体がロマンの塊ですごくいい
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 ユニットごとの能力値とダイスロールの成否をもとにアクション判定を行うのは他のボードゲームと同様だが,「WH40K」ならではの特徴は“ミニチュア”ありきのゲーム設計にある。
 例えば,ミニチュアの移動にはルーラーを用いて移動距離を測り,遮蔽物裏のユニットに射線が通るかどうか判断するには,ミニチュアの目線まで身をかがめ確認するのが「WH40K」流だ。

 個人的には,ミニチュア同士がぶつかり合う物量感,とくに白兵戦に突入した乱戦シーンは必見。軍団vs.軍団の戦いは目に楽しく,戦線を築き相手の牙城を崩していくさまは,映画のワンシーンを作り上げているような興奮さえ感じさせてくれる。それが「WH40K」なのである。


対戦に必要なものってなに?

コンバットパトロールデビューまでの前準備


 対戦で必要なものは以下のとおりだが,そのほとんどは「アルティメット・スターターセット」に付属している。ただ,できればあったほうがいいもの,買い足しておきたいものももちろんあるので,そのあたりは実際にプレイしてから購入を検討してみてほしい。

・組み立てたミニチュア(数はルールや規模によって異なる)
・6面体ダイス
・レンジルーラー
・情景モデル
・ポイントマーカー
・基本ルールを参照できるテキスト(付属のコアルールブックでOK)
・ルールに対応したミニチュアのデータシート

 ここでいくつか補足を入れたい。「WH40K」では1ユニットの攻撃判定時に20個以上のダイスを振ることも珍しくない。というより,めちゃくちゃダイスを振るゲームだ。なので,ダイスの数は最低でも20個,欲を言えば30個あるといい感じだ。セットに同梱されたダイスは10個なので,やりくりが大変だと感じたら迷わず買い足したい。

 また,ゲーミングボードに関しては必須ではないが,情景モデルを使ってリアルな戦場を構築するなら,やはりあったほうがいいだろう。

ユニットの移動距離や射程の長さはmvで表記されている。付属のルーラー2本で24mvまで計測できるが,公式商品の「GW TAPE MEASURE」があれば,より長い距離を計測できて便利だ
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作戦目標地点となるポイントマーカーは用意しておきたい。公式のカッチョいいやつ(販売ページ)を使うのがベストだが,厚紙を直径40mmの円形に切り,マークを描いて代用してもいい
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 お次はコンバットパトロールを遊ぶ前準備――対戦の流れと基本ルールの予習だ。ゲームの基本は同梱のコアルールブックレットを読めば大枠を理解できるようになっているが,知識ゼロのビギナーがそのすべてを一度で理解する必要はない。

 実際にミニチュアを動かして流れを体験すると理解が早まるので,まずは「アルティメット・スターターセット」に同梱されているハンドブックのチュートリアルと,トレーニング用シナリオに挑戦しよう。
 距離の測定の仕方から,移動,攻撃手順,射線の判定,ターンの流れなど,ある程度の基礎知識を学べるはずだ。ミッションを繰り返し遊び,理解が深まったらいよいよコンバットパトロールデビューだ!


 もしウォーハンマー・ストアが近所にあるならば,店頭での体験イベントに参加したり,スタッフやベテランプレイヤーにレクチャーしてもらったりと,コミュニティに頼るのも1つの手だろう。疑問をその場で聞いて解決できる環境ほど心強いものはない。


いざコンバットパトロールデビュー!

初心者が戦ったらこうなったバトルログ編


 「WH40K」ではバトルの規模と,主要目標であるミッションを選択して対戦するのだが,今回は「アルティメット・スターターセット」のミニチュアだけでプレイできるコンバットパトロールを体験してみた。

 コンバットパトロールとは小部隊の遭遇戦を再現したルールのことで,各勢力のミニチュアはアーミーリストのとおりに編成し,先攻後攻に分かれて対戦する。
 軍団の規模がコンパクトかつ,使用武器やアビリティの内容が絞られており,慣れれば1時間ほどで勝敗が決するスピーディーなバトル展開も特徴。まさに初心者のデビュー用にピッタリなルールなのである。

 ここからは記事担当のライターと編集者が,実際にコンバットパトロールで戦ったバトルレポートをお届けしよう。なお,コンバットパトロールをプレイする場合は専用のデータシートが必須となる。各勢力のコデックスが手元にない場合は,以下からPDFをダウンロードしておこう。

スペースマリーン/打撃部隊オクタヴィウス

ティラニッド/ヴァルデンガスト群集団


ミニチュアごとのステータスやアビリティはデータシートにまとめられており,対戦中はここの数値をもとに判定を行う。セットに同梱されているシートはチュートリアルシナリオ用であり,コンバットパトロールなどのルールでは使用できない
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はじめてのコンバットパトロール


<ミッション概要:偵察部隊の激突>

 打撃部隊オクタヴィウスは,とある廃墟に派遣された――残骸に埋もれたデータコアから重要な情報を回収するようにとの,上層部からの命令だ。ティラニッドの軍勢が同地点を目指し侵攻しているという情報もある。各員,警戒を怠るな。どんな犠牲を払ってでもエリアを確保し,データをサルベージするのだ。

<使用ユニット>
◯スペースマリーン:打撃部隊オクタヴィウス

スペースマリーンの軍団は4ユニットの少数精鋭。中隊長オクタヴィウスをウォーロードとし,司書官タントゥス,インフェルヌス・スカッド,ターミネイター・スカッドが任務にあたる
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◯ティラニッド:ヴァルデンガスト群集団
対するティラニッドは,5ユニットかつ個体数の多い大所帯。ウォーロードであるティラニッド・プライム“ヴァルデンガストの恐怖”を筆頭に,サイコファージ,ターマガント,バーブゴーント,フォン・ライアンズ・リーパーといった恐ろしき捕食者たちが,獲物の匂いに感づいたようだ
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偵察部隊が派遣された廃墟がこちら。フィールド中央に特殊地形,周辺には遮蔽物を設置している。各プレイヤーは四方の作戦目標マーカーを奪い合い,5ラウンド終了時までに獲得したVPの総量で競う
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◆初期配置からティラニッドの速攻がはじまる

 「スペースマリーンはかっこいいねぇ,編集さんの塗ったティラニッドもかわいいねぇ」とニマニマしながら初期配置を進める両者。丹精込めてペイントしたアーミーを戦場に並べる,和やかな時間を過ごしていたと思いきや……。

「かっこいいインフェルヌス君たちはここに配置しま……」

「はい,ここでアビリティの“浸透戦術”を使います。相手ユニットの水平方向9mv地点にフォン・ライアンズ・リーパーを配置」

「うぇいっ!? それって,初期配置ゾーンの外じゃない。というか,作戦目標マーカーのそばじゃん? みんな仲良くヨーイドンじゃないの?」

「戦いはもう始まっているのだよ」

「流れ変わったな……」


通常は初期配置ゾーンにミニチュアを設置していくが,アビリティの浸透戦術を使えば中立地帯に配置してもOK。インフェルヌス・スカッドの行く手を阻むフォン・ライアンズ・リーパー,この牽制は吉と出るか凶と出るか……?
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初期配置はこんな感じになった。んんんん〜! 対戦時も思ったけど,スペースマリーンの数に対してティラニッド多過ぎ〜!
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◆第1ラウンド

 戦いは先攻スペースマリーンのターンから始まる。中隊長オクタヴィウスのハンドシグナルによって,分隊に散開命令が出された。オクタヴィウスは中央の目標へ,タントゥスを護衛するターミネイター・スカッドは廃虚左の目標へ,インフェルヌス・スカッドは廃虚右のリーパーへと歩みを進めた。
 作戦目標前に陣取るリーパーを捕捉すると,インフェルヌス・スカッドはボルトピストルで先制攻撃を仕掛ける。しかし,なかなか有効打に至らない。

「ぐぬぬ,射撃フェイズで思うようにダメージが出なかったなぁ。突撃して白兵戦に持ち込むべきか……」

「リーパーは接近戦つよつよユニットだよ(ニッコリ)」

「ぐっ……白兵戦はやめやめ!」


睨み合う両者の横で,データのサルベージに勤しむ中隊長
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 後攻ティラニッドのターン。ティラニッド・プライムは低空を滑空しながら,冷徹な意思で群れを指揮していた。言い知れぬ捕食者の気配が大気を震わせ,スペースマリーンたちの肌を粟立たせる。

 ターマガントの影が左右の作戦目標に迫るなか,長距離から放たれた生体榴弾がターミネイター・スカッドを襲った。「くっ,長距離からの狙撃! これは,バーブゴーントだ!」。すかさず回避に転じたターミネイター・スカッドだったが,ダイスロールの結果むなしく,爆撃を浴び錯乱状態に陥ってしまう。

爆撃にさらされたターミネイター・スカッドは,移動力-2のデバフを食らう。これは痛い足止めだ
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 身を翻したフォン・ライアンズ・リーパーは,突撃フェイズに入るなり目標地点にも目もくれずインフェルヌス・スカッドに肉薄。鉤爪の乱舞によって戦闘同胞の命が散らされてしまった。眼前の敵にすっかり気を取られたスペースマリーンらは,敵陣後方に蠢く強大な影にまだ気付いていなかった……。

ぐ,ぐわー! ス,スペースマリーン! リーパー許すまじ!
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「あの……このゲーム,ダイスの物量やばくない? さっきのバーブゴーントのヒットロールで30個もダイス振ってたじゃない? 冷静に考えて,1ユニットの攻撃で30個ってやばくない?」

「やばいねぇ。ダイスをめちゃくちゃ振るゲームとは聞いていたけど,ここまでとは思ってもみなかった。でも,そこもまた楽しいところじゃない?」

「確かに楽しいかも……大量のダイスを握ったときに,これから一斉射撃するんだって実感が湧くし,振った瞬間は脳汁ドバーッだし,ジャラジャラ音が気持ちよくて……ふへへ」

「語彙力どした? それと,振る数がほんと多いからこの数で合ってる? って,最初は何度も確認したなぁ」

「その気持ち分かる〜」


◆第2ラウンド

 バーブゴーントからの狙撃を警戒し,ターミネイター・スカッドは慎重な足取りで遮蔽物を目指した。今は狡猾な捕食者から身を隠し反撃のタイミングを待つ……はずだったのだが,後攻のターンでこの思惑が外れることになる。他方,作戦目標地点を確保したオクタヴィウスは,インフェルヌス・スカッドに襲いかかるフォン・ライアンズ・リーパーへと突撃し,3ユニットによる白兵戦を展開していた。

敵の接敵範囲内にいるインフェルヌス・スカッドへの誤射を恐れ,白兵戦の申し子たるオクタヴィウスはレリックウェポンを振り上げてリーパーを強襲
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「うわぁ,さすがウォーロードユニット。ワンマンアーミーで6回攻撃かつ,貫通-2,ダメージ2。強いな〜」

「アビリティの“とめどなき武勇”で突撃ロールをリロールできるのもいいよね。まさに白兵戦向き」


 ターンがティラニッドサイドへと移ると,ターマガントの群れによって左右の目標地点が陣取られる。廃墟を飛び越え飛来してきたのは,有翼種であるティラニッド・プライム。
 さらには,ターミネイター・スカッドを捕食すべく大型種のサイコファージも姿を現したとなれば,前線がいかに絶望的な状態であるかは想像に難くないだろう。眼前の目標地点が奪われたうえ,スペースマリーンの行く手が大型ユニットによって阻まれているのである。

サイコファージが前線に到着。ただデカイだけでなく,自身が受けた致命的なダメージをダイスロール(出目5以上)によって無効化できるアビリティも持つ,厄介なユニットだ
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 スペースマリーンの各分隊へフレッシュボーラーの弾幕が放たれ,死へのカウントダウンが始まったかと思いきや,パワーアーマーに守られた死の天使らはそれをものともせぬ様子だ。

「む? もしかしてスペースマリーンって防御が高い? ターマガントの攻撃で何体かやられると思ったのだけど」

「高いねー。当てられたとしても,ダメージを与えるまでに至らない。バーブゴーントとリーパーの攻撃も思ったよりダメージが通らなくて,ちょっと焦ってる」

「おひょひょ,数の多さにビビってたけど,この勝負イケるのでは!?」

「それはどうかな……お? 遮蔽物に隠れたターミネイター・スカッド,これ見えてるね。バーブゴーントで撃ちます(ニッコリ)」

「うそーん」


隠れたつもりが視認状態だった。バッチリ撃たれて錯乱状態になりましたとさ
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リーパーに組み付かれ致命的な傷を負うも,スペースマリーンは憎き異種族にナイフを突き立て,これを排除した
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◆第3ラウンド

 自陣側の作戦目標が狙われている。フォン・ライアンズ・リーパーとの激戦を終えたインフェルヌス・スカッドとオクタヴィウスは,廃墟より飛来したティラニッド・プライムへと攻撃を仕掛ける。しかしながら,彼らの的確な射撃をもってしても,有翼種の硬いキチン装甲に風穴をあけるのは容易ではない。

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 それは恐ろしき大型種サイコファージも同様だった。耐久9という圧倒的な物理耐性は,弾丸を瞬く間に弾いていく。有効打を与えたのはタントゥスによる決死の一撃“収束魔撃”だった。

「でたー! サイキック攻撃。攻撃回数D6,射撃3+,攻撃6,貫通-2,ダメージD3? うわー,これは痛いなー」

「ただこれ,“暴発”持ちだから撃ったあとにD6の判定が入って,1が出るとやばいのよね」

「1が出るとどうなる?」

「タントゥスが致命的ダメージを3受ける」

「わー,諸刃の剣だ」


暴発テストの出目は3。セーフ!
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 ここからは,先攻,後攻ともに白兵戦による攻防が続くのだが,戦場の様子はまさにカオス。ミニチュアが入り乱れる混戦状態となった。とくに,サイコファージとターマガントに取り囲まれるターミネイター・スカッドは,進むも地獄,退くも地獄といった状況に陥っていた。

ティラニッドに取り囲まれるターミネイター・スカッド。うおおお,ゲームでよく見るシーンじゃないか……!
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◆第4ラウンド

 戦いが後半に入り,ティラニッド・プライムとオクタヴィウスの白兵戦は熾烈を極めていた。孤軍奮闘中のオクタヴィウスを援護すべく,インフェルヌス・スカッドは後方を振り返る。

「データ回収を優先せよ! コイツは私がどうにかする!」

 戦場に響いたのは,オクタヴィウスの苦悶に満ちた怒声だった。上官の命令を受け,きびすを返したインフェルヌス・スカッドは,ターマガントの群れにパイアブラスターの聖なる炎をお見舞いするのだった。

「おほ〜! さすが自動ヒットの噴射武器。景気よく燃えるね〜」

「策略“あふれんばかりの個体群”を発動。D6でのダイスロールの結果,3体のターマガントを戦線に復帰させます」

「ふぇっ!? せっかく数を減らしたのに復活するとかある!? ティラニッドしぶといなぁ」


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 ティラニッドからの集中砲火を浴びながらも,ターミネイター・スカッドは戦線を維持していた。1人,また1人と犠牲者を増えようとも,彼らの不屈の意志は健在だ。しかし,状況が好転する兆しが見えないのもまた事実であった。

「策略“遺伝子操作がもたらす頑健さ”を発動します」

「ほう。サイコファージの攻撃時にウーンズロール-1か。守りに入ったね」

「頼む,ターミネイター・スカッド……生きて……!」


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◆第5ラウンド

 オクタヴィウスは満身創痍だった。ティラニッド・プライムの容赦ない追撃が彼を追い詰めていたのだ。だが窮地に立たされたとて,死の天使は決して地面に膝をつかない。もつれにもつれた白兵戦は,レリックウェポンから放たれた渾身の一撃によって決着が付いた。

ギエエエエーーッ。オクタヴィウスの一撃でティラニッド・プライムを屠ったと思ったら……
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「アビリティ“最期の一撃”を発動。D6を振って出目4+ならこのままフィールドに残り,白兵戦で攻撃してから退場します」

「おわー,やっと倒したのに〜。死なばもろとも精神,怖い」


ダイスロールの結果はまさかの1。さよならティラニッド・プライム。ギエエエエーーッ
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 時を同じくして,ターミネイター・スカッドとサイコファージとの戦いも最終局面を迎えていた。タントゥスのサイキック,ターミネイターの白兵武器で地道にダメージを与え,サイコファージの残る負傷限界(HP)は1になった。勝負は後攻の白兵戦フェイズまでなだれ込み,ようやくHPを削りきるに至ったのだが,それでもサイコファージは止まらない。

「そいつ爆発するよ」

「え?」

「アビリティ“恐るべき最期”を発動。サイコファージが撃破されたとき,D6をロールして6mv以内のユニットに致命的ダメージ1を与えます。というわけで,6が出たらターミネイター・スカッドは爆発に巻き込まれるね」

「ヒエェーッ! また道連れにしようとしてる!」

「そ〜れっ」


出目は4! セーフ! サイコファージの爆発は不発に終わった
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 かくしてスペースマリーンらの活躍によって脅威が排除されたものの,戦況を覆すには遅すぎたようだ。 多くの作戦目標地点はティラニッドらによって制圧され,十分なデータコンジットを回収するには至らなかった。オクタヴィウスは敵ウォーロードを撃破して生まれたわずかな隙を突き,残存分隊に撤退を命じた。

 打撃部隊オクタヴィウスはティラニッドの主要ユニットを駆逐し,“死の天使”たる活躍を見せた。しかしながら,満足なデータを回収することは叶わず,戦いはティラニッドの戦術的勝利に終わったのだ。

 撤退を余儀なくされたスペースマリーンらは,いつかこの雪辱を果たさんと戦場を後にする。この廃墟での遭遇はこれから始まるであろう大規模な衝突の,ほんの序章に過ぎない――。

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【対戦を終えてみて】

 こうして初心者ライターと編集者による“はじめてのコンバットパトロール”は幕引きとなった。今回は出てくる用語を都度調べ,仕様を確認しながらの進行だったため,5ラウンドが終わる頃には対戦開始から3時間が経過していた。
 だが不思議なことに,互いに「今何時?」なんて野暮な確認はせず,ただひたすらに盤面にかじりついていた。時間を忘れて没頭するとはまさにこのことで,初めての対戦はとにかく楽しかったのだ。

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 戦いはユニットの能力値がすべてではなく,アビリティや策略との兼ね合いで戦略の可能性が広がる。それらを使いこなすことではじめて,盤面上のイニシアチブをとれる奥深いゲーム性はさすがの一言。
 ユニットの配置,それこそミニチュア1つ1つの位置取りも重要で,足止めしたい相手を囲い込んだり,ミニチュアで通路を塞いだりといった,実物を使うミニチュアゲームだからこそのテクニックも面白い。

 意外だったのは,対戦相手との感想戦が大いに盛り上がることだ。対戦となれば勝ち負けによってギスギスしそうなものだが,そんなことはない。勝った負けたの感情は二の次で,対戦相手と作り上げた“戦いのドラマ”を無性に語りたくなるのだ。
 互いのミニチュアの完成度を称え合ったり,ラウンドごとの戦いを振り返ってif展開を考察したり。それこそ,友人と映画の感想を語り合うあの感覚に近いものがあった。

 この言い知れぬ高揚感は病みつきになる。
 これは,ハマりますよ。
  

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さらなる深みにハマってみる?

コンバットパトロールボックス


 本稿では,2人で「WH40K」デビューするのにもってこいの「アルティメット・スターターセット」を中心に紹介したが,同作のシリーズにはコンバットパトロール用のボックスが勢力ごとに販売されている。カードのストラクチャーデッキのような感覚でミニチュアを揃えられるお得なボックスで,組み立て後すぐに同ル−ルで遊べる設計になっている。

 アーミーを個別で揃えることも,リストを作成する必要もないので,気になった勢力を一気買いするなら各勢力のボックスをチェックしてみよう。


どの勢力を買うべきか迷っている? まずは,見た目やバックストーリーに惹かれる勢力を集めるのがオススメだ
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 “百聞は一見にしかず”という言葉があるように,「WH40K」での対戦は自分の手で動かし,フィールドで起こるドラマを目にすることで,初めてその面白さを実感できる。ルールを理解して対戦に至るまでは,大変さを感じる場面もあるかもしれない。だが,ひとたび飛び込めば怒涛の勢いで面白さが押し寄せてくるコンテンツなので,公式ショップやコミュニティの力を借りつつ,素晴らしきミニチュアゲームの世界へダイブしてみてほしい。

 心配ない,「WH40K」コミュニティはとても温かいぞ!

「Warhammer 40,000」公式サイト

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